新甲州人が探訪する山梨の魅力再発見!

東京から移住して”新甲州人”になった元観光のプロが探訪する”山梨の魅力再発見!”
旅人目線の特選記事を抜粋して発信!

57)クマガイソウが山梨西桂町の倉見山々麓に戻った!

2014-05-23 | 山梨、魅力の里山歩き!

絶滅危惧種、あの”クマガイソウ”が・・・、

山梨は富士山が映える西桂町の倉見山々麓に、見事に再生されている!

山梨は、今も県土の78%が、山と森林で守られている!

今号は、自然が崩壊されて益々都会化していく関東地域において、今も貴重な大自然が保全されている山梨の里、”西桂町の倉見山々麓”「クマガイソウ群生地」を紹介する!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

5月中旬、見事にクマガイソウが咲いた!堂尾山富士見台から臨む霊峰”富士”

Img_0475Img_0539

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

クマガイソウは、”絶滅危惧種二類”になっている!

「クマガイソウ」は、今は、あまり馴染みのない山野草の名前になってしまったが、ウイキペディアによると、北海道南部から九州にかけて全国に分布するラン科アツモリソウ属。

クマガイソウ(熊谷草)は、源平の一ノ谷の合戦(1184年)における平敦盛(あつもり)の最後の話にちなんで命名されたと伝わる。

膨らんだ形の唇弁を昔の武士が、後ろからの矢を防ぐために、背中に背負った母衣(ほろ)に似て、がっしりした方を熊谷直実(くまがいなおざね)、優しそうな方を平敦盛(たいらのあつもり)に見立て、白っぽい熊谷草は源氏の白旗、赤っぽいアツモリソウは平家の赤旗に見立てて命名されたと伝わる。

しかし、環境省レッドデータブックでは、絶滅危惧種二類に指定されている。自生地は乱獲や盗掘などによって絶滅に瀕しているが、それだけ人気がある山野草の類である証拠でもある。大切にしたい山野草である!

低山の森林内、特に竹林、杉林などに生育し、大きな群生を形成する。

草丈は約40cmくらいまで伸びる。葉は対正して2枚付き、それぞれ扇形の特徴的な形をしている。花はその間から伸びた茎の先につき、横を向く。

花弁は細い楕円形で緑色を帯び、唇弁は大きく膨らんだ袋状で、白く、紫褐色の模様がある。

唇弁の口は左右から膨らんで狭まっていると特徴の解説がある。

※いかにもラン科の花のような艶やかさがあるようで、地味な”和”の荘厳な雰囲気をもつ!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

クマガイソウの群生地は、5年をかけてここまで再生している!

クマガイソウの群生は、熱心な人達によって見事に再生されてきた!

1img_0479Img_0456

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

クマガイソウ群生地は、昔は、全国分布と云われて、どこの里山にも見られた山野の花であったが、今は、関東では埼玉・所沢、東北では福島・松川水原などが知られているくらいで、関東でも忘れられている山野の花である。ここ西桂のクマガイソウ群生地は、そのうち日本一の群生地の名声を挽回するのが期待できるところである。

西桂町のクマガイソウ群生地は、昔から倉見山の山麓に自生の群生があったそうだが、いつの間にか心得のない人達によって、乱獲、盗掘されたばかりではなく、それを取り扱う業者なども現れて、自生地が損失してしまったらしい。地元の方の話によると・・・、1970年頃、池田さんと云う夫婦が、数株から再生を始めて、何年もかけて、繁殖を続け育ててきたそうで、最盛期は全国一を誇る3万株のクマガイソウ群生地になったそうです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

見事に再生したクマガイソウ群生地!

最盛期のクマガイソウの群生の写真(現場に掲示)と現在の様子! Img_0449 Img_0477

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Img_0485

Img_0456

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・Img_0491 Img_0493

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Img_0503

長年の間、クマガイソウの保護に尽くした池田さん夫婦はご主人が亡くなり夫人も老齢になられて、管理が無理になったことから、

西桂町の役場が池田さんの所有地(山)を引き受け、数年前より再び保護育成を始めたそうだ。

その結果、現在は写真のように見事に復活して来訪する人々を喜ばせている!

現在は乱獲・盗掘を避けるためもあって、保護網など再生のための工夫がされているが、開花の季節には開錠され、園内には休憩用の椅子まで用意されて年配者への配慮もしてある。

注)但し、群生地は山林内で、公園ではないためトイレはない。

現地には熱心に保護再生のために働いている係員が2人おられたが、ほんとうに植物を愛し、懸命さが伝わる人であった。この様子だと、あと5年~10年もすれば、昔の写真のようにクマガイソウもいっぱいに広がりそうだと夢を語ってくれました。楽しみにしています!頑張って下さい。

検索「西桂町のクマガイソウ開花情報」で、5月16日「クマガイソウは見頃を過ぎていますが、まだまだきれいに咲いております」とネット広報を見て訪ねて見た。

写真のようにまだ見事に咲いていたので、予定を先送りして5月号で紹介することにした。

西桂町は、5月18日、20日にも開花情報を更新していて、担当者も一所懸命だと思うが、筆者が、取材直前に諸関連情報を調べて見た時、西桂町役場のベースにあるHPの中身はいただけない!特に観光案内のページにある登山ハイキング情報などは、2006年4月以来、情報を更新していないものがあり、2011年4月に一部更新しただけである。

多分、変わったことがないからそのままだと思うのだが、ハイキングコースも登山道の場合は、せめて毎年、安全確認くらいはしてもらって、安心して歩けるようにしてもらえると、情報の価値がある。

実際に歩いて見ると、道標は分かりやすいので、山歩きに慣れた人には問題はない。しかし、所々細い登山道の土留めが崩れそうになっているところもあり、町の管理の大変さも察しながら・・・、チェックして広報をしてもらえると有り難い。もし、注意を事前に促してあれば、登山者はそれなりに注意して歩きますから!?

注)もし、西桂町の役場の方でこのコメントを見つけた人がおられたら、ぜひ訪れる観光客のために再確認をお願いします。

2014年5月22日現在※検索「西桂町役場 観光案内」にて。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

再生は、”クマガイソウ”だけではない!

エビネラン、アマドコロ、ヤマユリなど、倉見山周辺に咲く大切な山野草を見つけては、保護再生を始めている!

ジエビネランも数株に!     アマドコロも増えている!

Img_0500Img_0507この試みも将来が楽しみ!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

西桂町は三つ峠があるところで有名!

クマガイソウ群生地は、富士急「三つ峠駅」下車が便利!

富士急行線はJR大月~都留市~三つ峠駅~富士山駅(富士吉田市)~河口湖駅間を運行。

2013年、富士山世界文化遺産登録で活気づいています!

富士急行線は大月駅で乗換      三つ峠駅下車 Img_0403_2  Img_0404_2

富士急行線は、電車・各駅とも富士山世界文化遺産登録でリニューアルが進んでいます。

電車も通勤電車型の6000形が導入され、ソフトな車内デザインで良い

乗り心地になりました。

※「フジサン特急」も、観光客には人気です!

注)「フジサン特急」はバックナンバー「富士山とともに歴史を刻む富士吉田と富士山駅」でリンク紹介しています!

http://blog.goo.ne.jp/yssoho/d/20110121

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

三つ峠駅に下車すると、いきなり富士山の勇姿が歓迎Img_0407 してくれる!Img_0409

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

歩く人には優しい富士五湖案内  三つ峠登山道と倉見山登山道案内 Img_0411   Img_0413  

<span style="color: #ccffcc;font-size: 1.



コメントを投稿