エヌのブログ - 永田町激動記 & 東日本大震災記録

2011.8.30新首相誕生に伴い、≪エヌのブログ - 東日本大震災記録≫を、( ↑上記↑ )に改題

元暴力団系タニマチと親交の深い前原議員

2011-03-13 21:34:14 | 暴かれる真実
「前原は俺が総理にしてやる」 元暴系タニマチが豪語していた
週刊朝日 2011.03.18


前原氏が辞任した表向きの理由は「外国人献金」だが、永田町では「疑惑の本丸は闇社会周辺からの黒い献金」だと囁かれている。前原氏から蓮舫行政刷新相、野田佳彦財務相へと広がる疑惑のキーマン、S氏は意外なほど饒舌だった。

「前原は日本の政治家では一番だ。前原が総理になることで日本は変わり、さらに飛躍できる」

前原氏の“元暴力団系タニマチ”として永田町で時の人となったS氏は、東京・銀座のなじみのクラブなどでよくそう語っていた。

S氏は競馬予想の情報提供会社や不動産業、墓地・霊園事業などを幅広く展開するグループのオーナーとして成功した40代の実業家だ。2004年5月、2億4千万円の脱税容疑で逮捕され、有罪判決を受けたいわく付きの人物でもある。

前原氏への献金問題が国会で取り上げられた3月4日の参議院予算委員会では、S氏が1988年に覚醒剤事件で暴力団組員らとともに逮捕された過去まで暴露された。

S氏を古くから知る暴力団関係者はこう証言する。

「静岡出身のS君はある暴力団で幹部に可愛がられた。20代で組を離れた後も、その幹部に金儲けの才覚を買われて援助してもらい、会社を次々と起こして大儲けした。脱税事件後は部下に会社を任せ、自身はオーストラリアや香港、マカオなどで悠々自適の生活を送っている」

政治資金収支報告書によると、前原氏はS氏の関連企業2社からパーティー券代として計100万円を受け取っている。S氏の関連会社から蓮舫氏には120万円、野田氏には計80万円の政治資金が渡っていた。また、民主党本部も、S氏の関連会社からパーティー券代として計390万円を受け取っている。

予算委員会でS氏との関係を追及された前原氏は、「私がSさんに(一連の献金を)お願いしました」と、自らが橋渡し役だったことを認めた。

前原氏はS氏の“正体”を「一切、知らなかった」とも答弁しているが、実際はかなり親密だったようだ。

短髪にスラリとした体形のS氏は、テーラーメードの派手なシャツをノーネクタイで着こなし、前原氏と連れだって銀座に現れたこともあったという。S氏は親しい知人らに前原氏のことをよく話した。

「俺は商売が人よりうまくて、カネはうなるほどあるけど、今までたいしたことをしてこなかった。銀座でカネを捨てるより、政治に使ったほうが有益だ。前原を総理にするために役に立つのならと、寄付とかパーティー券とか、商売で儲けたカネをつぎ込んでいる。たくさんカネを持っていても天国へは持っていけないしさ。前原は総理になるため脇を固めてほしい。前原のためになる政治家なら応援してやりたいと思っている。誰かいい議員を知らないか?」

さらにこんな話も。

「前原から蓮舫ちゃんを紹介してもらったけど、きっぷがよくて素晴らしい女性だったよ」

S氏は07年ごろ、自身の部下をNPO法人「H」の理事長にし、関連企業から約1億円を出資した。

「霊園事業の関連で宗教法人をやると聞いていたのに、いつのまにか立ち消えになり、NPOになっていた」(S氏の知人)

この「H」の理事の一人は在任中の07年に、恐喝容疑などで逮捕されている。

また、09年には前原、蓮舫両氏と自民党の後藤田正純衆院議員、みんなの党の渡辺喜美代表の4人が登場する『未来への道』(一粒の種の会)という本を出版した。


   ● 前原の紹介者は土建業界の顔役

前原氏は本の中のインタビューで、《「H」(文中では実名)さんは様々な活動、研究を行なっていますが、どれもが重要なことであると思っています》などとリップサービスしている。

だが、本誌が「H」の所在地を訪ねると、鉄製のドアが固く閉ざされ、活動している気配がない。電話で取材を申し込むと、「応じられない」との回答だけが寄せられた。

前原氏の国会答弁によると、前原氏にS氏を紹介したのはM氏という知人だった。「H」の監事でもあるM氏の名刺の裏には、S氏の関連企業を含む16社の名前が列挙されている。前原氏とM氏の共通の知人はこう明かす。

「Mの父親は竹下登元首相の応援をしていたため、Mも自民党議員には顔がきく。Mは全国の土建業界関係者を集めた勉強会も主催している。だが、Mは小泉郵政選挙(05年)ですっかり自民党嫌いになり、反小泉の急先鋒だった自民党の元幹部から将来の有望株として紹介されていた前原さんを介して、民主党とのパイプを築いていった。国民新党の亀井静香代表の名代として、元プロ野球選手の江本孟紀氏に参院選に出てくれるよう口説きに行ったこともあった」

そんなM氏とS氏が知り合ったのは04年ごろ。

「Mがある寿司屋に行ったら、たまたま隣にS夫妻がいた。波長が合った2人は『何かあったら連絡して』と名刺交換し、その後、東京で会う約束をした。ところが、ちょうどその時期にSが脱税事件で逮捕され、代わりに部下がやってきた。所得隠しが10億円近くと聞かされたMは『そんなに稼いでいたんだ』と驚いたそうだ。その後、SはMを『会長』と呼んで慕い、Mの勉強会にも顔を出すようになり、前原さんと親しくなった」(M氏の勉強会参加者)

本誌はM氏の勉強会などで撮影された数枚の写真を確認したが、前原、蓮舫、野田の各氏ら民主党議員だけでなく、多数の自民党議員の姿もあった。

M氏に感化されたS氏は、政治の将来について熱く語ったという。

「今は民主党と自民党という2大政党だが、本当は政界再編して両方の改革派が一緒になればいいんだ。前原ならそれができる。だから、総理にしたい。ならなきゃいけないんだよ」

前原氏の辞任劇をS氏やM氏はどう受け止めているのか。献金問題が発覚した直後、S氏はこうこぼした。

「派手に騒がれて参った」

さらに本誌がM氏を直撃すると、

「誰の取材も受けてないんです。こらえてください」

と語るのみだった。

政界を覆う“黒い霧”は依然晴れない。

(本誌・森下香枝、神田知子)


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