前回に引き続き、戦車は不要か?について駄文を垂れ流します。
山がちな国土には戦車は不要との説がありますが、旧ソヴィエトが日本よりも遥かに山がちな国、アフガニスタに侵攻する際は機甲戦力を先頭に進撃してましたよね~
前回も少し書きましたが、戦車というのは山岳地といえど他の地上戦力に対して絶大な威力を誇るものです。
次に海に囲まれた日本では戦車を無くしてそのリソースで海上及び航空戦力に振り向けるべきという暴論があります。
これも前回に書いた戦車に対等に対抗できるのは戦車としました。
それに「ランチェスターの第二法則【攻者三倍の法則】」と言うものがあり、装備・能力等が同程度の場合、守備側を攻め落とすために攻者は守備側の3倍以上の兵力が必要と言われています。
一例として日本の九州が他国によって攻められる場合を想定してみましょう。
九州には公開されている情報を元に推測してみますと、陸上戦力は2個師団、人員約14,000人 戦車約100両程度と推測されます。
それに対し侵攻側は装備が同程度の場合は【攻者三倍の法則】により最低でも人員約42,000人 戦車約300両が必要な計算になります。
また九州は陸続きではないので、海路もしくは空路にて侵攻せねばなりません。
しかし日本にはその地理的要因から世界有数の海上及び航空戦力を有しているので無傷では前記の人員装備を上陸させれるはずも無く、損害を見越した数を準備する必要があります。
また戦力を逐次投入した場合、各個撃破される可能性が高い為、ある程度まとまった数をまとめて運ばねばなりません。
40トンを超える鉄の塊(戦車)を300両以上、それを支援する機材・人員、その他の一般部隊の装備・人員。
上記を海路もしくは空路にて運ぶ手段。それを護衛する手段。
その点は専門外なので詳しくは判りませんが、それでもかなりの戦力が必要になります。
これが日本に戦車が無かった場合は戦車及び戦車に対抗する手段を輸送するリソースを割く事ができ、それに付随する各リソースも軽減されます。
それによって日本に戦車が無ければある場合に対して侵攻が非常にしやすくなると推測されます。
海上輸送および護衛に対して細かい数字が出せれないので、断言できませんが……
また戦車が有っても、それを動かす人間・組織・支援体制が無ければ、文字通り張子の虎となります。
全てが揃ってこそ戦力そして戦争の抑止力として成り立つのです。
現在、日本を取り巻く状況は冷戦期よりも軍事的には緊張が高い状態であると思います。
一度失った技術・経験・専門知識は取り戻すのに多くの時間と費用、労力を必要とします。
冷戦終結し財政が困難とはいえ、わが国を取り巻く環境をみるかぎり、安易な防衛力減少は危険だと思います。
まあ、私は経験上、あんな走る鉄の棺桶の乗員だけは勘弁なのでありますが(爆)
次回は装輪戦車について書けたらと思いますが、いつになることやら(苦笑)
兵士を見よ