プルサーマル計画を憂慮する有志の会

愛媛県伊方発電所3号機におけるプルサーマル発電の問題を考える有志の会です。

深刻な放射能汚染水の増大

2011年10月20日 | 日記
 福島第1原発の放射能汚染水がこの4ヶ月で大幅に増大しているそうです。(以下、引用は『朝日新聞』)

「東京電力の公表データをもとに朝日新聞が試算したところ、水処理施設が本格稼働した6月下旬以降、1~4号機の建屋地下には1日当たり約450トンの地下水が流れ込み続けている」、「流入量は降雨と連動しており、台風による大雨後の9月下旬には倍増」、「流入した水は建屋地下の汚染水と混じり、高濃度放射能汚染水として処理施設に送られる」、「6月下旬、原発敷地内には、高濃度放射能汚染水と処理後の汚染水が計約12万7千トンあったが、地下水が流入した結果、10月18日現在、4割増えて約17万5千トンに」増大しているとのことです。

「処理すべき水が増えている現状が続けば、施設に過分な負荷がかかり、不具合につながりかねない」のですが、「地下水流入を完全に止めるのは難しく、東電は対策工事を計画していない」状況です。こうした現状を、東電は殆ど公表していません。今回は同紙の試算で汚染水の非常に厳しい状況が分かりましたが、原発人災事故の責任者(加害者)として、東電はこうした(都合の悪い)現状をもっと適切に国民に説明していく義務があると思います。

ただ、その対策は確かに非常に困難だと思われます。原子炉からの汚染水漏れを止めることはほぼ不可能です。本当に溶融デブリが冷温状態なら(武田先生の言われるように、かなり熱量は下がってきているようですが)、注水も必要がなくなりますし、汚染水が増えることがなくなるのですが、そこのところが実際分かりません。地下水の流入に関しては、(素人なのでよく分かりませんが、手前で矢板を打ち込んで)建屋に流入している地下水の流れを変えたり、外堀を掘ってポンプで海へ汲み出すとか、できないのでしょうか?東電は対策工事を考えてないようですが、できることは可能な限りやってみるべきだと思います。放射能汚染水の増大は、非常に大きな問題です。看過できるような小さなことではないのですから・・・

P.S. 只でさえ役立たずのアレバとキュリオン社製の処理施設はもう随分と前に停止しており、東芝のサリーがなんとか稼働率を上げて汚染水処理をしている状況ですが、汚染水が4割も増えては処理が追いつくはずもありません。「淡水化処理に伴って出る塩分の濃い濃縮廃液はタンクにためられるが、増え続ければタンクを増やす必要がある」、「現在、毎月2万トン分のタンクを増設している」状況で、処理後の放射性廃棄物もどんどん増えており、課題は山積しています・・・

P.S.2 厚生労働省は14日、「250mSvに引き上げていた作業員の被曝線量の上限を、事故前の100mSvに戻すと発表」、「新たに働き始める作業員に適用する。すでに働いている作業員は例外として旧基準の250mSvとする」、「また、原子炉冷却や汚染水処理の作業などで深刻なトラブルが起きた場合も、旧基準を適用する」そうです。なんとも欺瞞的な「引き下げ」です。結局、同原発で「9月末までに計約1万9千人の作業員が働い」ており、彼等は「例外」扱いなわけで、しかも新たに働く作業員も含めて、何か「深刻なトラブル」(最早深刻でないトラブルなど一つもありません)が起きれば、またぞろ250mSvを適用するわけです。一体何が変わったというのか、私には全く分かりません・・・

P.S.3 「原発とは共存しない」として、南相馬市の市長が、1億6千万の原発交付金の受け取りを放棄したそうです。同様に浪江町も受け取らないそうで、財政の厳しい自治体が、これだけの決断をするのは非常に勇気が必要だったと推察します。今後、有形無形の不利益(圧力)を被ることになるわけですが、その決意と決断を(無力な一農民では露ほどのご支援もできませんが、)ご支持申し上げたいと思うのです・・・

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