今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

ファーストペイデー,初任給の日

2007-04-25 | 記念日
今日(4月25日)は、「ファーストペイデー,初任給の日」
今日が、4月の給料日で、新入社員が初めての給料を受け取る日だからだそうだ。通俗的には「社員」は民間企業の「従業員」を指し、法律上の「労働者」、「被用者」(「被雇用者」)、「商業使用人」を指している。だから、公務員などは、この中に含まれない。現在、日本の場合は、春に学校を卒業した学生などを新規に社員として採用するのが、一般的であることから、企業などに採用された新入社員が、25日に貰うことが多いからこの日を記念日としているのだろう。しかし、給料の支払日については、企業によって異なる日も多い。因みに、公務員などは、支給日は、各自治体の条例・規則などで決められていて、それぞれ違うが、概ね15日前後が多いようである。
個人事業であれ、会社であれ、従業員を採用する際、仕事の内容の他に、賃金(給料)等についての説明もされているはずであるが、雇用契約については、労働基準法で「使用者は賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない」と定めており、賃金については「賃金の決定、計算、支払方法、締切日、支払時期、昇給方法」などを、絶対的明示事項としている。
だから、新入社員が初めて受け取れる額についても、勤め先との契約により、日払、日給月給、月給などの違い、何時から何時までの給与を何時の日に支払うかなどによって、人によっては、働いた日数分をもらえない場合もあるし、逆に働いた日数以上に前払いの形で多く貰っている場合もある。そして、賃金の支払いについては、労働基準法では通貨で直接支払う事と定められているが、現代では、企業と労働者の代表との労働契約により、大企業などにおいて、銀行等金融機関口座への振込が主流となっているが、中小企業の場合や、パート・アルバイトへの支払いなどは現金で手渡している例も多い。
先にも述べたが、日本では、現在、4月に新規採用が多いのは、今の日本の学校の入学が4月であること関係しているからである。私たちは学校の新学期は桜咲く春・4月の行事と考えられているが、欧米では、入学は一般に9月、秋の行事であり、企業も秋に新規採用をしているところが、圧倒的に多い。
日本の学校の始まりは、江戸時代の寺子屋や、私塾、藩校などであるがその頃は特に入学の時期を定められていたわけではなく随時入学ができた。
日本における近代的な学校教育制度は、明治5年の学制発布から始まった。この時の明治政府の布告には「邑に不学の戸なく家に不学の人なからしめん事を期す」とあり、その内容としては、一、立身出世の基礎は学問にある。二、教育は徳育・智育・芸育に分けられる。三、教育は国民全般に施されるものである。四、実用の学を身につける。五、学費その他の費用は各自が負担する。・・・として、西洋の教育が導入されるようになった。そして大学生など高等教育を受けるものは徴兵から除外される特典が与えられ、勉学にいそしみ国に尽くす期待が持たれていた。日本は、元々中国漢時代に由来する「立春年初」を採用していたので、当時の学校制度では日本も諸外国と同じように一般の高等教育では9月新学期と定められていたが、士官学校等軍関係学校は翌年の4月が新学期だった。明治政府の大臣や閣僚の多くは元の武士であり、武家社会では、公務上の年度がえが4月をきりに行われていたようであることから 、伝統的な慣習が根強く根付いており、4月を年度はじめとするのが、やはり納まりがよかったのだろう。
明治の近代化の中で1873(明治6)年に国際化の流れの中で太陽暦が採用されたが、旧暦と新暦が併存する形になるなど年度の始期も混乱していたが、1886(明治19)年に、制度化された会計年度の導入により現在の4月から翌年3月までを1年とした。そして、同年10月に、高等師範学校の入学を4月1日からと定め、1888(明治21)年から全国一斉に、これにならうようになった。この裏には、高等教育を受けるものは徴兵から除外される特典があったため、優秀な学生の殆どが9月に一般の学校へ入学してしまい、翌4月に入学する軍関係学校への入学希望者の質が落ちてしまったことに、危惧を感じた軍部が文部行政に圧力をかけ、軍と同時期に全ての学校が新学期を向かえるようになったともいわれているが・・・・。
その真偽の程は知らないが、1888(明治21)年以降も帝国大学や旧制高校などは9月入学を続け、それらの学校が1919(大正8)年から1921(大正10)年にかけて、4月入学となった後も9月入学を続けていた私学もあったようである。やがて4月入学が定着し、敗戦後も継続され、現在に至っているわけであるが、このように、入学の時期を4月に統一するには政府、軍部、学校側、学生など、夫々にいろいろな思惑があったのだろう。
兎に角、欧州各国などは進学期を秋としている国が多いようである。以下参照。
世界各国の入学式・新学期はいつ?
http://allabout.co.jp/contents/sp_enterschool_c/seasonalevent/CU20070401A/index2/
上記を見ると、各国に共通点があり、いずれも夏休み明けから新学年がスタートしているそうだ。これは、いいことだと思うね~。秋から、新学期が始まり、夏に学校が終り、ゆっくりと、暑い夏を楽しむなり休養してから、秋に企業に入社し、確りと働いてもらう。
今、大学入学機会の複数回化という観点から、秋季入学の導入の促進を求める声もある。受験者の選択の幅を広げ、多様な学習が行えるためにも。大学や大学院では、社会人特別選抜や昼夜開講制などが実施されているが、実施校数等はまだ限られた状況にある。 企業の側でも、例えば、大手の流通業などのように、大型店の出店は秋以降に多いが、春一斉に新規社員を採用しても、秋までの人件費負担が大きいので、秋の採用を増やしているところも増えている。もっと、9月入学、企業の9月新規採用が増えてもよいよと思うが・・・。
ところで、企業に入社した、新入社員など、初任給の使い道はどうしているのだろう?。1人の子供に大学などの高等学校を卒業させるには、親は大変な苦労をしている。せめて、初月給をもらった時には、そんな親に感謝の気持ちを込めて、ささやかなプレゼントぐらいはしてくれているんだろうね~。
私は昭和30年代前半であったが、仕事が、商社関係で繊維関係の仕事をしていたので、初月給では、会社で扱っている商品が、社員割引で殆ど原価に近い値段で買えたので、先輩に選んでもらって、ウールの着物地(反物)を買ってプレゼントした。当時は、着物と言うと絹と木綿などが主でウール地は開発されたばかりで珍しかった。母は非常に喜んでくれて、大事に着て、その着物を、亡くなるまで大事にとってくれていた。亡くなった時、遺品の整理をしていて、そんなに感動してくれていたのかと、目が熱くなったのを思い出す。
ウールの着物地を買うには、当時、サラリーマンの初任給も安かったのでたしか月賦にしてもらったよ。それにしても、当時、給料は、袋に現金を入れて貰っていたよ。1人1人上司に呼ばれて、一言「ご苦労さん」と言って手渡された。袋は薄かったが、情が通っていたし、初月給を貰ったときは感激したよね~。しかし、1958(昭和33)年12月に1万円札が発行されるともうぺらぺらだったよね~(^0^)。
その後の池田内閣で所得倍増計画が打ち出され、サラリーマンの給料もどんどん上がったが、以下参考の「経済統計は語る・大卒初任給と米1俵の価格」を見ると、平成15年の大卒初任給はピークに達し、 平均201,300円で、この金額は、お米を購入すると何俵買えるかで評価すると14.64俵買えることになる。これは、江戸時代の旗本の禄高が、200石以上1万石未満だったので、200石の旗本の手取り月収を米で換算すると(1石=140kg、1俵=60kg、四公六民)・・・。200×140kg÷60kg÷12ヶ月×0.4=15.6俵になり、現代の 新入社員は、200石の旗本並になるそうだ。まだ、社会へ出て、たいした仕事も出来ない独身の若者が、多くのものを扶養しなければならない旗本並みの禄高を取っていたことになる。感謝しないといけないね~。どこの親にとっても、手塩にかけて育てた子供が、社会に出て初めて仕事をして稼いだお金でのプレゼントは、私の親じゃないけれど一生の宝物じゃ~ないだろうかね~。是非、喜ばせてあげてくださいよね~。・・・。「親孝行したい時には親はなし」と言うからね~。ところで、私は、息子から、何を貰ったのだろう・・・???。なかなか思い出せない・・・ということは、たいしたものは貰っていない・・・(×_×)。
(画像は給料袋)
参考:
給料 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%A6%E6%96%99
入学 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%A5%E5%AD%A6
初月給はどうするの?
http://allabout.co.jp/finance/kakei/closeup/CU20010424/
労働の統計 (便利帳)
http://labor.tank.jp/toukei/toukei_mokuji.html
付表45 新規学卒者の初任給額の推移 -(産業計、企業規模計)
http://www.miraikan.go.jp/toukei/002/statistics/huhyo045.html
労働基準法
http://www.houko.com/00/01/S22/049.HTM
給与計算と労働基準法目次
http://homepage2.nifty.com/kskt/kyuuyojimumokuji.htm
厚生労働省:平成18年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/06/index.html
経済統計は語る・大卒初任給と米1俵の価格
http://j_coffee.at.infoseek.co.jp/toukei.html#shoninkyuu
どうして日本は4月に入学するの? All About
http://allabout.co.jp/contents/sp_enterschool_c/seasonalevent/CU20070401A/index/
給料日までの道
http://member2.warp-crew.com/money/

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