フランス5日目(2) ~Au revoir~

2006-10-31 13:20:35 | フランス
 まったく予定を立てていなかったが、3日前に買った回数券がまだ6枚も残っていたので、パリの街をフラフラ散策した後に、何のあてもなくとりあえず地下鉄に乗り込んだ。



 この滞在期間中に地下鉄や街を歩いていて気付いたのは、パリには美人が多いということ。パリジェンヌというのは何か知的な感じがして良い。



 そんなこんなで向かった先はエッフェル塔。3日前はシャンティイに行く用事があったためのんびりできなかったが、せっかくなので登ってみることにした。



 もちろん展望台まではエレベーターを使うつもりでいたが、それには長い行列に並ぶ必要があった。そこで値段も安かったこともあり階段で上がることに。

 しかし日頃の運動不足というのはこういう時に出るもの。上り始めて2、3分で早くも息が切れ始めた。しかも僕は元来高所恐怖症。鉄骨の間から豆粒大の車や人間が見え、僕の心拍数はなお増大していく。「下を見ちゃいかん」と自分に言い聞かせるのだが、それに加えて高所特有の強風がビュービュー吹きすさむのでおっかないったらありゃしない。しかしせっかくここまで来たのだから行けるとこまで行くことにした。

 このエッフェル塔は高さとしては東京タワーと大差ないが、明らかに違うのがその歴史。東京タワーは完成してからまだ50年も経っていないが、エッフェルは1889年生まれ。100年以上も絶え間なく人が登り続けていれば、いつ摩耗して崩れ落ちてもおかしくない。僕はエッフェル塔を壊さないように一段一段慎重に歩を進めた。

 そして手すりをがっちりと掴みながらどうにか辿り着いたのが第2展望台。

 展望台からは街が一望できる。パリ市内には建物の高さや壁面線を規制する「フィゾー規制」というものが敷かれているため、高いビルなどの障害物が一切なく、クリアな眺望を堪能できるのだ。

 しかし展望台とはいえ、東京タワーのようにガラスが張られているわけではないので、吹きっさらし。ちょっと身を乗り出したら落っこちそうで怖いったらありゃしない。



 セーヌ川越しに遠くモンマルトルの丘が望め、その頂にはサクレ・クール寺院 Basilique du Sacre-Coeurが聳えている。ドゥビー橋の袂にあるのは市立近代美術館 Musee d'Art Moderne de la Ville de Paris。



 シャン・ドゥ・マルス公園 Parc du Champ de Marsの正面に見えるのは陸軍士官学校 Ecole Militaire。

 

 ペーパークラフトのような建物に混じって見える金色の屋根はアンヴァリッド Invalides(国立廃兵院)。元はルイ14世が立てた廃兵の看護センターだそうだ。



 シャイヨー宮 Palais de Chaillotの彼方に連なるパリの副都心ラ・デファンス La Defenseから視線を左に移していくと広大なブローニュの森 Bois de Boulogneも見える。その広さは渋谷区の半分ほどもあるらしい。

 そしてその森の奥深くには昨日のお祭り騒ぎがウソのような静寂に包まれたロンシャン競馬場が佇んでいた。

 --Fin--

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