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田中角栄の心を打つ話⑧2-1

田中角栄の心を打つ話⑧

本会議開会のベル

「おい、じいさん!なんでベルを鳴らさないんだ。学校はゲバ棒で埋まっている。先生は教壇に立てない。日本はどうなると思ってるんだ!」

2-1

 日本に学生運動の嵐が吹き荒れた1969年全国各地で勃発する大学紛争をこのまま放置すれば、日本の教育は立ち行かなくなると考えた当時自民党幹事長の角栄は、大学管理臨時措置法(大管法)の成立に着手した。

「文部大臣は紛争が9か月以上経過した場合、教育。研究の停止が出来る」

「紛争大学の学長は副学長など補佐機関や審議、執行機関を設けることができる」

紛争鎮火を狙いにこうした骨子を盛り込んだ法案であったが、野党は、大学改革に名を借りた治安立法」と反発。衆院での採決は牛歩戦術が繰り出される大荒れの展開となった。

 この法案に対しては、野党ばかりでなく、佐藤栄作首相や、園田 直国対委員長も後ろ向きだった。

 当時の佐藤政権は、解散のタイミングを見極めており、再選を狙う佐藤首相は、票を減らすリスクをなるべく少なくしておきたかった。

しかし角栄はこの法案を絶対に必要だとして譲らなかった。

『学校はゲバ棒で埋まっている。先生は教壇に立てない。勉強する気の学生は、試験も受けられん。こんな様では学生を子に持つ日本中の親たちはどうなるんだ。自分たちの食うものも削って倅や娘に仕送りしているんだぞ!』

やっと法案が衆院で可決し参院に回されると、本会議開催の運びとなった。しかし、参議院議長の重宗雄三がなかなか開始のベルを鳴らさない。

 自民党の幹事長室にいた二階堂進副幹事長が“異変”を感じ取った。

「重宗はおかしいな」佐藤首相に近い重宗雄三が佐藤首相の意を忖度(そんたく)して、わざと開会を遅延させているのではないか――それを傍で聞いていた角栄は激怒し、赤じゅうたんの廊下に飛び出した。

『おい、爺さん!なんでベルを鳴らさないんだ!!』

参議院議長室に飛び込んだ角栄は、血相を変えて怒鳴った。続く

 

 

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