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震災の教え言葉で刻む 詩で最高賞

 

国文祭「詩」で最高賞

東北生活文化大高の水野さん

震災の教え、言葉で刻む

 東北生活文化大高(仙台市泉区)の3年水野響(みずの・ひびき)さん(18)の書いた詩が、奈良県で11月に開かれた国民文化祭の『現代詩の祭典』で最高賞の文部科学大臣賞に選ばれた。

詩に込めたのは、東日本大震災の犠牲者と遺族に心を寄せ、かけがえのない日常を大切に生きる決意だった。

 

海の見える山から

 

「いってきます」と

「ただいま」はワンセットです

子どもを亡くしたお母さんの言葉

 

灰色の雲が浮かぶ風の中

鳥居の下にある空地を 見下ろしてみる

 

そこにはたしかに街はあった

人々の暮らしもあった

 

あの橋の上にいて助かった人も

そうでなかった人もいる 

 

この山に逃げてきた人も

降りてしまったっきりの人もいる

 

たくさんの言えなかった「ただいま」が

鳥居の下に散らばっている

 

だからこそ

今日も元気に帰る

「ただいま」

                  (受賞の詩はここまで)

**

「海の見える山から」と題した詩は、被災地の現状を学ぶため今年(2017年)1月に石巻市を訪れた体験が基になっている。

作中の山は『日和山』。橋は『日和大橋』を指す。同市の幼稚園児、佐藤愛梨ちゃん(当時6)を亡くした母美香さん{42}の案内で現地を歩き詩作へと突き動かされた。

震災当時は仙台市泉区の桂小5年。「内陸部に住んでいるのに津波を題材に書いていいのか」と葛藤した。それでも「子供の時に震災を目の当たりにし、記憶する自分たちが発信しなければ」と覚悟を決めた。

 水野さんと詩との出会いは、仙台市の詩人清岳こうさん(67)が震災後に各地の小中高でボランティアで始めた放課後の「ことばの移動教室≫。小学5年まで詩には全く興味が無かったが、思いを言葉で表現するプロセスにひかれた。

 詩作はいったん途絶えたが、進学した東北生活文化大高で非常勤講師をしている清岳さんと再会し、指導を願い出た。何度も書き直し、勧められるままに現代詩の祭典に応募した。

 「まだ受賞の実感がない。でもこれからもがんばらなくちゃ、と励みになった」と水野さん。清岳さんは『他者の痛みを自分のものとして受け止める感性が生んだ詩。飾らない言葉が読んだ人の心を打つ』と評する。

 主催の奈良県大和郡山市によると、現代詩の祭典には、全国から1879編が寄せられ、このうち高校生。中学生の部は325編。日本現代婦人会の元会長の以倉紘平さんらが審査した。 終わり

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