貸金業債権の債権譲渡、行政監督機関の法執行権限

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マドフ ポンジ・スキーム 詐害行為で、償還を受けた投資家は返還請求を求められる

2009-01-12 16:54:51 | 債権譲渡


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マドフの証券詐欺と詐害行為 詐害行為でclawbackは6年遡る?

(理解すると今後の行方が見えてくるためのキーワード) 連邦破産法・否認権・詐害行為、州法・詐害行為、 有償、善意、州訴訟法の時効

 

 

12月11日、連邦捜査局(FBI)は、 Bernard Madoffを詐欺の疑いで逮捕した。NASDAQ stock marketの元会長という社会的信用により、世界中の金融機関を含むヘッジ・ファンド、大学、慈善団体などから集められた証券詐欺。被害を受ける顧客数は数千に上り、MadoffのFBIに対する自供によれば、支払不能は数年間続き、損失総額見込みは最低500億ドルに達し、史上最大と言われる。今後手続きの進むなかで少ないながら原状回復の財産もあり、損失は数百億ドルとみられている。 

詐欺の舞台となったのは、1960年にMadoffにより設立され、現在まで自身により経営されてきた証券会社(broker-dealer)Barnard Madoff Investment Securities LLC(BMIS)で、Madoff自らが投資アドバイザリと財務部門の責任者として業務執行していた。裁判所は、Madoffが事実をすでに認めていることから、本件が、新たな投資家の資金により既存投資家への配当や償還が支払われるPonziスキーム詐欺[1]と判断すると予想される。

12月11日、SECは、その規制監督下にあるBMISを放任し続ければ、詐欺が続けられ、犠牲者が増え、不正な分配によりさらに資産が散逸してしまうことから、その緊急防止のため、ニューヨーク南部連邦地区裁判所に、BMIS財産を承継する仮管財人の任命、同社及び関係会社に対する強制及び任意の破産申立の禁止、簡易ディスカバリの許可と、Madoff とBMISについて、資産凍結、サイエンターある虚偽表示、詐欺による架空証券と偽計に関する証券法違反禁止と原状の保全、文書廃棄防止、証明ある資産リスト作成要請の仮差止めなど仮救済の命令を求めた[2]。翌12日、裁判所は、SECの資産を凍結を含む仮救済申立を認めた[3]。証券会社倒産のさいに投資家保護を目的に議会が設けた機構Securities Investor
Protection Corp.(「SIPC」)は、SECと協議の上、顧客にとって清算が最善と判断し、裁判所は、15日、SIPCに対し、SIPC法にもとづきBMISの清算手続き開始の許可を承認し、手続きを監視するSIPC管財人とそのカウンセルとして法律事務所を任命した。SIPCは、BMISの直接の顧客が被る損失についてSIPCの規則にしたがい証券価値50万ドル(内現金は10万ドル)を上限に補償すると発表した[4]。23日、裁判所は、Madoff逮捕日から過去1年の間にMadoffと取引のあり、管財人が補償適格と信じられる顧客に債権請求届出の様式を送付することを承認すると命じた。

十億ドル以上を拠出したファンドや金融機関にとって、補償の額は微々たるもので、すでに起されたクラスアクションに参加するか、独自の訴を起すことになる。しかし訴えて判決を得たところでPonziスキームは一般的特徴は、引当となる財産などほぼ残っていないし、他のファンドを通じて間接的に投資した顧客は保護の対象にならない。SECの申立事実によれば、BMISは投資助言サービスを通じて少なくとも2005年からPonziスキームをしており、12月に70億ドルの償還要請があったとき、80~150億ドルの運用資産があると理解されていたが、残っていた金額は2~3億ドルだけで、財産はすでにどこにいったか消えていた。

SIPCの下での証券会社業務の清算手続きは、証券投資家保護法の特定な制限を受けるが、通常の破産法Chapter 7が適用され、連邦地区裁判所により処理される。破産法は、保全手続きのもとで、スワップやレポ取引などのカウンターパーティが契約を手続き外で強制終了する権利を認め[5]、自動停止条項適用から例外的に除外するのに対して、SIPCの下での清算では、財産を取り戻そうとする投資家のすべての訴えは停止される[6]。Madoff個人やその他の第三者に対する請求は保全の対象とはならないが、手続き進行しだいで、裁判所が手続きの併合することもありうる。また実務上、債権者あるいは投資家が自らの声を公式にするため裁判所に委員会設置を願い出られる点でChapter 7とは異なる。しかしながらChapter 7では、債権者委員会委任の弁護士報酬に明確な定めのないことから、1月初め、まだ債権者/投資家委員会は設けられていない。12月23日の裁判所命令で債権者会議は2月20日に予定された。

金融市場を震撼させているのは、損害の規模でも投資した名だたる巨大金融機関でもオーストリアのBank Mediciなど投資失敗による連鎖破綻で銀行監督下に置かれた[7]というだけではない。Madoffスキームの特徴が、直接に投資するだけでなく、いくつかの巨額のヘッジ・ファンドが間接的に資金の導入役を果たし、リミティド・パートナーシップを通じてなされ、投資する機関は数千にのぼると見られ、導入ファンドやその会計士を含めた賠償請求責任をめぐる訴訟合戦が展開すると予想される。12月、すでにいくつもの訴訟が起されている。2400万ドルの損失を受けたニューク大学[8]やニューヨーク・ロースクール[9]など投資家は、運用額のほぼ全額の18億ドルをMadoffスキームに投資したfeederファンドのAscot Partnersに対して、33年証券法、34年取引所法、ルール10(b)5など証券関連法の不正虚偽表示、RICO法の郵便通信詐欺やフィデューシャリ違反、コモンローの詐欺を請求原因とする損害賠償を求めるクラス・アクションを起している。直接投資でなければ、SIPCの保護も受けられない。Ascotに拠出して2000万ドル損失が生じたTufts大学は、Madoffスキーム以外に引当財産もない媒介的役割のファンドを訴えても意味がないと、今のところ訴えを提起していない。Madoffに対するのとfeeder fundに対するのでは、賠償の請求原因が異なるが、請求原因が15にも及ぶケースもある[10]。

Madoff・スキームは、金融機関や投資を専門とするヘッジファンドが資金の出し手となり、従来のいわゆるPonziスキームとは質が異なり、より複雑という見解が多くみられる[11]。投資家が収益を引き出して元本繰り入れしておれば、利益を食んだと責めを負わせられないケースもあり、追跡困難ともみられる。Ascotを迂回してMadoffに投資したYeshiva大学の場合は、投資元本は1400万ドルだったが、損失は1.1億ドルに膨れ上がっていた。そうした場合、計算しようにも、一体いくらの架空利益が実現されたかも不透明な状況だ。

12月18日、裁判所は、MadoffとBMISに対して、SECに12月31日までに、直接あるいは間接に保有する全ての資産、負債の証明付リストとその所在について提出するよう命令した。SECはMadoffの代理人から財産調査書を入手したが、裁判所から許可がでないので公表はされていない。民事だけでなく、連邦検察官は、証券詐欺容疑で刑事上の捜査を並行して進めている。SIPCによれば、会社の財務記録が全く信じるに足らず、手の届かないところにある財産を探し当て、投資家に損失を振り分けるまでには、数百人の会計士をつぎ込んでも、数年を要するという。

 

詐害行為の州法の適用

殆ど財産は残っていないといわれるPonziスキーム。債権者に公平・平等に分配するため[12]、どのようにして財団資産に現状に復帰させるか、選択肢の行使は管財人の手腕にかかっている。その唯一の残された方法が管財人がclawbackだ。それが、わが国投資関係者を含め、証券投資業界にとって最大の法律上の不安となって、金融機関を含め証券投資業界関係者に激震を走らせる。Clawbackとは、すでに償還を受けた投資家から償還金の返還を受け、財団資産を復元しようというもので、詐害行為によるか否認権にもとづく権利行使である。2000年以降、Ponziスキームで償還金の返還請求が認められた事例として、その額4.5億ドルのBayou Fund[13]などすでにいくつか出ており、今回の処理の参考になる。

今後の増え続けるだろうファンド破綻を考えれば、本件での管財人の権利行使の行方は、投資業界に法的な不安を掻き立てる。取引全体がPonziスキームと認められれば、既に後の投資家の資金で償還を受けた投資家は、架空利益の受益者とみなされ、利益あるいは元本の返還が求められる。

 

<破産法と州法のの否認、詐害行為の理解に関しての説明を省略。必要な方は、申込み下されば、メールにて返信します。>

 

詐欺時効について詐欺認識時点から6年と定める。Bayouでは、2006年、管財人は債務者の悪意に基づく元本及び虚偽利益の返還を求めたが、裁判所は、2008年10月、州法適用により6年遡る返還請求に対する受益者の申立却下を認めなかったため、Madoff事件発覚直前だけに、市場不安は激震となった。

 

<省略> AscotなどNY大学などいくつかのfeeder fundに対する訴訟の説明

 

結論

33年証券法は開示を目的に、Ponziスキームからも防御するよう制定された。34年証券取引所法はSECを市場警察として設け、権限を与えた。制定から80年、いくつかのPonziスキーム事例は出たが、これほど巨額な詐欺にもかかわらず、法は防止することができず、SECは大過してしまった。33年上院銀行委員会、通称ペコラ調査の1400ページの大恐慌対策モデルとして構築された旧来型の証券金融制度が、Madoffスキームの前になすすべなく機能不全を露呈した。証券化では資産の中身のdue diligence責任が法の陥穽をついて証券2法上、合法的に潜脱され、ファンドは注意義務とfiduciaryを欠いた運用を防止できず、詐害行為による救済が求められる。

 

 









[1] Madoff 証券詐欺に関する下院Committee on Financial
Services(2009年1月5日)でのTamar Frankel教授の証言の前半でPonzi Schemeの性格が説明される。Ponziスキームの由来は、1920年Charles Ponziの郵便詐欺罪に溯り、Mitchell Zuckoff, Ponzi's
Scheme: The True Story of a Financial Legend (2005))が詳しい。





[2]
 SEC v. Madoff, BMIS( S.D.N.Y.
12.11.2008)





[3]
Order, SEC v. Madoff, et al., No. 08-cv-10791
(S.D.N.Y. Dec. 15, 2008). 





[4] SIPC Press Release, 12.15.2008;  15
U.S.C. § 78fff(a)(1)(B).  





[5]
 11 U.S.C. § 362(b)





[6]
 11 U.S.C. § 362(a)





[7]  Christian Gutlederer (Reuters),
Madoff-exposed Medici under state supervision, Jan 2, 2009





[8]  New York Univ. v. Ariel Fund, 08-08603803 (Supr. N.Y. Dec.
24,2008)





[9]  New York Law Sch. v.
Ascot Part., 08CV10922 (S.D.N.Y.
Dec. 16,2008)





[10]
 Kellner v. Madoff et al, 08CV5026
(E.D.N.Y., Dec. 12, 2008);  Chaleff, v.
Madoff, BMIS, Morgan Stanely, et al, CV08-8260 (C.D.CA)





[11]
 Gary Becker and Richard Posner判事のブログ;
Bernard Madoff and Ponzi Schemes--Posner's Comment(12.18.2008)





[12]  11 USC § 551





[13]
 In re Bayou, 362 B.R. 624 (Bankr. S.D.N.Y. Feb.23,2007); 372 B.R.
661 (Bankr. S.D.N.Y. Aug. 9, 2007)は、110の償還を受けた投資家に対する詐害行為(破産法§544,
548, DCL§273-276)の対審手続きで償還投資家の申立却下を退け、未償還の投資家は契約上償還請求権者であり、§510にもとづく不法行為債権者としての劣後化法理適用を容認しなかった。In
re Bayou, 396 B.R. 810 (Bankr. S.D.N.Y. Oct.16,2008)





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