備忘録として

タイトルのまま

Post Truth

2017-07-01 10:58:55 | 話の種

 トランプのメディア攻撃がとまらない。相変わらず自分のことは棚にあげてメディアはウソつきだと言っている。「温暖化には根拠がない」という、根拠のない理由でパリ協定から離脱した。一方、イギリスでは、総選挙のとき、メイ首相を揶揄する『Liar Liar GE2017』という”She's a liar, liar. You can't trust her. No, No, No"を連呼する軽いノリの曲が流行った。何がLiarかというと、EU残留派だったのが離脱派になったことや社会保障、警察、病院、学校の予算をカットし、若者が未来に不安を抱くようになっても、未来の人々は私たちの政策を評価するだろうと強弁するのだ。そのうち、ロンドンでテロが起こり警察官を減らしたことが非難され、続く公営高層ビル火災では、以前から防火や避難路の不備を訴えていた住民の声を取り上げなかった政府の対応に非難が集まった。

Liar Liar GE2017

"We have a mission to make Britain a country that works, not for the privileged and not for the few, but for every one of our citizens. And together we, the Conservative Party, can build a better Britain...'

”我々はイギリスを特権階級や少数者のためではなくすべての民衆のための国にする使命を持ち、皆と共に保守党はイギリスをより良くできる”。どこかトランプの”We make America great again”に似ている。

We all know politicians like telling lies Big ones, little ones, porky pies

政治家は皆嘘つきだとわかってる。大嘘、小嘘、Porky Pieはスラングで大嘘

She's a liar, liar. You can't trust her. No, No, No

 トランプが用いる嘘や都合のよい事実を用いて大衆を扇動する手法を代表例として、現代は、ポスト真実(Post-truth)の時代に入ったと言われる。Post-truthとは、オックスフォード辞典によると、 

post-truth 

ADJECTIVE

  • Relating to or denoting circumstances in which objective facts are less influential in shaping public opinion than appeals to emotion and personal belief.

    ‘in this era of post-truth politics, it's easy to cherry-pick data and come to whatever conclusion you desire’
     
    ‘some commentators have observed that we are living in a post-truth age’

(訳)ポスト真実

   形容詞

客観的事実よりも個人の感情や信仰に訴える方が公共の意見形成により影響する状態を指す。ポスト真実の政治の現代においては、自分に都合のいいデータだけを選別し自分の望む結論を誘導することは容易い。何人かのコメンテイターは我々はポスト真実の時代に住んでいるとみている。

 都合のいいデータだけを採用し結論を導く方法は科学論文や学術論文でも問題になる。データをねつ造したわけではないから不正ではないように思われるが、ばらつきのあるデータから不都合なデータを省き、ある相関関係を導き出し成果としたなら、それはもうねつ造である。だから、政治の世界でも、政治家が都合のいいデータのみを示し大衆を扇動するとしたら、それは事実のねつ造であり不正になる。誰かを忖度し、M学園で根拠の希薄?(ない?)地中のごみを理由に土地の販売価格を下げた財務局の対応もこれに相当する。昔から政治家の公約破りは常で、選挙に当選すれば選挙中に約束したことなど忘れると言われる。そういう意味ではトランプは選挙中の公約を果たそうとしている点では誠実であると言える。公約を果たすふりをしている点では、巧妙であり、別の見方をすれば狡猾である。ビジネスマンであるトランプは、自分は交渉に長けていると言っている。それは一面、狡猾であるということで、目的を達成するために愚鈍な大衆をだまして扇動できれば、それはSmartな政治家だということになる。ポスト真実の時代において、狡猾(Smart)は褒め言葉になる。本邦を振り返ると、自分のお友達の学校しか選べない規則をつくって便宜を図り、それが非難されると、長年新規参入を拒んできた学会や役所の岩盤規制に風穴を開けたと抗弁する手法は、お友達のトランプの得意な議論のすり替え手法そっくりだ。自衛隊を我が軍と呼び、教育勅語を肯定する。Y新聞はついに政府のお抱え新聞社になった。戦前の軍国主義体制そのものだ。政治家の放送規制発言、特定秘密保護法、メディアの自主規制の影響で日本の報道の自由度ランキングは年々下がり、現在72位と先進国としては最下位になっている。大新聞が政府お抱えになったことや共謀罪の成立で来年はさらに下がり、中国による締め付けが著しい73位の香港より下になるのも時間の問題かもしれない。政府批判がほぼ許されない自由度151位のシンガポールで国民が自国を自由で民主主義だと思っているのを滑稽だと思うときがあるが人を笑えない。

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