顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

梅花爛漫

2017年03月04日 | 水戸の観光

水戸の梅まつりは今年も開花が早く、3月1日現在で90%以上が開花との水戸市観光協会情報もあり、偕楽園と弘道館ともほぼ満開になりました。

「白加賀」(偕楽園)は、野梅系の一重で関東地方の代表的な実梅です。
加賀藩の前田家の家紋は「梅」で,江戸の藩邸に多く白梅が植えられ,江戸の人たちが家紋と結びつけて「加賀藩の白梅」から「白加賀」と呼ばれるようになったと言われています。

「佐橋紅」(偕楽園)は、濃い紅色では偕楽園内でも一二を争う紅材性の一重です。紅材性とは枝の心材が紅色のことで、紅梅白梅の区別に使われます。例外もあり八重寒紅などは心材は紅くなく、白梅に分類されるとされています。

「白牡丹」は明治時代の梅銘花三牡丹(玉牡丹、紅牡丹)の一つ、梅のイメージを超えた豪華な豊後性八重の花で 少量結実の品種です。

「品字梅」(偕楽園)の名前の由来は、実が生らないと分かりません。牧野富太郎博士の命名した八房梅の別名で花座論とも言うようです。雌しべが数本あり実が数個かたまって結実するのが見られ、3個固かたまると「品」の字のようだと名付けられました(写真参照)。

「無類絞り」(偕楽園)は、他に類を見ないほどの素晴らしい絞りというような名の由来でしょうか、上品な淡い吹き掛け絞りで、花弁の裏のほうが紅い裏紅の難波性八重咲きです。

「八重松島」(弘道館)は 野梅系・の淡い紅色をした八重咲きの中大輪、花弁の先が波打ち、縁は白っぽい可憐な花です。松島の名の由来は分かりません。

「白滝枝垂れ」(弘道館)は、八重咲きの中輪で、花が密生して咲く様子を滝の流れに見立てています。雄蕊の退化が見られ、ほとんど結実しません。

「駒止」(弘道館公園)豊後系の八重咲きの大輪、花の色は移り白といって、蕾のうちはピンクで開花すると白くなります。樹高があるので、馬上の目線で思わず馬を停めて見とれるほど素晴らしいと名付けたのでしょうか。

春に先駆けて咲き誇る梅の、いろんな花を探して歩くのも楽しいことです。低い位置の花なら、香りもぜひ嗅いで、微妙な差を感じてみて下さい。花粉症の方にはごめんなさい。

闇の夜は鼻で探るや梅の花  正岡子規
死して名なき人のみ住んで梅の花  夏目漱石

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