弁理士試験・弁理士受験対策講座   全員合格!吉田ゼミ

頑張るぞ!弁理士試験
370万PVを誇った吉田ゼミのブログ。OCNのサービス終了により、こちらに引っ越してきました!

平成29年度 年内の論文ゼミ 短答演習講座の予定

2016-09-21 19:55:00 | 2017ゼミ情報
年内の論文ゼミ(Ⅰ期)及び短答演習講座(Ⅰ期)の予定です。
この進度で進みます。
論文ゼミの第1回は木曜10月6日、土曜10月8日、日曜10月9日です。
短答演習講座の第1回は日曜10月9日、月曜10月10日です。
説明会、来てください、できれば事前にメールしてくださいとか言っていながら、左サイドのアドレス、まちがえていました。すみません、直しました。

論文ゼミのご案内
論文ゼミQA
短答演習講座のご案内
短答演習講座Q&A



第01回
特実 特許法の目的、産業上利用、新規性、進歩性、喪失例外、先願主義、29条の2、職務発明、共同発明
第02回
特実 受ける権利、36条関係、37条、補正、国内優先権、パリ優先権、分割・変更・46条の2
第03回
特実 出願公開、出願審査請求、補償金請求権、拒絶理由対応策、特許権の効力と制限、発明の実施、存続期間、存続期間の延長制度
第04回
特実 特許権侵害、侵害救済、警告を受けた者の対応策、72条、共有、実施権、仮実施権、裁定
第05回
特実 拒絶査定不服審判、前置審査、異議、無効審判、訂正審判、訂正請求
第06回
特実 審決取消、移行手続、実用出願から登録まで、基礎的要件、技術評価、実用新案権の侵害
第07回
意匠法 意匠法上の意匠、工業上利用、新規性、新規性喪失例外、3条2項、3条の2、5条、6条、7条、先願主義、組物、関連、秘密、部分
第08回
意匠法 補正、意匠権の効力、26条、29条、29条の2、意匠権の侵害、組物、関連、秘密、部分
第09回
商標法 商標の機能、登録主義、3条、4条
第10回
商標法 一商標一出願、団体、地域団体、補正、出願公開、金銭的請求権
第11回
商標法 商標権の効力とその制限、商標権の侵害、防護、存続期間、更新、商標権の分割、移転、消滅、使用許諾
第12回
商標法 異議、審判、国際出願
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

この場所での最後の授業終了!

2016-09-19 20:29:45 | 2017ゼミ情報
今日、この場所での最後の授業、終了しました。ありがとうございました。
10月からは新しい場所でのスタートになります。

とはいえ、今の場所で説明会はやりますよ。
9月20日(火)19:00
9月22日(木)19:00
9月23日(金)19:00
9月24日(土)14:00
9月25日(日)19:00→14:00

説明会は、10月6日(木)の総合基礎講座意匠商標編スタートまでの間、続々とやります。


↑みんな、ありがとう。本田さんも、オクトパスも、もも太郎のみなさんもいらっしゃいました。


↑こ、これが、私ですか?
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

2016年9月17日 八千代ビルさよならパーティー、ありがとう。

2016-09-18 21:09:54 | つぶやき
9月17日、八千代ビルさよならパーティーやりました。
来て下さった方々、みんなのいろんな思いが込められた壁の落書き、ありがとう。
一つ一つを見ては一人ひとりの思いを感じて、胸にこみ上げるものがあります。

この場所がなくなってしまっても、みんなが、ここで頑張ってきた事実は消えない。誰も消すことはできない。
きっと、みんなのあの時の思いは、この場所に永遠に存在し続けるのだろうと思います。
この場所に吉田ゼミがあったこと、みんなの熱い思いと期待が集まっていたこと、決して忘れはしないし、忘れないでいて下さい。

9月26日に移転作業をします。
それまではここにいます。
この場所でのみんなの思い出を一つ一つ少しずつ荷造りして、
新しい場所に全部持っていこうと思います。
ありがとうございました。

吉田ゼミはまた新しくスタートします。
OBOGの方々、見守っていて下さい。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

弁理士試験に出る条約 TRIPS協定第3章第4節(3)

2016-09-15 15:57:31 | TRIPS協定
 さて、TRIPS協定52条を見てみましょう。

 その前にゼミの案内の記事が見えなくなってしまっているので、リンクさせて下さいね。
 吉田ゼミでは10月から短答式試験に向けた条約講座もやります。→条約講座のご案内

10月からのゼミ、受付中です!
書籍・教材販売中です!

右サイドのカテゴリー「2017ゼミ情報」、「書籍・資料」
最新記事の最後「もっと見る」からは最近の吉田ゼミのブログ掲載情報にアクセスできます。
 最近の記事一覧

10月からのゼミ 説明会のお知らせ
9月18日(日)19:00 9月19日(祝)19:00 9月23日(金)19:00 9月24日(土)14:00
9月25日(日)19:00 その後もやります。

 説明会を開催しますので、お気軽にお越しください。発売中の書籍も閲覧できます。
 地図はこちら
 一番下にアクセスマップがあります。
 事前に左サイドにあるアドレスにメールをいただけると嬉しく思いますが、なくても構いません。


さあ、では、いきましょう。

【第52条 申立て】
 前条の規定に基づく手続を開始する権利者は、輸入国の法令上、当該権利者の知的所有権の侵害の事実があることを権限のある当局が一応確認するに足りる適切な証拠を提出し、及び税関当局が容易に識別することができるよう物品に関する十分詳細な記述を提出することが要求される。権限のある当局は、申立てを受理したかしなかったか及び、権限のある当局によって決定される場合には、税関当局が措置をとる期間について、合理的な期間内に申立人に通知する。

【52条の解説】
 水際取締りは、従前は、職権でのみ行われていたが、職権での取締りについてはTRIPS協定58条がカバーしているところである。TRIPS協定51条では輸入の差止の申立てができる制度が義務付けられており、TRIPS52条はそのための手続について規定する。
 TRIPS協定51条の申立ての手続については、権利者は、知的財産権侵害物品について「権限のある当局が一応確認するに足りる適切な証拠」の提出と「税関当局が容易に識別することができるよう物品に関する十分詳細な記述」を提出しなければならない。この「証拠」はわが国における疎明を意味し、「記述」は物品を十分に特定する記述を意味する。ただし、後述するようにこの「記述」に関してはわが国に対応する内容の規定がない。
 また、当局はその申立ての受理をしたかしなかったかの通知と、税関の措置をとる期間について決定があった場合にはその期間の通知をしなければならない。
【わが国における取扱い】
 わが国では関税法69条の13第1項で、知的財産権侵害と認める貨物に対して、侵害事実を疎明するために必要な証拠を提出して税関長に認定手続を執るべきことを申し立てることができることになっている。また、申立書については関税法施行令62条の17に規定がある。ただし、TRIPS協定52条の「税関当局が容易に識別することができるよう物品に関する十分詳細な記述」に相当する記載が関税法や関税法施行令にはないようである。これはTRIPS協定に基づく手続として平成6年改正時の関税定率法の改正においても存在していなかった。しかし、申立てに際しては、この識別できるような詳細な記述については述べておくとよいようである。
 なお、条文上は「疎明」となっているが、「疎明といえば一般には仮処分におけるそれと同様に考えられようが、差止申立てが受理されれば対象貨物に対しては認定手続が執られ、その時点で貨物は事実上輸出入がストップされるのであり、その重さを考慮すれば、侵害差止訴訟における証明の程度まで立証を要すると解したほうがよい。(中澤直樹「税関の知的財産に関する水際取締り 弁理士の関与も交えて」パテント2013 Vol.66 №8)」と指摘されており、実際には証明をすべきであろう。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

国際出願法を見てみよう(17)

2016-09-14 17:57:05 | PCT・国際出願法
右サイドのカテゴリー「2017ゼミ情報」、「書籍・資料」
最新記事の最後「もっと見る」からは最近の吉田ゼミのブログ掲載情報にアクセスできます。
 最近の記事一覧

10月からのゼミ、受付中です!
書籍・教材販売中です!


10月からのゼミ 説明会のお知らせ
10月からのゼミのご案内


9月18日(日)19:00 9月19日(祝)19:00 9月25日(日)19:00 その後もやります。
 説明会を開催しますので、お気軽にお越しください。発売中の書籍も閲覧できます。
 地図はこちら
 一番下にアクセスマップがあります。
 事前に左サイドにあるアドレスにメールをいただけると嬉しく思いますが、なくても構いません。



 さて、ちょっと間が空いてしまいましたが、国願法17条です。

(条文)
(手続の補完等の特例)
第17条 出願人が第4条第2項の規定による命令又は第5条第1項の規定による通知を受ける前に、その命令又は通知を受けた場合に執るべき手続を執つたときは、経済産業省令で定める場合を除き、当該手続は、その命令又は通知を受けたことにより執つた手続とみなす。

【PCT及びPCT規則との関係】
 PCT規則20.7(a)(ii)により、出願日認定要件について、補充の求めを出願人に発出していない場合には、国際出願の書類を受理官庁が最初に受理した日から2箇月の間、自発補完ができる旨の規定である。

【第17条の内容】
 国際出願法17条は、いわゆる国際出願日認定要件を具備していない場合と国願法5条1項の不足図面のある場合の取扱い(PCT14条(2))に関し、省令で定める場合を除き、補完命令又は不足図面の通知を受けたことにより執った手続とみなす旨の規定である。
 国願法5条のところでも述べたが、明細書や請求の範囲の一部欠落と、図面の全部又は一部欠落の場合は今は同列に取り扱われており、施行規則29条の6により、不足しているものを補充した場合には、国際出願日が繰り下がる取扱いとなっている(施規29条の9)。これはPCT規則20.5(a)、20.5(c)によるものである。
 本条の省令は、国願法施規72条であり、国際出願の書類を提出した日から2箇月以内の自発補完のみが有効となっている。この点、平成27年改正法特38条の2第9項及び特許法施行規則27条の9で特許出願日の認定手続に全く同じ規定が登場しているので理解は容易であろう。
 国願法5条の解説でも国願法17条については述べているので国願法5条の解説も参照されたい。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

コメント求む!

2016-09-13 23:36:13 | つぶやき
今、国際出願法とかTRIPS協定とか、解説したりしてますが、もしよろしければ、感想や、自分の実務上の経験によれば〜とか、コメントを入れてもらえると嬉しいです!
「その解説はちょっと違うのでは?」とか、それよりらこれを解説して下さいよ、とか、そんな感じでのご要望とか、好きにコメントして下さいね!お待ちしてます!

もしかして、こんな解説より、弁理士試験に受かる秘けつを教えてくれよ、って感じですか。
…んー。簡単な秘けつがもしあるなら、それは誰よりも私が知りたいかなぁ。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

弁理士試験に出る条約 TRIPS協定第3章第4節(2)

2016-09-13 21:11:59 | TRIPS協定
 さて、TRIPS協定の水際取締りを見ていこうと思っていますが、今日は、わが国の知的財産権侵害物品の取締りの経緯のうち、関税定率法(平成18年6月からは関税法に移行)にて知的財産権侵害物品の取締りの対象がどのように拡充されてきたのかを見てましょう。


わが国の知的財産権侵害物品の取締まり

1.経緯
 わが国では税関が知的財産侵害物品は輸出入禁制品として水際取締りを実施しており、年間2万件以上の差止めがなされている(財務省HPによれば、平成27年は29274件(輸入差止件数は、中国を仕出しとするものが26,670件(構成比91.1%、前年比9.8%減)で、引き続き高水準にあります。次いで香港が1,227件(同4.2%、同10.4%減)、韓国が494件(同1.7%、同17.1%増)))であり、圧倒的に中国からのものが多い)。
 わが国の知的財産権侵害物品の取締まりの歴史は古く、1897年には現在の関税定率法の前身となる旧関税定率法が制定され、この中の禁制品として特許、意匠、商標、版権に関する法律に違反する物品は輸入禁制品とされていた。
 その後、1906年に実用新案権侵害物品が追加され、版権が著作権と改正され、1970年に著作隣接権侵害物品が輸入禁制品に追加されている。
 その後1994年に成立したTRIPS協定を踏まえた国内法制として、侵害疑義物品の認定手続、商標権、著作権等に係る輸入差止申立手続、申立供託金にかかる制度が規定された。この時、回路配置利用権侵害物品が輸入禁制品に追加された。取締体制として、大蔵省関税局に知的財産専門官、税関に知的財産調査官が設置された(ちなみに、吉田ゼミOBで弁理士として任期付きで税関上席調査官になられた方もいらっしゃいますし、税関職員の方で、吉田ゼミから弁理士試験に合格された方もいらっしゃいます。)
 2003年には育成者権侵害物品が輸入禁制品に追加された。特許権、実用新案権、意匠権についても輸入差止申立制度に移行した。
 2005年には、不正競争防止法2条1項1号から3号に掲げる行為を組成する物品が輸入禁制品に追加された。
 2006年には、6月に関税定率法の輸入禁制品に関する規定を関税法に移行するとともに、「輸入禁制品」の用語は「輸入してはならない貨物」と変更された。また、輸出してはならない貨物として育成者権侵害物品を規定した。
 2007年には、不正競争防止法違反物品、特許権、実用新案権、意匠権、商標権侵害物品、著作権、著作隣接権侵害物品が輸出してはならない貨物に追加された。
 2011年には、不正競争防止法2条1項10号及び11号(平成28年1月より11条及び12号)に掲げる行為(技術的制限手段無効化装置等譲渡等行為)を組成する物品が輸出入してはならない貨物に追加された。
 2016年には、不正競争防止法2条1項10号に掲げる行為(営業秘密侵害品輸入等)を組成する物品が輸出入してはならない貨物に追加された。

と、まあ、こんな感じですが、輸出してはならない貨物というのは関税法69条の2に列挙されており、

関税法第69条の2(輸出してはならない貨物)
 次に掲げる貨物は、輸出してはならない。
①  麻薬及び向精神薬、大麻、あへん及びけしがら並びに覚醒剤(覚せい剤取締法 (昭和26年法律第252号)にいう覚せい剤原料を含む。)。ただし、政府が輸出するもの及び他の法令の規定により輸出することができることとされている者が当該他の法令の定めるところにより輸出するものを除く。
②  児童ポルノ(児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律 (平成11年法律第52号)第2条第3項 (定義)に規定する児童ポルノをいう。)
③  特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、著作隣接権又は育成者権を侵害する物品
④  不正競争防止法 (平成5年法律第47号)第2条第1項第1号 から第3号まで又は第10号から第12号まで(定義)に掲げる行為(これらの号に掲げる不正競争の区分に応じて同法第19条第1項第1号から第5号まで、第7号又は第8号(適用除外等)に定める行為を除く。)を組成する物品

ということで、麻薬等、児童ポルノと並んで「知的財産権侵害物品」が列挙されていて(同法69条の2第1項3号、4号)、逆に言えば、これだけ、です。
うーん。なんかちょっと複雑な心境です。

一方で輸入してはならない貨物(従来から「輸入禁制品」と呼ばれているもの)については、関税法69条の11に列挙されており、こちらはたくさんあって、何かちょっと安心です。知的財産権関連の輸入禁制品についての拡充の歴史は上記した通りです。

知的財産権侵害物品の取締まりに関する関税法(関税定率法)の改正の経緯については、TRIPS協定の影響が非常に大きいです。
具体的にはTRIPS協定51条以下、いろいろありますのでこれから具体的に見ていくことにしましょう。

では。








コメント
この記事をはてなブックマークに追加

吉田ゼミの引越し

2016-09-13 15:37:11 | つぶやき
引越しは今のところ9月26日(月)の予定です。
それまでは八千代ビルにいますので、ご案内しているゼミ説明会も今の八千代ビルでやります。
さよならパーティーに参加できないOBOGの方々、最後の八千代ビル、ぜひお立ち寄り下さい。

移転先はもちろん渋谷です。
渋谷:地下鉄13番出口から原宿方面に向かって明治通り沿い徒歩3分のところです。
※渋谷駅から坂道を登る必要がなくなるので、これからはゼミに向かう気持ちは重くならずに済みます。

八千代ビルさよならパーティー
続 吉田ゼミ八千代ビルさよならパーティーのお知らせ
コメント (1)
この記事をはてなブックマークに追加

弁理士試験に出る条約 TRIPS協定第3章第4節(1)

2016-09-12 22:25:51 | TRIPS協定
右サイドのカテゴリー「2017ゼミ情報」、「書籍・資料」
最新記事の最後「もっと見る」からは最近の吉田ゼミのブログ掲載情報にアクセスできます。
 最近の記事一覧

10月からのゼミ、受付中です!
書籍・教材販売中です!

10月からのゼミ 説明会のお知らせ
9月13日(火)19:00 9月18日(日)19:00 9月19日(祝)19:00 9月25日(日)19:00 その後もやります。

 説明会を開催しますので、お気軽にお越しください。発売中の書籍も閲覧できます。
 地図はこちら
 一番下にアクセスマップがあります。
 事前に下記アドレスにメールをいただけると嬉しく思いますが、なくても構いません。

10月からのゼミのご案内



 ちょっと税関の手続でも勉強してみましょう。
 そんなのは弁理士試験とは関係ない?
 いえいえ。TRIPS協定第第3部第4節は「国境措置に関する特別の要件」です。具体的にはわが国での税関における手続です。
 TRIPS協定は平成8年から出題され始めていますが、例えば、国境措置の中でも、TRIPS協定51条は今までに7回出題されています。意外なことに弁理士試験短答試験での出題頻度は高いので、無視できないですよ。(とはいえ最近は出題されていないが・・・でも油断はできませんねえ。最近の短答では。)

第4節には、(注)があって
注 加盟国は、関税同盟を構成する他の加盟国との国境を越える物品の移動に関するすべての管理を実質的に廃止している場合には、その国境においてこの節の規定を適用することを要求されない。

となっていますが、これは、当時のEC諸国(ヨーロッパ)のように域内の物の移動に何ら規制がされていない国々の間ではこのTRIPS協定の国境措置の規定は適用されない旨が第4節の注として述べられているということです。

【第51条 税関当局による物品の解放の停止】
 加盟国は、この節の規定に従い、不正商標商品又は著作権侵害物品(注1)が輸入されるおそれがあると疑うに足りる正当な理由を有する権利者が、これらの物品の自由な流通への解放を税関当局が停止するよう、行政上又は司法上の権限のある当局に対し書面により申立てを提出することができる手続(注2)を採用する。加盟国は、この節の要件を満たす場合には、知的所有権のその他の侵害を伴う物品に関してこのような申立てを可能とすることができる。加盟国は、自国の領域から輸出されようとしている侵害物品の税関当局による解放の停止についても同様の手続を定めることができる。
 注1 この協定の適用上、
  (a) 「不正商標商品」とは、ある商品について有効に登録されている商標と同一であり又はその基本的側面において当該商標と識別できない商標を許諾なしに付した、当該商品と同一の商品(包装を含む。)であって、輸入国の法令上、商標権者の権利を侵害するものをいう。
  (b) 「著作権侵害物品」とは、ある国において、権利者又は権利者から正当に許諾を受けた者の承諾を得ないである物品から直接又は間接に作成された複製物であって、当該物品の複製物の作成が、輸入国において行われたとしたならば、当該輸入国の法令上、著作権又は関連する権利の侵害となったであろうものをいう。
 注2 権利者によって若しくはその承諾を得て他の国の市場に提供された物品の輸入又は通過中の物品については、この手続を適用する義務は生じないと了解する。


【TRIPS協定51条の説明】
 TRIPS51条は、不正商標商品及び著作権侵害物品が輸入されるおそれがある場合に、国内市場への流入(自由な流通への解放)を税関当局が停止するように権利者が書面による申立手続ができる制度を採用しなければならない旨を規定する。
 この規定は、従来、わが国が、当時の関税定率法によって税関長が「輸入禁制品」として、麻薬とか拳銃とかと同様に知的財産権侵害物品についても職権で輸入を取り締まり、没収とか廃棄とか積戻命令等の対応をしていた時代に成立した規定である。
 (ただし、知的財産権侵害物品についてはその判断が難しいこともあり、現実には、権利者の申立てという名の「情報提供」に基づいて動いていた。)
 TRIPS協定51条は、そのような「情報提供」という形ではなく、不正商標商品や著作権侵害物品に対する輸入の差止の求めを「法律上の申立ての権利」として認めなければならない旨の規定である。このため、かかるTRIPS協定の規定をわが国においてどのように実現するかが議論されたようであるが、結局のところ関税定率法の改正において対応することになった(なお、平成18年6月には関税定率法から関税法にこの手続は移行されており、現在は関税法の規定に基づく。)
 本条は、不正商標商品と著作権侵害物品のみがそのような制度を設ける「義務」の対象であり(第1文)、それ以外の特許権等は任意である(第2文)。ただし、仮に不正商標商品や著作権侵害物品について義務付けられる書面による申立手続と同様の手続を特許権侵害物品等にも適用する制度を採用する場合には、「この節の要件を満たす」ことが義務付けられる点にも注意しておこう。
 ここで「不正商標商品」の定義は、注1(a)にて定義されており、基本的には同一商標同一商品に限られている。
 「著作権侵害物品」の定義は注1(b)にて規定されている。「著作権侵害物品」に関しては、著作隣接権侵害に係る物品も含まれていることに注意しておこう。
 輸出に関しても義務ではないが、輸出に関して規定を設けることは加盟国の自由である。わが国は、その後の改正で輸出に関しても実施行為に該当することになったので、輸出も規制の対象となる。
 注2では、権利者の許諾を得た場合や通過中の物品については特に問題になることはないことが示されている。麻薬や拳銃のような社会的絶対悪のような物品と異なり、知的財産権侵害物品は、権利者の許諾があれば輸出入は自由であるから、麻薬や拳銃とは異なり、手続については特別な規定が必要となることは容易に理解できるだろう。
 なお、相当する国内法は上述したように「関税法」である。ただし、関税法は、例えば商標権侵害品を違法であると判断する法律ではなくて、商標法においてその物品が商標権侵害品であると判断されるものについては、それを関税法では禁制品として輸出入を禁止することとしている、という法律的構成をとっている。このため、関税法の手続は、例えば不正商標商品については、商標法において商標権侵害物品であるか否かの厳密な判断を経た上での対応ということになる。

 ってことで、TRIPS第3部第4節について、話は奥に入っていきますね。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

総合基礎講座第11回終了!

2016-09-11 00:45:20 | ゼミの連絡
本日、総合基礎講座第11回が終了しました。一応、国内法は終了です。長いようで短い3カ月でしたが、来週はPCTやマドプロ、ジュネーブ改正協定といった条約関係をやりますね。この3月の内容だけて、十分に合格できる最高峰の内容はやりました。あとは頑張って定着させましょう!
来週土曜日は懇親会なので、参加希望の方は幹事殿まで連絡をお願いします!
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

次、何やりますか。

2016-09-09 23:35:21 | つぶやき
国際出願法を解説してきましたが、そろそろ終わりそうです。
国際出願法は受験生というよりはプロ好みの内容だったかもしれませんが、次、何やりましょうか。欠かさず見て下さった方々、何かリクエストありますか。
コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

国際出願法を見てみよう(16)

2016-09-08 18:55:25 | PCT・国際出願法
10月からのゼミ、受付中です!
書籍・教材販売中です!
右サイドのカテゴリー「2017ゼミ情報」、「書籍・資料」
最新記事の最後「もっと見る」からは最近の吉田ゼミのブログ掲載情報にアクセスできます。


 さあ、国際出願法も16条になってきました。今回の16条は大作です。前回まで「ですます調」で述べていましたが、今回は堅くいきます。

(条文)
(代表者等)
第16条 2人以上が共同して国際出願をした場合におけるこの法律の規定に基づく手続については、経済産業省令で定める場合を除き、出願人の代表者がこれを行い、又はその代表者に対してこれを行うことができる。
2 特許庁長官は、2人以上が共同して国際出願をした場合において出願人が代表者を定めていないときは、経済産業省令で定めるところにより、出願人の代表者を指定することができる。
3 代理人によりこの法律の規定に基づく手続をしようとする者は、第19条第1項前段において準用する特許法第7条第1項本文の規定により法定代理人により手続をしようとする場合その他政令で定める場合を除き、弁理士又は弁護士を代理人としなければならない。

 国際出願法第16条第1項は、共同出願の場合には、代表者が手続を行い、又は代表者に対してすることができる旨規定する。
 国際出願法第16条第2項は、代表者を定めていない場合には特許庁長官が代表者を定めることができる旨規定する。
 国際出願法第16条第3項は、代理人によって手続をしようとする場合には、法定代理人により手続をする場合を除き、弁理士又は弁護士を代理人としなければならない旨規定する。この法16条3項違反は、法6条のところでも述べたが、法6条5号で補正命令になっており、応じない場合には取下げ擬制となっている点にも注意したい(7条1項)。

【PCT及びPCT規則との関係】
 「出願人」はPCT規則2.1 に、「代理人」はPCT規則2.2 に、「共通の代表者」はPCT規則2.2の2 にて定義されている。
 1項はPCT規則90.2(a)、PCT規則90の2.5に基づく。2項はPCT規則90.2(b)に基づく。3項はPCT49条に関連する規定である。PCTでは委任による代理人については弁理士(agent)又は弁護士(attorney)であることを義務付けてはいないが、わが国では弁理士又は弁護士の代理人を強制している。かかるわが国の国内法は、PCT27条(7)で許容されている。


【法16条の内容】
 国際出願法第16条第1項は、PCT規則90.2(a) に基づいており、共同出願をした場合であって共通の代理人を有しない場合は、代表者が特許庁に対し手続をし又は特許庁がその代表者に対し手続をすることができる旨を規定している。両者の手続の煩雑を避け、円滑かつ適正な手続を確保しようとするものである。

◆逐条解説国際出願法第16条1項『この代表者の制度は共通の代表者としてPCT規則上も認められているもので(PCT9条(3)及びPCT規則90.2)、共通の代表者による行為又はこの共通の代表者に対する行為の効果は、出願人全員に及ぶとされており(PCT規則90.3 )、本項の代表者による手続又は代表者に対する手続についての効果も出願人全員に及ぶこととなる。』

 かかる代表者については、特許法には複数当事者の相互代表の規定があり(特14条)、いわゆる取下げ等の不利益行為は全員で手続をしなければならないことになっているが、国際出願においては、そのような不利益行為は除外されていない。すなわち、国際出願の取下げ、指定の取下げ、優先権主張の取下げについても、出願人全員の代理人又は代表者が一人で手続をすることができる(出願人全員の代理人も特9条のような特別授権は不要)。
 ただし、代理人がいない場合、いくら代表者がいるといっても、その代表者が法16条2項により特許庁長官により指定された代表者である場合には、その代表者は一人では手続できず、出願人が全員でしなければならないという点が経済産業省令で定める例外となる(施規36条1項、4項、PCT規則90の2.5 )。
 なお、そのような代理人や代表者が全くいないということであれば、もちろん、取下げの手続は全員でしなければならない(施規36条1項、4項、PCT規則90の2.5)。。

 国際出願法第16条第2項は、共同出願人が代表者を定めていない場合には、特許庁長官が出願人として願書に記載されている日本国民等のうち最初に記載されているもの(筆頭出願人)を代表者を指定することができる旨を規定する(施規71条)。この規定により指定された代表者は、ま、言ってみれば「名ばかり代表者」ということで、代表者として君臨して手続できるのだけど、1項の省令で定める場合には、全員で手続をしなければならないことになる。

 国際出願法第16条3項は、国際出願に関する手続については代理人によって手続をしようとする場合には、弁理士又は弁護士を代理人としなければならない旨を規定している。
 政令で定める場合は除かれているが、これは、PCT又はPCT規則において、本規定と矛盾する改正が行われた場合に、それに機動的に対処するために設けられたもので、現在、政令は未制定である。

 なお、以下に示すとおり、本人出願は排除されない。
◆逐条解説国際出願法16条3項
『なお、本項は本人が手続をすることを排除していないが、19条1項において準用する特13条1項及び4項の規定により、特許庁長官は本人が手続するに適当でないと認めるときは、職業代理人により手続をすべきことを命ずることができる。』

 本条の趣旨は以下に示すとおり、逐条解説に記載されている。

◆逐条解説国際出願法16条3項
 『PCT49条 (国際機関に対し業として手続をとる権能)の作成の経緯、また関連規則(PCT83規則、90規則)の規定等からみて、PCT上国際出願の手続の代理は、職業代理人によることが望ましいとされていると考えられることに加えて、国際出願の手続については次のような事情があることをも考慮したものである。すなわち、国際出願に関する手続が一定の時間的制約のもとに厳格な方式に基づいて進められるものであることから、PCT等に精通した職業代理人によらない場合は、手続の円滑な遂行に支障をきたすおそれがあり、その結果国際事務局、各国特許庁に対し迷惑をおよぼす場合も生じ、ひいては我が国の国際的な信用問題にもなりかねないため、手続を円滑に進め我が国の国際的信用を確保するうえで、国際出願に関する手続については、職業代理人に限定することが妥当であると判断したことによるものである。』

 青本の記載によれば、弁理士はPCTに精通していることになっているらしいですよ。みなさん!
 ただし、この規定はあくまでも対象が「代理人によりこの法律の規定に基づく手続をしようとする者」であるから、国際出願法の枠外の手続に関しては適用されない。
 代理人に関しては、国際出願の場合は、国際事務局に対する手続もあれば、そもそも国際事務局を受理官庁として国際出願をする場合もある。このため、話は多少複雑である。
 以下の場合を考えてみよう。

1.日本国民等が国際事務局を受理官庁として国際出願をする場合の代理人に日本の弁理士がそもそもなれるのか。(条件 言語は英語、国際調査機関はヨーロッパ特許庁を選択)

 この場合は、日本の弁理士は国際段階においてすべて代理人として行動できる。もともとPCT49条によって、日本国特許庁に対して国際出願の代理をした弁理士はその後の国際段階の手続についてはすべて代理できることになっていたことに加え、PCT規則83.1の2により、出願人が日本国民等である場合における日本の弁理士は、国際出願について、PCT規則19.1(a)(iii)の規定に基づく受理官庁としての国際事務局に対し業として手続をとる権能を有することになっており(PCT規則83.1の2(a) )、その国際出願について、受理官庁以外の資格における国際事務局に対し並びに管轄国際調査機関及び管轄国際予備審査機関に対し業として手続をとる権能を有するからである(PCT規則83.1の2(b) )。

2.タイの国民がタイ国を受理官庁として英語の国際出願をするにあたり日本国特許庁を国際調査機関として選択し、国際出願日が認定された後、国際調査機関としての日本国特許庁に手続をしようとする場合に、タイ人は、直接日本国特許庁に手続をすることができるか。それとも日本国内に代理人が必要か。

 まず、この場合、検討すべきは、特許法8条である。在外者がわが国特許庁に手続をする場合には特許管理人によりしなければならないとされている。ここで、このケースは「国際出願だから」「国内処理基準時までは特許管理人によらないですることができる(特184条の11第1項)。」などと考えてはならない。特184条の11は、指定官庁としての日本国に対する手続にあたっての日本国の国内法の適用であり、国際調査機関としての日本国特許庁の手続には関係がない。
 さらに、特許法第8条は、特許法における手続一般の規定であり、実用新案法、意匠法、商標法に準用されていることから、国際出願法においても準用されていない限り特8条は問題にならないところ、国際出願法においては、特8条は準用されていない。
 ただし、この検討は意味がない。仮に、在外者である日本国民に関して国際出願法で特8条が準用されていたとしても、国際出願法は日本国民等と特許庁の間の手続を規定したものであるから、タイに在住のタイ人と日本国特許庁との間には適用がないからである。
 以上より、この観点からは、このケースにおけるタイ人に対し、特8条に基づいて代理人が強制されるということはない。すべてPCTの規定に基づいて判断されることになる。

 次に、PCTの規定について検討する。代理人に関し国内法との関係を規定しているPCT27条(7)は、「受理官庁又は国際出願の処理を開始した指定官庁は、当該受理官庁若しくは当該指定官庁に対して出願人を代理する資格を有する代理人によつて出願人が代理され又は出願人が通知を受け取るためのあて名を指定国内に有するという要件に関する限り、国内法令を適用することができる。」と規定する。
 しかし、この規定において国内法令を適用できるとする主語は「受理官庁」と「国際出願の処理を開始した指定官庁」だけであり、国際調査機関としては代理人の選任についての国内法を適用できるようにはなっていない 。
 さらに条約と国内法との関係に目を向けると、パリ条約2条(3)においては代理人の選任については国内法令を適用してもよいことになっているが、内国民待遇は条約の規定については適用されないので、内国民待遇の例外として代理人の選任が国内法令によるのだという考え方はとれない。仮に国内法令によるとしても上述したようにこのケースにおいて代理人を強制する国内法は存在しない。
 以上から、このケースにおけるタイ人には、特許管理人のようなわが国の代理人の選任が国内法に基づいて強制されるということはないと言い切れる。すべてPCT及びPCT規則の規定によることになる。

 次に、日本の弁理士はこのタイ人の代理人になれるのかという点を検討する。上述したとおり、このタイ人が国際調査機関としての日本国特許庁に対してする手続は、PCT及びPCT規則に基づく手続となるので、PCTではどのように規定しているかの問題となる。
 この点、PCT規則90.1(b)は「出願人は、国際調査機関として行動する国内官庁又は政府間機関に対し業として手続をとる権能を有する者を、特に、当該国際調査機関に対し出願人を代理する代理人として選任することができる。」と規定している。
 この規定に基づいて、このタイ人は国際調査機関としての日本国特許庁に対しては日本の弁理士を代理人にすることができることになる。
 ただし、この場合、日本の弁理士が代理できるのは国際調査機関としての日本国特許庁だけである。日本の弁理士は、タイ在住のタイ人がする国際出願についてタイ国特許庁に対してする手続や国際事務局に提出する国際出願の代理人にはなれないので(PCT49条、規則83.1の2)、PCT19条補正書を国際事務局に提出する手続の代理をすることはできないことになる点に注意したい。

 ちなみに、国際出願法第16条は、短答試験では結構出題されているので、正しく把握しておきたい。

 以上


コメント
この記事をはてなブックマークに追加

Q&A 10月からのゼミ 短答演習講座

2016-09-07 19:32:33 | 2017ゼミ情報
10月からのゼミ 説明会のお知らせ
9月11日(日)19:00 9月12日(月)19:00 9月13日(火)19:00
9月18日(日)19:00 9月19日(祝)19:00
終了
9月22日(木)19時 9月23日(金) 19時
9月24日(土)14:00 9月25日(日)19:00→14:00に変更
その後もやります。

※教室の移転を予定していますが、現段階では下記アクセスマップどおりです。

 説明会を開催しますので、お気軽にお越しください。発売中の書籍も閲覧できます。
 地図はこちら
 一番下にアクセスマップがあります。
 事前に下記アドレスにメールをいただけると嬉しく思いますが、なくても構いません。

10月からのゼミのご案内


Q&A 短答演習講座

Q 吉田ゼミで10月から「短答演習講座」っていうのをやるって聞いたんですけど。
A そうですか。それはよかったですね。
Q 別によくないです。これは何をやるんですか。
A 短答の演習をやります。「短答の演習をやる講座」です。
Q それって名前のままで説明になってないと思うんですけど。自他商品役務識別機能ってどういう機能ですか、と問われて、「自他商品役務を識別する機能です」と、答えているようなものだと思います。
A おお!ちなみに出所表示機能というのはどういう機能ですか。
Q 出所を表示する機能です。
A おお!ところで、意匠について秘密の請求をするとどのような効果が生じますか。
Q 「秘密になります。」
A おお!

Q 「おお!」じゃなくて短答演習講座というのがどのように進むのか説明してもらいたいんですけど。
A おお!そうでしたね。短答演習講座は、同じ時期(10月)からスタートする論文ゼミの進度とぴったり合わせて短答の演習をやっていこうという講座です。具体的には、全12回のうち、前半6回で特実、その後意匠を2回、商標を4回で進みます。
 今は、短答に合格した人がそのまま論文を一気に合格していく人の方が多いです。そのため、まだ短答に受かっていない人も、短答と論文の準備を同時に進めていこうという目的で開催します。
Q 論文ゼミと同時に受けることが前提ということですか。この講座だけでも効果ありますか。
A 同時に受けることが前提ということはないです。この講座だけでも十分に効果あります。来年は短答狙いという人はこれに絞ってもらってよいです。
 一方、来年一気に行きたい人は、1週間かけて所定の範囲を勉強してきてもらって、「論文ゼミ」では論文の練習を行い、その予習範囲とぴったり合わせた形で短答の演習もしてもらうことで、一石二鳥を狙っています。講座の進度がばらばらの状態では論文と短答を同時に進めることは難しいかもしれないですが、この方式ならスムーズに同時に両方準備できるため、論文準備と短答準備を同時並行で進めることができます。日曜日に吉田ゼミに参加されるのであれば、この二つを同時に受講できます。また、一方を通信受講にすることもできますよ。

Q なるほど。著作不競条約のいわゆる「下三法」についてはどうなのですか。
A 著作不競条約はそれぞれ「著作不競講座」「条約講座」の最終回でそれぞれ短答の演習をやります。この講座は四法です。
Q 1回の授業はどんような形で進むのですか。
A 最初に1時間半で30問の演習をやってもらい、残りの1時間半で解説をします。解説はだらだらとやるのではなく、参加している受講生のリクエストに応じてその場で特に希望がある問題を中心に解説を行います。
Q アドリブで適当にことですか。
A 「アドリブ」と言われればそうなのかもしれませんが、全然「適当に(いい加減に)」ということではありません。どのような問題にも即対応できるだけの講師の「実力」です。吉田ゼミでは短答の問題は昭和の時代の問題から一枝一枝講師である私が全部検討して確実にすべて把握した上で「今」の説明をしていますから。
Q えー。すごいんですねということをまたまた自分で言っちゃいますか。
A う。ま、一応、これは私の自信のあるところではありますね。


その他、短答演習講座その他のゼミ・講座について、ご質問がありましたら
yoshidazemi☆hotmail.com
又は
yoshidazemi☆yoshidazemi.com
へお願いします。(☆は@に変えて下さい。)
コメント (3)
この記事をはてなブックマークに追加

国際出願法を見てみよう(15)

2016-09-07 13:44:24 | PCT・国際出願法
10月からのゼミ、受付中です!
書籍・教材販売中です!
右サイドのカテゴリー「2017ゼミ情報」、「書籍・資料」
最新記事の最後「もっと見る」からは最近の吉田ゼミのブログ掲載情報にアクセスできます。

 先週の金曜日には大阪からI氏が、今日は新潟からN氏が吉田ゼミに立ち寄って下さいました。
 みなさん弁理士試験合格後は充実した日々を過ごされているご様子で、嬉しく思うのと同時に私も負けずに頑張ろうと思いました。

 さて、今日は国際出願法15条です。

(条文)

(準用)
第15条 第9条の規定は、出願人が国際予備審査の請求をした場合に準用する。

 これだけの条文ですね。
 国際出願法第15条は、法9条を国際予備審査に準用するというもので、法9条は国際調査報告に列記された先行技術文献についての送付請求の規定です。送付請求が可能な期間は国際出願日から7年です。(施規49条)。

 PCTにおいては、PCT36条(4)でPCT20条(3)を準用しています。
 PCT36条(4)は、「第20条(3)の規定は、国際予備審査報告に列記された文献であつて国際調査報告には列記されていないものの写しについて準用する。」と規定していて、PCT20条(3)は、「国際調査機関は、指定官庁又は出願人の請求に応じ、規則の定めるところにより、当該指定官庁又は当該出願人に対し国際調査報告に列記された文献の写しを送付する。」と規定しています。PCTでは選択官庁が文献送付請求をすることもある旨規定されていますが、国際予備審査機関である日本国特許庁と選択官庁との間の手続は国際出願法の守備範囲外ですので、PCTの規定に従うことになりますね。
 PCTでは国際予備審査報告に列記された文献のうち、国際調査報告には列記されていないものについてのみ国際予備審査機関に請求することになっています。が、国際出願法においてはそのような制限はない点に注意しておきましょう。
 送付請求できる期間はPCT71.2 に規定があります。PCT規則71.2(a)において、送付請求が可能な期間を国際出願日から7年である旨規定しています。この点は、国際調査においては、同様の規定がPCT規則44.3に規定されていましたね。

(条文)
PCT規則71.2 列記された文献の写し
(a) 第36条(4)の請求は、当該国際予備審査報告に係る国際出願の国際出願日から7年の期間いつでも行うことができる。
(b) 国際予備審査機関は、(a)の請求を行つた当事者(出願人又は選択官庁)に対し、写しの作成及び郵便に係る費用を支払うことを要求することができる。写しの作成に係る費用は、当該国際予備審査機関と国際事務局との間に締結される第32条(2)に規定する取決めで定める。
(c) 削除
(d) 国際予備審査機関は、自己に対して責任を負う他の機関を通じて(a)及び(b)に定める任務を遂行することができる。


 というわけで、今日は簡単でしたね。おわりっ。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

国際出願法を見てみよう(14)

2016-09-06 18:32:33 | PCT・国際出願法
10月からのゼミ、受付中です!
書籍・教材販売中です!
右サイドのカテゴリー「2017ゼミ情報」、「書籍・資料」
最新記事の最後「もっと見る」からは最近の吉田ゼミのブログ掲載情報にアクセスできます。


 さて、国際出願法14条です。国際予備審査請求書に不備がある場合の取扱いを国際出願法、国際出願法施行令及び国際出願法施行規則とPCT規則を行ったりきたりしながら見てみましょう。ちゃんと把握するのが結構大変かも。

(条文)
(国際予備審査の請求の手続の不備等)
第14条 国際予備審査の請求につき、第18条第2項(同項の表3の項に掲げる部分に限る。)の規定により納付すべき手数料が納付されていないことその他経済産業省令で定める事由がある場合において特許庁長官又は出願人が執るべき手続及びその効果については、政令で定める。


 国際出願法第14条は、国際予備審査請求に際して手数料が納付されていない場合と、請求書に不備(省令で定める事由)があった場合の取扱いを規定しており、その取扱いは「政令で定める。」ということになっています。この点については、国際出願法第10条の解説のところで述べました。その時に、14条でやります!と言っていたところです。

 青本には以下のとおり記載されています。
◆逐条解説国願法14条『国際出願について不備がある場合の手続等については、4条2項の補完命令、6条の補正命令等本法においても規定を設けているが、国際予備審査の請求の不備については、国際予備審査は出願人の請求が必要とされ、また留保可能ないわば傍系の手続と考えられ、さらにはその手続の不備の場合について、条約に規定がないこともあり、その手続及び効果について政令に委ねることとした。』


 国際出願法第14条については、まず、手数料に関してはPCT規則57の取扱手数料、PCT規則58の予備審査手数料が規定されており、支払がない場合には、国際予備審査機関による求めの日から1箇月以内に支払うよう出願人に求めることになっています(規則58の2.1(b))。

 次に、法14条の「経済産業省令で定める事由」すなわち請求書の不備については、施行規則63条1項1号から5号が規定されている。これらの不備があった場合の取扱いは政令で定められており、以下の(1)又は(2)の二つに分かれています。
(1)まず、請求書の不備のうち、「経済産業省令で定める事由のうち、当該請求に係る国際出願の特定に関する事由として経済産業省令で定めるもの」がある場合には、手続補完命令になります(施令1条1項)。補完命令なので、補完命令に応じた場合には、補完書提出日が請求日になります(施令1条1項)。
(2)そして、必ずしも国際出願の特定に関する事由というわけではない不備については、手続補正命令になります(施令1条2項)。補正命令なので遡及効があることになりますね(施令1条2項)。

 この取扱いはPCT規則60が根拠です。PCT規則60.1(a)によれば 、国際予備審査の請求書が、所定の要件 を満たしていない場合には、欠陥の補充を求めることになっています。
 なお、PCT規則60.1(a)の中には、PCT規則53だけでなく、PCT規則55.1も含まれており、国際出願の言語(国際公開の言語でない場合は国際公開の言語)又は国際出願の明細書等の翻訳文が国際予備審査機関により要求されている場合には、要求されている翻訳文の言語で請求書が作成されていない場合にも補充が求められることになる点に注意しておきましょう。なお、PCT規則55.2は、請求書の話ではなく明細書等の国際出願についての翻訳文の求めであるので読み間違えないように注意しておきましょう。

 さて、請求書の欠陥の補充の求めに対しては、PCT規則60.1(b)に「出願人が(a)に定める期間内に(a)の求めに応ずる場合には、国際予備審査の請求書は、提出された国際予備審査の請求書が当該国際出願を特定することができることを条件として、実際の請求日に受理されたものとみなす。その他の場合には、国際予備審査の請求書は、国際予備審査機関が(a)の補充を受領した日に受理されたものとみなす。」と規定されています。

 つまり、提出された請求書が国際出願を特定することができるものであった場合には請求書提出日が受理日となり、提出された請求書が国際出願を特定できるものでなかった場合は補充により始めて国際出願を特定することができることになるので、補充の受理日が請求日となるということです。
 この「国際出願の特定」については、何が明らかであれば国際出願を特定していることになるのかは、PCT規則53.6 に規定されており、これに沿った形で国際出願法は、省令及び政令にて明確にしています。

 なお、国際出願法、施令及び施規においては、国際予備審査請求書が国際出願の言語でされていない場合にも請求書の不備として補完命令を出すことになっていますが(国願法施規63条1項2号)、これは、上述したようにPCT60.1(a)にPCT規則55.1が含まれていることに基づきます。


【国際予備審査請求書に不備があった場合の取扱い】
 不備があった場合には、以下のとおり補完命令になる場合と補正命令になる場合があるので、それぞれの場合について述べます。

(1)補完命令となる場合(施令1条1項)
「第14条の経済産業省令で定める事由のうち当該請求に係る国際出願の特定に関する事由として経済産業省令で定めるものがあるとき」
 この補完命令の対象となるものは、施規63条2項に規定するものです。具体的には、
①施規63条2項1号に規定する「施規52条1号から5号までの事項が記載されていないこと」のうち、施規52条2号、52条4号、52条5号違反
・施規52条2号違反「出願人の氏名又は名称、国籍、住所又は居所及びあて名(出願人が2人以上ある場合にあつては、出願人のうち少なくとも1人の国籍、住所又は居所及びあて名)」のうち、「出願人の氏名又は名称及びあて名に限る。」
・施規52条4号違反「発明の名称」
・施規52条5号違反「当該国際予備審査の請求に係る国際出願の国際出願番号及び国際出願日(第22条及び第23条の規定による通知がされていないときは、当該国際出願の受理官庁の名称)」

 これらは、PCT規則53.6「国際出願の特定」に基づくものであり、そのうちの具体的な内容は、PCT規則53.4「出願人」で準用するPCT規則4.5(a)(i)「氏名又は名称」、PCT規則4.5(a)(ii)「あて名」、PCT53.2(iii)「国際予備審査請求に係る国際出願に関する表示」に基づくものです。

②施規63条2項2号に規定する「施規63条1項2号に掲げる事由」、すなわち、
・国際予備審査請求書が当該国際予備審査の請求に係る国際出願の言語により記載されていないこと。
 これはつまり、施規52条の2の要件です。PCT規則55.1に基づくものです。

(2)補正命令となる場合(施令1条2項)
 上述の補完命令となる場合以外の場合には、補正命令となります。手数料の納付がされなかった場合もこれに含まれることになります。請求書の欠陥に関しては、具体的には、施規63条1項各号に規定する事由のうち、施規63条2項各号に規定する事由を除いた内容に不備がある場合です。
①国際予備審査請求書に施規52条1号から5号までに掲げる事項が記載されていないこと(施規63条1項1号)。
 補正命令ではなく補完命令になるものとして、施令1条1項、施規63条2項1号により、「前項第1号に掲げる事由のうち国際予備審査請求書に第52条第2号に掲げる事項(出願人の氏名又は名称及びあて名に限る。)又は第4号若しくは第5号に掲げる事項が記載されていないこと。」が挙げられているのでそれ以外のものとなります。具体的には以下のとおりです。
 ・施規52条1号「国際予備審査を請求する旨の申立て」
 ・施規52条2号のうち、「出願人の国籍、住所又は居所」
 ・施規52条3号「代理人又は代表者(法第16条第2項の規定により指定された代表者を除く。)がある場合は、代理人又は代表者の氏名及びあて名」

 これらは、それぞれ、PCT規則53.3「申立て」、PCT規則53.4「出願人」で準用するPCT規則4.5のうち「氏名又は名称」、「あて名」以外のPCT規則4.5(a)(iii)に規定する「国籍及び住所」、PCT規則53.5「代理人又は共通の代表者」に基づいています。

②法第16条第3項の規定又は法第19条第1項において準用する特許法(昭和34年法律第121号)第7条第1項から第3項までの規定(法第19条第1項後段の政令でこれらの規定の特例を定めたときは、当該特例に係る当該政令の規定)に違反していること。(施規63条1項3号)

 具体的には代理人により手続をしようとする場合には、弁理士又は弁護士を代理人にしなければならないことと特許法の未成年者等の手続能力に関する違反の場合です。

③提出者の氏名若しくは名称の記載又は押印がないこと(提出者が2人以上ある場合にあつては、その提出者のうち少なくとも1人の氏名又は名称の記載及び押印がある場合を除く。)。(施規63条1項4号)

 PCT規則53.8及びPCT規則60.1(aの3)に基づくものです。PCT上では署名ですが、PCTでは、署名の代わりに押印でもよいことになっています(PCT規則2.3)。

④国際予備審査請求書が別に定める様式により作成されていないこと。(施規63条1項5号)
 PCT規則53.1「様式」に基づくものです。

(3)補完命令・補正命令に応じなかった場合の効果
 補完命令・補正命令に応じなかった場合には、国際予備審査の請求は、初めからなかったものとみなすということになります(施行令1条3項)。
 手数料に関しては、規則58の2.1(b)、請求書の欠陥に関しては、規則60.1(c)に基づいています。


ふぅ。国願法14条自体は短い条文ですが、PCT規則の規定がわかりにくいので、対応させるのは一苦労って感じですかね。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加