シニア花井の韓国余話

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【社説】非効率的な世宗庁舎、対策を急げ

2013年01月08日 14時57分03秒 | Weblog
韓国大手紙・朝鮮日報13年1月7日記事抜粋
 企画財政部(省)は昨年12月20日に世宗市への移転を完了した。ところが同部の朴宰完(パク・チェワン)長官は今年に入ってから1月6日までの間に、世宗市庁舎に立ち寄ったのは仕事始めの行事が行われた2日だけだ。朴長官は今もソウル市中心部、明洞の銀行会館にある執務室で業務を行っている。企画財政部税制室は職員全員が12月20日から28日まで、予算室は20日から1月4日まで、国会での予算と税制関係の審議に対応するためソウル市内の調達庁で業務を行った。担当者らは世宗市庁舎のパソコンに保存された必要な資料をUSBメモリーに移し、ソウルのオフィスで仕事を処理していたという。
 これまでに世宗市への移転を完了したのは首相室、企画財政部、農林水産食品部、国土海洋部、環境部(いずれも省に相当)、公正取引委員会の6部処(省庁)。しかしこれら部処の長官や次官らは今なおソウルで業務に取り組む日が多い。業務上の協力相手や面会予定者、会議の出席者など関係者の多くがソウルに住んでいるからだ。そのため担当者は長官や次官に業務上の報告をするため、日々ソウルと世宗市を行き来している。国会が開会されれば担当者はソウル・汝矣島の国会に呼ばれ、その部下たちは他部処の庁舎を借りて国会対策に取り組まねばならない。
 現在、ソウルから世宗市に通勤する職員は2000人ほどいる。帰宅の際に列車やバスの時間に合わせるには、夕方以降に業務を行うのはほぼ不可能だ。世宗市に引っ越した職員らは、ソウルにいる企業経営者や大学教授など、関係する専門家や利害関係者と会って情報を手にし、意見交換などをしなければならないが、移転後はこれさえも難しくなっているようだ。
 これらの問題を短期間で一気に解消するのは難しい。そのため国会などで報告や情報のやり取りを直接行う必要のない事案については、電話や書面などで対応するしかない。世宗市に国会分院を設置し、ここで常任委の会議を行うことも検討すべきだろう。
 政府は2000年に光化門庁舎、果川庁舎、大田庁舎を連結する遠隔会議システムを設置したが、これらは現在あまり活用されていない。遠隔会議はセキュリティーに不安が残るため、担当者は重要事項に関する意見交換を避けようとするためだ。遠隔会議システムを積極的に用いるには、まずは会議の内容をデータとして保存できないようにするなどの対策が必要だろう。次の首相や国会の与野党幹部らは、かつてドイツで政府庁舎がベルリンとボンに分散し、業務上のさまざまな非効率さを体験したドイツの事例などを参考に、1日も早く根本的な対策を取りまとめなければならない。
(投稿者注)
首都機能を移転するために造られた都市。
ソウルの南120kmにある。大田市からは10km。
交通手段は、ソウルからの直接の鉄道はなく、直行バスか自動車しかなく、かなり不便なようだ。





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