よし笛と仲間たち

よし笛音楽に興味のある人たちの情報交換と交流を深めるラウンジ。
よし笛のやさしい音色で、人びとの心に幸せを…

葦笛で Hetero Phonic な音楽に挑戦 

2014年05月17日 20時09分57秒 | よし笛トゥッティ

中村典子先生(京都市芸術大学音楽学部准教授・作曲家)作・音楽の
   モノオペラ『時の輪(Time's Ring 』

で、よし笛トゥッティが葦笛を演奏する。

トゥッティが吹く笛を一般的によし笛と呼んでいるが、同じ楽器でも能管、篠笛と肩を並べて葦笛と呼べば、格が上がったような気がする。

近く、三井寺の庫裡のひとつで古庭園が美しい「元・正厳坊」で催される

          「森本英希フルート・ライブ」

に賛助出演して、葦笛で演奏する

モノオペラ、いわば”ひとり芝居”。

左義長の火祭りが行われる琵琶湖畔の村での、小学生の女の子、藤実と琵琶湖をわたってきた風の少年のほのかな愛の物語。

               ~◇~

どーっ、風とともに少年がきて笛を吹く。ヒィーヒャー。

藤実のランリュックの鈴がチリンとなった。

藤実の手に真珠があった。少年がくれたのだ。

どうーっ、風が吹いた。少年の姿はそこになかった。もうじきお祭り。笛の練習たけなわ。

   ヒー ヒロヒロヒロヒー ロー

   ロー ロフロフロフロー ルー

   ルー ルムルムルムルーゴー

藤実は少年の姿を見つけるが、いつの間にか見失う。

藤実はふで箱に入れていた真珠をにぎりしめ、小テストをがんばる。

祭りの朝。   ミソラーソーミー  ミソラーソ ラーソーミー

みんなの笛の中に少年がいる。    ヒー ヒロヒロヒロヒー ロー

左義長はすんだ。

藤実は、あさの光に向かってお祈りした。「いつか出あえる日まで」

ときの輪がきらりと光り空のそこから風がふきわたった。

ときの輪に吹く風が空のすべてを集めて、みずうみをわたり、お宮に吹く。

かおるフジのふさを風がゆらした。

ときの輪の向こうの朝の空に、小さな星がひとつ光っていた。=完=

                                       (以上、梗概)

                    ~◇~

「1本の線を多声にひらく ”ヘテロホニックな音楽” をこころみる」のだという。

「曲のラストはロングトーンを吹ききるまで伸ばしテ(ドローン)次の音へ。その音を吹ききって、元の音へ」

幸いにも、今春、京都芸大へ進学したよし笛トゥッティの泉佳穂さんがいる。

中村先生は、彼女と連絡を取り合って、よし笛を聞きながら、新たに設計図を書き直すのだという。

よし笛トゥッティは、中村典子先生作曲の『川のほとりのこもりうた』『光』『抱容』『かしの木のうた』と『ときのわ』を演奏する。

 

「森本英希フルート・ライブ」は、後編へつづく。

 

 

 



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