Girls' Party 2009に、参加させていただきました!
さおりんと、シャイナさんでお祝い!!です!!!
個人的趣味で
さおりん→ゴスロリ
シャイナ→パンク
魔鈴→和服
ジュネ→ギャル系
を着せたくなりますv
春麗と美穂ちゃんはそれぞれチャイナとエプロンがいいのであれでよしv
さおりんと、シャイナさんでお祝い!!です!!!
個人的趣味で
さおりん→ゴスロリ
シャイナ→パンク
魔鈴→和服
ジュネ→ギャル系
を着せたくなりますv
春麗と美穂ちゃんはそれぞれチャイナとエプロンがいいのであれでよしv
16年ほど前の作品、ガンガンで連載されていた輝竜戦鬼ナーガスのギレウスとモリガン。
ギレウスは主人公の敵、ヴァグーラの息子。
モリガンはヴァグーラからギレウスのお目付け役に送られた部下。
モリガンは途中ギレウスに好意を持ってヴァグーラを裏切るんですが
なんだか秘密のオフィスラブのような…
ギレウスは愛情というものを知らずに生きてきたので、
最初かなりのツンデレでした。
が、ある事がきっかけで生まれ変わってからは
こっぱずかしく「愛だ!」とか連呼w
なんかもうモリガンは俺のものだ的いちゃっぷりを発揮してそうです。
…という妄想が楽しくて仕方ありませんでした、当時。
久々に読み返したらやっぱり楽しかったです(笑)
ギレウスは主人公の敵、ヴァグーラの息子。
モリガンはヴァグーラからギレウスのお目付け役に送られた部下。
モリガンは途中ギレウスに好意を持ってヴァグーラを裏切るんですが
なんだか秘密のオフィスラブのような…
ギレウスは愛情というものを知らずに生きてきたので、
最初かなりのツンデレでした。
が、ある事がきっかけで生まれ変わってからは
こっぱずかしく「愛だ!」とか連呼w
なんかもうモリガンは俺のものだ的いちゃっぷりを発揮してそうです。
…という妄想が楽しくて仕方ありませんでした、当時。
久々に読み返したらやっぱり楽しかったです(笑)
三国志大戦は旦那がしょっちゅうやってます。
私はDSのをちょこっとやっただけですが、
上位ランクに入ってる人とかなんか色々中途半端に頭に入ってて
しっかりした事わからなくてもやっと…
やり始めると大変な事になりそうなので自重してたりします。
しかし、大戦のおなごは萌えキャラ多いのうーv
私はDSのをちょこっとやっただけですが、
上位ランクに入ってる人とかなんか色々中途半端に頭に入ってて
しっかりした事わからなくてもやっと…
やり始めると大変な事になりそうなので自重してたりします。
しかし、大戦のおなごは萌えキャラ多いのうーv
『第15回JCM(ジャパンサイバーモトクロス)ジュニア大会もいよいよ大詰め!
優勝に一番近い、期待のレーサー世良がトップを独走!!』
アナウンサーの声が高らかに響く。
快晴の富良野モトクロスコースでは、JCMジュニア大会の最終戦が行われていた。
乾いた土の臭い、会場のノリに合わせるように歓声をあげる風の声、
レーサー一人一人に味方するように輝く陽の光…
血が騒ぐ
そんな空気がたまらなく好きだった。
「大友…大友じゃないのか?」
聞き覚えのある声に振り返る。
「世良…隆?」
「おっ、もう忘れていたかと思っていたぜ。覚えていてくれて嬉しいよ」
「JCM大会優勝おめでとう」
「ちっともめでたかないね」
大友が手をかけていた観客席の一番上の手すりに同じく手をかけ、身体を乗り出す。
「俺はオフロードの鬼の前を走った訳じゃないからな」
大友を見た世良の目は怒りとも悲しみともいえる、鋭い光を発していた。
「あの時はショックだったんだぜ。今度こそお前を追い抜こうと思っていたのに。
…もう二度とお前を追い越せない」
「…」
「惜しいとしか言いようがないぜ。CFでお前の走りを知った奴らに、
あの鬼神のごとき走りを見せてやりたかったぜ」
「過大評価だなあ…」
「まったく、見た目じゃ人は判断できないよなあ。こんなぼ〜っとしたヤツが鬼だなんて」
大友は苦笑いを浮かべ、コースを見やる。
その瞳の奥にある物を、世良は気付いただろうか―。
世良隆 ―JCMジュニア大会で全国に名を知らしめた男。
ジュニアの大会では2度優勝し、プロの世界でも3度の優勝、1度の準優勝を果たし、
国内モトクロスFANの間では『モトクロスの天才』を知らない者はいない。
そんな彼はジュニア時代、前人未踏のジュニア大会連続優勝者として話題になっていた。
しかしそれも束の間だった。
12歳になった時、やっとの思いで念願のアルバトロスDDT・モトクロスチームに入った大友は、満面の笑みを浮かべていた。
40年程前から問題になっていて未だ解決しない農家の後継者不足を盾に反対するような両親ではなかったし
―むしろ、自分で決めた道だからと励ましてくれた。
何より、大友自身が土と共に生きるのが好きだった。
父によくトラクターや梱包した草を乗せたトラックの上に乗せてもらったのが始まりだったと今では思う。
本人は成績や他人の評価に無頓着だった。
いい成績が残せたなら、それに越した事はないが、
楽しく走れれば、自分の精一杯の力が出せればそれでいい。
監督もそんな大友の気持ちを汲んでくれた。
DDTに所属して一年後、実力を初めて実感したのはデビュー戦だった。
その時のレースには世良も出ていた。
この時、世良は14歳。
すでにJCMジュニア大会の優勝実績を持っていた。
この時、誰もが世良の優勝を信じていたし、世良自身も少なからずともそういう確信はあった。
そのレースは余裕で勝ちをあげた世良は、
デビューでいきなり6位に入賞したレーサーの事など気にも留めていなかった。
当の6位入賞のレーサーは、自分が他人を追い抜いた時の、チェッカーを受けた時の熱い気持ちに戸惑っていた。
6位入賞の嬉しさよりも、いきなり好成績を取って浮き足立つ自分に対して恐怖に近い思いの方が強かった。
この時から、大友に対する世間の関心が高まってきたのである。
二度目に二人が同じレースに出たのはJCM本戦への参加の切符を手に入れる為の道内予選だった。
誰もが目を見張った。
スタートでやや遅れを取った大友が、一周目で優勝候補の4人を一気に抜いたのである。
前の戦績からして、デビューしたての新人とは思えない力に注目はされていたものの、
優勝候補を牛蒡抜きしていく姿に、観客もプレスも主催者までも驚きを出さずにはいられなかった。
そしてファンの間でますますその名を口にされるようになった。
『オフロードの鬼』大友譲二、と―。
その日のレースは世良と大友の接戦でコンマ05秒の差で世良が優勝、大友が準優勝だった。
しかし、歓声は優勝した世良よりも準優勝の大友に向けられたものの方が多かった。
無名の、13歳の新人が実力者を押さえてJCM大会への切符を手に入れたのである。
注目を浴びたのは結果だけではない。走りにもだ。
土や埃と共に走る―大地も風も、太陽でさえ味方にしているのではないかと思わせる走りだった。
第9回JCMジュニア大会は優勝は近畿地区代表の小野田、2位大友、3位が世良だった。
この時の世良は新人に抜かれた悔しさよりも、どうしてこんな走りができるのか、という
『信じられない』気持ちが強かった。
力強い走り、丘からマシンと共に飛び上がる姿の勇ましさは真後ろを走った世良だからこそ判るものである。
『恐ろしい』とも思った。
翌年のジュニア大会は小野田も世良も本戦へ移り、
ジュニア大会は大友の独走だった。
その又翌年は本戦へ移行した大友と世良の一騎打ちという形だった。
『一騎打ち』とは少々違うと世良は言った。
大友は走りに磨きがかかり、コースコンディションを的確に判断し、ミスも少なかった。
マシンのサイバーシステムが優秀なのだろうとも言われたが、総合的に見て、走りがずばぬけていた。
その力から、『オフロードの鬼』という異名で呼ばれるようになった。
結局、大友が年間優勝、世良が2位という結果になった。
プレスやファン、そして世良自身も翌年のJCM大会での争いを心待ちにしていたのだが、
それらの期待や好奇心、挑戦をよそに大友はCFへ転向。
結局JCMでの勝負は見られなくなったのである。
「あの時は裏切られたとしか思えなかったよ」
「そんなつもりは…」
「ああ、ないってことはよく判ってる。でも俺の立場としては皮肉の一つでも言いたくなるさ。
ただ、あんなことを言っていたお前がCFへ行くとは思ってなかったからな。
転向するとしたらラリーレースの方だと思っていたし」
「風や大地と共に走る…か。それはCFだって変わりは…」
「じゃあ、あの9戦は何だって言うんだ?」
大友は何も言わなかった。
「最初はプレスの言う通り、風見との接触が原因だと思っていたさ。いや、そう思いたかった。
でも後から聞いた話じゃお前が自然の力を全く感じられないあのサーキットで
サイバーシステムに翻弄されたからだっていうじゃないか」
「否定はしないよ」
「あっさり言うんだな。そのおかげでレースのできない身体になっちまったっていうのに。
CFに行かずにモトクロスにいれば、今は世界で5本の指に入っていたと思うぜ」
「そこまではいかないさ。世界の壁の厚さはCFでよく知ったからな…確かに勝つために走っていたけど、
欲しいのは結果より自分に勝てるかどうか、だ」
「でも、お前は負けた」
「ああ」
「悔しくないのか?」
「次は負けない」
「…そういう所は6年前と変わらないな。だからお前は怖いのかも知れない」
もう夕日も沈みかけた頃、世良はランニングを終えて、モーターホームに帰る所だった。
明日はJCMジュニア大会の第6戦。
世良は自分の力に自信を持っていた。
―はずだったが、一人気になる選手がいた。
ランキング4位に付けているデビューしたての新人だ。
彼とは北海道内のレースでも何度か顔を合わせた。
新人とは思えない走りに少し危機感を抱いていた。
自分自身、考えるのはよそうとしているのに、そういう時に限って上手くいかないもので、
大友とばったりと出会ってしまった。
ばったりというと差異があるが。
世良がモーターホームに着く前に、四苦八苦しながらテントを張ろうとしている少年に出会った。
「下手くそだなあ、貸してみな」
と、声をかけたのが不味かった。
それは自分が考えまいとしている大友本人だったからである。
しまった、と思いつつも自分から声をかけてしまった以上、手伝わない訳にはいかない。
自分のお節介な性格を呪いつつ、大友から金槌を受け取るとコンコンと杭を打っていく。
「上手いなあ、世良さん」
サポートしながら大友は本当に感心したように言う。
「あのなあ、そんな小さい身体のヤツが、一人でテント張ろうっていうのが無茶なんだよ」
今でこそがっしりとした体格の大友だが、この頃は背も少し低め、
筋肉も人よりは付いている程度。
大友より3まわりほど体格の良かった世良にしてみれば随分と小さく見えた。
会う度にその成長には驚いていたが―ともかく、自分より小サイズのあどけない顔をしして杭を持つ少年が
あんな猛々しい走りをするなんて誰が想像するだろうか。
『そういうタイプが結構怖かったりするんだよな…』
いつの間にか座り込んで牛乳の入ったマグカップを口に当てている世良は、
このまま大友のペースに巻かれるのはまずい、と思いつつ、何だか会話するのが心地よくなっていた。
まるで、十年来の親友と会話しているかのようだ。
「大友は何故モトクロスへ?」
素直な目をした新人レーサーに興味を持った。
少なくとも、自分と同じものを目指しているのだから。
「車とかバイクとか…父にトラクターとか乗せてもらってるうちに好きになっちゃって。
早く乗りたかったもんだから…それに、モトクロスは自然の中を土や風と共に走れるし」
「俺も似たようなもんだな。本当はさ、ラリーレースに出てみたいんだけど、まだ資格取れないしな」
「あっ、僕もパリ〜ダカールとか出てみたいなって思っています。世界中の自然の中を走ってみたいから」
「へぇ…やっぱり俺と同じだな」
世良の一言一言を興味深そうに大友は聞いていた。
良い目をしている、と世良は思った。
夢を持つ者の目は、こんなにキレイで真っ直ぐなんだ…俺もそうなのか?
「…大友は去年からモトクロスを始めたんだって?」
「そうですけど?」
「それであの走りとはな、参るよ」
「走り…って、僕はまだまだ未熟です。けど、もし良く評価をしてくれるなら、それは自然が味方してくれるからだと思います」
「自然?」
「ていうのか…走っている時に大地が教えてくれるんです。励ましてくれたり…」
…何というか、謙遜しすぎというか。
しかも日本人特有の下手に出るというものでなく、本気で言っている。
自分の力をもっと評価してもいいものなのに、と世良は苦笑いする。
しかし、自然が味方とただの人が言ったのなら何なのだとバカにするかもしれないが、妙に『なるほど』と思ってしまうのだ。
なぜなら、それが目に見えて判るから…
「それじゃあ、俺は負けないからな。必ず優勝してやる!」
立ち上がりがけに宣戦布告する。
「僕も負けません。自分にも、世良さんにも」
大友はそれを受ける。
しかし世良は少しいぶかしんだ表情で大友を見た。
「…自分にも…?」
「ええ、自分に勝てなければ…自分を信じることができなければレースにも勝てません。
自分にも勝てないようじゃ、世良さんにも勝てませんから」
先ほどの少年の目とは打って変わって、そこにはレースにかけた、真の男の目があった。
翌日のレース本戦は快晴で、レース日和となった。
乾いた土が風に乗り、細かく散る。
レース前のインタビューで大友は妙な事を言っていたと世良は聞いた。
『今日は風も空も、大地も機嫌が良いので、いいレースができそうです』
いいレース、というのは理解できるにしろ、その前置きはよくわからないとチームクルーは言っていた。
コンディションがいいという意味だろうと納得していたが世良は違った。
「あいつは、必ず来る…!」
好奇とも恐怖とも言える心境だった。
暑いのに、冷や汗が流れる。
スタート直前
少しでも早く自分のマシーンに辿り着き、スタートする事に心を集中させる。
混戦から抜け出すことは世良の方が分が良い。
自分が優位に立っているとはいえ、不安は大きくなるばかりだった。
「ぞくぞくする―だからレースはやめられないんだよな!」
同じライン上に立ち、高鳴る鼓動を聞く。
それは大友も同じだった。
自分に勝つために、レースに勝つために、自分を信じて―
今、シグナルが青に変わった!
フラッシュを浴びながら、まだ幼い顔をした少年は少し照れながらインタビューに応じていた。
「初優勝の今の気持ちは?」
「まだ信じられません。優勝だなんて…自分の力を精一杯出せたので、それで十分です」
表彰台の二段下で世良は悔しさとは違う感情を抱いていた。
俺は大友に勝てなかったんだ。
大友の言葉を借りれば、自分に勝てなかった、自分を信じられなかったのか…
疑問は大きくなるばかりで、年間総合で負けた時にはその疑問は大きく自分にのしかかっていた。
何故だ―。
しかし、結局その翌年も、また翌年も答えは見つけられないままだった。
大友を抜くことができなかったからである。
「今度こそ、と思ったらお前はCFへ…で、もう勝負ができない身体になっちまった」
大友の正面を向いた世良の目は哀しげで、大友は言葉に詰まった。
世良の身体がゆっくりと崩れ、大友の肩に顔を埋めた。
「…世良?」
「俺は…俺はお前に勝てないのか?ずっとお前を抜けないで…答えを出せないままなのか?」
世良の顔は見えない。
見えない方がいいのかもしれない。
「…世良、今の俺にはお前にどうこう言える資格はない。
あの事故だって、自分を信じられなかったから…自分が弱かったかのが原因だからな。
けど、お前が言ってる事はちょっと違うと思う」
少し間を置いて言葉を続ける。
「お前が持っている疑問はきっと、俺を抜くとか抜けないとかで解決する事じゃなくて…
本当に世良自身に勝てた時に答えは出せると思うぜ」
「俺は、自分に弱かったということか…」
「迷いを持ってる以上、そうかもしれない。それに、答えは見つけてもらうものじゃなくて自分で見つけるもんだぜ」
「…やっぱり大友には敵わないよ、一生…」
「そういう事言ってるから、自分に勝てないんだぞ」
少しいたずらっぽく笑いながら言う。
「大友、レースに復帰する気はないのか?」
世良は急に顔を上げた。
「さあ、ね。チャンスがあれば、自然が引き戻してくれるさ」
「また自然、か。その自然なんだが、俺は来期からラリーレースに転向するんだ。
ずっと持っていた夢が実現するんだ。
そこで、だ、大友、ナビとして一緒に参戦しないか?
お前も言っていただろう?風や大地と共に走るのが好きだって。いつかラリーレースに出たいって」
「ああ、確かに言ったし、その誘いはとても有り難い。来年になれば俺の身体も随分と良くなるだろうし…」
「それじゃあ…!」
「だけど、俺はもし復帰してレースに参戦するなら世良と一対一で戦いたい。我が儘かもしれないけど」
「いや…その日が早く来てくれることを願ってるよ」
歓声があがる。
レースはファイナル・ラップ。先頭は最終コーナーを曲がる。
『ゴール!!優勝は世良だあっ!!』
「ああ、あいつ、俺の弟なんだ」
弟の優勝が嬉しくてたまらないという顔でゴールした弟とマシンを見る。
「プレッシャーになるかもしれないけど、あいつもお前を目指してるんだぜ」
「兄弟そろって俺を買い被りすぎだよ。でも、光栄だね」
二人は顔を見合わせて笑う。
「いつか必ず同じラリーコースを走ろうぜ」
世良は大友の肩をぽん、と叩く。
「ああ、俺が今の自分に勝つことができたらな」
「できるさ、お前は今まで自分に勝って来れたんだから」
「今までっていうのはちょっと違うけどな」
大友は苦笑いを浮かべて後ろを向きかけた。
「あっ…と、弟さんに優勝おめでとうと伝えておいてくれ」
「お前からの言葉と聞いたらあいつも喜ぶぜ」
「じゃあ、な」
背を向けた大友に世良は何か言ったが、歓声にかき消された。
でも世良は、大友にちゃんと伝わったと信じている。
彼流に言えば、風がちゃんと伝えてくれているだろうから…
表彰台のてっぺんに立つ、まだあどけなさの残る弟の姿が、
風や大地を味方に付けるオフロードの鬼と呼ばれた少年の姿に重なっていた―。
END
優勝に一番近い、期待のレーサー世良がトップを独走!!』
アナウンサーの声が高らかに響く。
快晴の富良野モトクロスコースでは、JCMジュニア大会の最終戦が行われていた。
乾いた土の臭い、会場のノリに合わせるように歓声をあげる風の声、
レーサー一人一人に味方するように輝く陽の光…
血が騒ぐ
そんな空気がたまらなく好きだった。
「大友…大友じゃないのか?」
聞き覚えのある声に振り返る。
「世良…隆?」
「おっ、もう忘れていたかと思っていたぜ。覚えていてくれて嬉しいよ」
「JCM大会優勝おめでとう」
「ちっともめでたかないね」
大友が手をかけていた観客席の一番上の手すりに同じく手をかけ、身体を乗り出す。
「俺はオフロードの鬼の前を走った訳じゃないからな」
大友を見た世良の目は怒りとも悲しみともいえる、鋭い光を発していた。
「あの時はショックだったんだぜ。今度こそお前を追い抜こうと思っていたのに。
…もう二度とお前を追い越せない」
「…」
「惜しいとしか言いようがないぜ。CFでお前の走りを知った奴らに、
あの鬼神のごとき走りを見せてやりたかったぜ」
「過大評価だなあ…」
「まったく、見た目じゃ人は判断できないよなあ。こんなぼ〜っとしたヤツが鬼だなんて」
大友は苦笑いを浮かべ、コースを見やる。
その瞳の奥にある物を、世良は気付いただろうか―。
世良隆 ―JCMジュニア大会で全国に名を知らしめた男。
ジュニアの大会では2度優勝し、プロの世界でも3度の優勝、1度の準優勝を果たし、
国内モトクロスFANの間では『モトクロスの天才』を知らない者はいない。
そんな彼はジュニア時代、前人未踏のジュニア大会連続優勝者として話題になっていた。
しかしそれも束の間だった。
12歳になった時、やっとの思いで念願のアルバトロスDDT・モトクロスチームに入った大友は、満面の笑みを浮かべていた。
40年程前から問題になっていて未だ解決しない農家の後継者不足を盾に反対するような両親ではなかったし
―むしろ、自分で決めた道だからと励ましてくれた。
何より、大友自身が土と共に生きるのが好きだった。
父によくトラクターや梱包した草を乗せたトラックの上に乗せてもらったのが始まりだったと今では思う。
本人は成績や他人の評価に無頓着だった。
いい成績が残せたなら、それに越した事はないが、
楽しく走れれば、自分の精一杯の力が出せればそれでいい。
監督もそんな大友の気持ちを汲んでくれた。
DDTに所属して一年後、実力を初めて実感したのはデビュー戦だった。
その時のレースには世良も出ていた。
この時、世良は14歳。
すでにJCMジュニア大会の優勝実績を持っていた。
この時、誰もが世良の優勝を信じていたし、世良自身も少なからずともそういう確信はあった。
そのレースは余裕で勝ちをあげた世良は、
デビューでいきなり6位に入賞したレーサーの事など気にも留めていなかった。
当の6位入賞のレーサーは、自分が他人を追い抜いた時の、チェッカーを受けた時の熱い気持ちに戸惑っていた。
6位入賞の嬉しさよりも、いきなり好成績を取って浮き足立つ自分に対して恐怖に近い思いの方が強かった。
この時から、大友に対する世間の関心が高まってきたのである。
二度目に二人が同じレースに出たのはJCM本戦への参加の切符を手に入れる為の道内予選だった。
誰もが目を見張った。
スタートでやや遅れを取った大友が、一周目で優勝候補の4人を一気に抜いたのである。
前の戦績からして、デビューしたての新人とは思えない力に注目はされていたものの、
優勝候補を牛蒡抜きしていく姿に、観客もプレスも主催者までも驚きを出さずにはいられなかった。
そしてファンの間でますますその名を口にされるようになった。
『オフロードの鬼』大友譲二、と―。
その日のレースは世良と大友の接戦でコンマ05秒の差で世良が優勝、大友が準優勝だった。
しかし、歓声は優勝した世良よりも準優勝の大友に向けられたものの方が多かった。
無名の、13歳の新人が実力者を押さえてJCM大会への切符を手に入れたのである。
注目を浴びたのは結果だけではない。走りにもだ。
土や埃と共に走る―大地も風も、太陽でさえ味方にしているのではないかと思わせる走りだった。
第9回JCMジュニア大会は優勝は近畿地区代表の小野田、2位大友、3位が世良だった。
この時の世良は新人に抜かれた悔しさよりも、どうしてこんな走りができるのか、という
『信じられない』気持ちが強かった。
力強い走り、丘からマシンと共に飛び上がる姿の勇ましさは真後ろを走った世良だからこそ判るものである。
『恐ろしい』とも思った。
翌年のジュニア大会は小野田も世良も本戦へ移り、
ジュニア大会は大友の独走だった。
その又翌年は本戦へ移行した大友と世良の一騎打ちという形だった。
『一騎打ち』とは少々違うと世良は言った。
大友は走りに磨きがかかり、コースコンディションを的確に判断し、ミスも少なかった。
マシンのサイバーシステムが優秀なのだろうとも言われたが、総合的に見て、走りがずばぬけていた。
その力から、『オフロードの鬼』という異名で呼ばれるようになった。
結局、大友が年間優勝、世良が2位という結果になった。
プレスやファン、そして世良自身も翌年のJCM大会での争いを心待ちにしていたのだが、
それらの期待や好奇心、挑戦をよそに大友はCFへ転向。
結局JCMでの勝負は見られなくなったのである。
「あの時は裏切られたとしか思えなかったよ」
「そんなつもりは…」
「ああ、ないってことはよく判ってる。でも俺の立場としては皮肉の一つでも言いたくなるさ。
ただ、あんなことを言っていたお前がCFへ行くとは思ってなかったからな。
転向するとしたらラリーレースの方だと思っていたし」
「風や大地と共に走る…か。それはCFだって変わりは…」
「じゃあ、あの9戦は何だって言うんだ?」
大友は何も言わなかった。
「最初はプレスの言う通り、風見との接触が原因だと思っていたさ。いや、そう思いたかった。
でも後から聞いた話じゃお前が自然の力を全く感じられないあのサーキットで
サイバーシステムに翻弄されたからだっていうじゃないか」
「否定はしないよ」
「あっさり言うんだな。そのおかげでレースのできない身体になっちまったっていうのに。
CFに行かずにモトクロスにいれば、今は世界で5本の指に入っていたと思うぜ」
「そこまではいかないさ。世界の壁の厚さはCFでよく知ったからな…確かに勝つために走っていたけど、
欲しいのは結果より自分に勝てるかどうか、だ」
「でも、お前は負けた」
「ああ」
「悔しくないのか?」
「次は負けない」
「…そういう所は6年前と変わらないな。だからお前は怖いのかも知れない」
もう夕日も沈みかけた頃、世良はランニングを終えて、モーターホームに帰る所だった。
明日はJCMジュニア大会の第6戦。
世良は自分の力に自信を持っていた。
―はずだったが、一人気になる選手がいた。
ランキング4位に付けているデビューしたての新人だ。
彼とは北海道内のレースでも何度か顔を合わせた。
新人とは思えない走りに少し危機感を抱いていた。
自分自身、考えるのはよそうとしているのに、そういう時に限って上手くいかないもので、
大友とばったりと出会ってしまった。
ばったりというと差異があるが。
世良がモーターホームに着く前に、四苦八苦しながらテントを張ろうとしている少年に出会った。
「下手くそだなあ、貸してみな」
と、声をかけたのが不味かった。
それは自分が考えまいとしている大友本人だったからである。
しまった、と思いつつも自分から声をかけてしまった以上、手伝わない訳にはいかない。
自分のお節介な性格を呪いつつ、大友から金槌を受け取るとコンコンと杭を打っていく。
「上手いなあ、世良さん」
サポートしながら大友は本当に感心したように言う。
「あのなあ、そんな小さい身体のヤツが、一人でテント張ろうっていうのが無茶なんだよ」
今でこそがっしりとした体格の大友だが、この頃は背も少し低め、
筋肉も人よりは付いている程度。
大友より3まわりほど体格の良かった世良にしてみれば随分と小さく見えた。
会う度にその成長には驚いていたが―ともかく、自分より小サイズのあどけない顔をしして杭を持つ少年が
あんな猛々しい走りをするなんて誰が想像するだろうか。
『そういうタイプが結構怖かったりするんだよな…』
いつの間にか座り込んで牛乳の入ったマグカップを口に当てている世良は、
このまま大友のペースに巻かれるのはまずい、と思いつつ、何だか会話するのが心地よくなっていた。
まるで、十年来の親友と会話しているかのようだ。
「大友は何故モトクロスへ?」
素直な目をした新人レーサーに興味を持った。
少なくとも、自分と同じものを目指しているのだから。
「車とかバイクとか…父にトラクターとか乗せてもらってるうちに好きになっちゃって。
早く乗りたかったもんだから…それに、モトクロスは自然の中を土や風と共に走れるし」
「俺も似たようなもんだな。本当はさ、ラリーレースに出てみたいんだけど、まだ資格取れないしな」
「あっ、僕もパリ〜ダカールとか出てみたいなって思っています。世界中の自然の中を走ってみたいから」
「へぇ…やっぱり俺と同じだな」
世良の一言一言を興味深そうに大友は聞いていた。
良い目をしている、と世良は思った。
夢を持つ者の目は、こんなにキレイで真っ直ぐなんだ…俺もそうなのか?
「…大友は去年からモトクロスを始めたんだって?」
「そうですけど?」
「それであの走りとはな、参るよ」
「走り…って、僕はまだまだ未熟です。けど、もし良く評価をしてくれるなら、それは自然が味方してくれるからだと思います」
「自然?」
「ていうのか…走っている時に大地が教えてくれるんです。励ましてくれたり…」
…何というか、謙遜しすぎというか。
しかも日本人特有の下手に出るというものでなく、本気で言っている。
自分の力をもっと評価してもいいものなのに、と世良は苦笑いする。
しかし、自然が味方とただの人が言ったのなら何なのだとバカにするかもしれないが、妙に『なるほど』と思ってしまうのだ。
なぜなら、それが目に見えて判るから…
「それじゃあ、俺は負けないからな。必ず優勝してやる!」
立ち上がりがけに宣戦布告する。
「僕も負けません。自分にも、世良さんにも」
大友はそれを受ける。
しかし世良は少しいぶかしんだ表情で大友を見た。
「…自分にも…?」
「ええ、自分に勝てなければ…自分を信じることができなければレースにも勝てません。
自分にも勝てないようじゃ、世良さんにも勝てませんから」
先ほどの少年の目とは打って変わって、そこにはレースにかけた、真の男の目があった。
翌日のレース本戦は快晴で、レース日和となった。
乾いた土が風に乗り、細かく散る。
レース前のインタビューで大友は妙な事を言っていたと世良は聞いた。
『今日は風も空も、大地も機嫌が良いので、いいレースができそうです』
いいレース、というのは理解できるにしろ、その前置きはよくわからないとチームクルーは言っていた。
コンディションがいいという意味だろうと納得していたが世良は違った。
「あいつは、必ず来る…!」
好奇とも恐怖とも言える心境だった。
暑いのに、冷や汗が流れる。
スタート直前
少しでも早く自分のマシーンに辿り着き、スタートする事に心を集中させる。
混戦から抜け出すことは世良の方が分が良い。
自分が優位に立っているとはいえ、不安は大きくなるばかりだった。
「ぞくぞくする―だからレースはやめられないんだよな!」
同じライン上に立ち、高鳴る鼓動を聞く。
それは大友も同じだった。
自分に勝つために、レースに勝つために、自分を信じて―
今、シグナルが青に変わった!
フラッシュを浴びながら、まだ幼い顔をした少年は少し照れながらインタビューに応じていた。
「初優勝の今の気持ちは?」
「まだ信じられません。優勝だなんて…自分の力を精一杯出せたので、それで十分です」
表彰台の二段下で世良は悔しさとは違う感情を抱いていた。
俺は大友に勝てなかったんだ。
大友の言葉を借りれば、自分に勝てなかった、自分を信じられなかったのか…
疑問は大きくなるばかりで、年間総合で負けた時にはその疑問は大きく自分にのしかかっていた。
何故だ―。
しかし、結局その翌年も、また翌年も答えは見つけられないままだった。
大友を抜くことができなかったからである。
「今度こそ、と思ったらお前はCFへ…で、もう勝負ができない身体になっちまった」
大友の正面を向いた世良の目は哀しげで、大友は言葉に詰まった。
世良の身体がゆっくりと崩れ、大友の肩に顔を埋めた。
「…世良?」
「俺は…俺はお前に勝てないのか?ずっとお前を抜けないで…答えを出せないままなのか?」
世良の顔は見えない。
見えない方がいいのかもしれない。
「…世良、今の俺にはお前にどうこう言える資格はない。
あの事故だって、自分を信じられなかったから…自分が弱かったかのが原因だからな。
けど、お前が言ってる事はちょっと違うと思う」
少し間を置いて言葉を続ける。
「お前が持っている疑問はきっと、俺を抜くとか抜けないとかで解決する事じゃなくて…
本当に世良自身に勝てた時に答えは出せると思うぜ」
「俺は、自分に弱かったということか…」
「迷いを持ってる以上、そうかもしれない。それに、答えは見つけてもらうものじゃなくて自分で見つけるもんだぜ」
「…やっぱり大友には敵わないよ、一生…」
「そういう事言ってるから、自分に勝てないんだぞ」
少しいたずらっぽく笑いながら言う。
「大友、レースに復帰する気はないのか?」
世良は急に顔を上げた。
「さあ、ね。チャンスがあれば、自然が引き戻してくれるさ」
「また自然、か。その自然なんだが、俺は来期からラリーレースに転向するんだ。
ずっと持っていた夢が実現するんだ。
そこで、だ、大友、ナビとして一緒に参戦しないか?
お前も言っていただろう?風や大地と共に走るのが好きだって。いつかラリーレースに出たいって」
「ああ、確かに言ったし、その誘いはとても有り難い。来年になれば俺の身体も随分と良くなるだろうし…」
「それじゃあ…!」
「だけど、俺はもし復帰してレースに参戦するなら世良と一対一で戦いたい。我が儘かもしれないけど」
「いや…その日が早く来てくれることを願ってるよ」
歓声があがる。
レースはファイナル・ラップ。先頭は最終コーナーを曲がる。
『ゴール!!優勝は世良だあっ!!』
「ああ、あいつ、俺の弟なんだ」
弟の優勝が嬉しくてたまらないという顔でゴールした弟とマシンを見る。
「プレッシャーになるかもしれないけど、あいつもお前を目指してるんだぜ」
「兄弟そろって俺を買い被りすぎだよ。でも、光栄だね」
二人は顔を見合わせて笑う。
「いつか必ず同じラリーコースを走ろうぜ」
世良は大友の肩をぽん、と叩く。
「ああ、俺が今の自分に勝つことができたらな」
「できるさ、お前は今まで自分に勝って来れたんだから」
「今までっていうのはちょっと違うけどな」
大友は苦笑いを浮かべて後ろを向きかけた。
「あっ…と、弟さんに優勝おめでとうと伝えておいてくれ」
「お前からの言葉と聞いたらあいつも喜ぶぜ」
「じゃあ、な」
背を向けた大友に世良は何か言ったが、歓声にかき消された。
でも世良は、大友にちゃんと伝わったと信じている。
彼流に言えば、風がちゃんと伝えてくれているだろうから…
表彰台のてっぺんに立つ、まだあどけなさの残る弟の姿が、
風や大地を味方に付けるオフロードの鬼と呼ばれた少年の姿に重なっていた―。
END
FF6のセリス。
随分と前にFFコレクションをプレイしまして、
やはしFF6おもしろい〜と思ったのです。
うちのセリスさん、源氏の籠手に皆伝の証で8回攻撃。
スリースターズとソウルオブサマサはティナが装備しています。
女性が強いパーティーです(笑)
セリス、ティナ、ロック、マッシュがうちの鉄板。
随分と前にFFコレクションをプレイしまして、
やはしFF6おもしろい〜と思ったのです。
うちのセリスさん、源氏の籠手に皆伝の証で8回攻撃。
スリースターズとソウルオブサマサはティナが装備しています。
女性が強いパーティーです(笑)
セリス、ティナ、ロック、マッシュがうちの鉄板。



















