情報科blog
高校で必履修となった「情報科」の教員が
授業や校務など日々のできごとや
情報教育について思うことを書いていきます。




 1年生「情報A」の授業もすでに5回ほどありました。年々タイピングが速い生徒が増えているようです。

 ところが、逆にそこが難しい問題を呼んでいます。ある程度の速度で打てる生徒の2/3はキーボードを見ながら自己流のタイピングをする生徒なのです。

 見ながら打てる生徒は、なかなかタッチタイピングが身につかないのです。

 で、写真のようなものを作ってみました。キーボードにかぶせて、指先が直接見えなくなるようにするものです。キーの配置がわからないときに困らないように、上面にキーボードのレイアウトを印刷してあります。名づけて「タッチタイピング養成ギブス」。古いですよね。生徒も「巨人の星」世代じゃないですからね。

 意外といい反応がありました。「先生、あれは?」といって、練習するたびに使っている生徒もいます。キーボードさえ見ないようにすれば、タッチタイピングは割と簡単に出来るようになります。見るから指が覚えず、頭で判断してタイピングをする必要があるのです。

 若いうちに一度出来るようになっておけば、何年かのブランクがあっても出来るそうです。実際にそんな人を知っています。せっかくですから、高校生のうちに是非できるようになってほしいと思っています。





 「ある程度打てるから、タッチタイピングなんかやらなくてもいいじゃない。」という生徒がいますが、ある程度打てるのとタッチタイピングはまったく違うものなのです。

 なぜなら、タッチタイピングが出来るようになると、キーボードが筆記用具に変わります。ある程度打てる人には入力装置どまりなのです。

 たとえば、「入力する」と入力するとします。

 キーボードを見ながら打つ人は「NYUURYOKUSURU」と順にキーを見て押していきます。ある程度覚えている人でも「入力する」という日本語から意識を一度切り離して、「NYUURYOKUSURU」を頭に思い浮かべる必要があります。

 タッチタイプが出来るようになると、この日本語からローマ字への置き換えに頭を使う必要がなくなります。指が動きとして覚えるのです。
 「入力する」とタイプするとき、「にゅうりょく」と思い浮かべると、「にゅ」という動き、「う」という動き、「りょ」という動き、「く」という動きを順にこなしていくのです。


 こうなれば思考がさえぎられず、思ったことをタイプすることが容易に出来るようになります。




 タッチタイプはキーボードさえ見なければ出来るようになります。タイピングソフトがあれば効果的ですが、タイピングソフトを使わなくても、きちんと意識して使えば、普段使う中で出来るようになってきます。
 自分がタイプした文字を画面で見て、思った文字が入力されていないようなら、[Backspace]で戻ればいいのです。手で探って場所を覚えさせてあげればいいのです。見ながら打たないと念じればよいのです。

 最初のうちは見ながらタイプしたほうが早いのは当然です。でも、そのあとのキーボードとの付き合い方がまったく変わってくるのです。

コメント ( 5 ) | Trackback ( 1 )



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コメント
 
 
 
タッチタイピング (能城)
2006-04-29 20:44:07
今度お会いしたときに、おもしろいもの(?)をお見せします。t-codeというんですが、

脳に浮かんだ文字を直接typeするんです。

基本的に変換しない。頭に描いたのを無変化で

直接typeする。ひらがなもカタカナも漢字もです。

私はこれを常用してます。

「t-code見せて」と言ってくださいね(^^

http://openlab.jp/tcode/
 
 
 
全く同じ感想です (n_shimizu)
2006-04-30 01:56:07
1,3年同時に授業やっているのでその違いは良く解ります。1年生は速い!しかし自己流でしかやりたがりませんね。



養成ギブスいいですね。80コ作る気力は……(笑)。
 
 
 
作り方のコツは? (田中 洋)
2006-04-30 23:46:25
養成ギブスいいですね。

今、総合学習の講座を考えていて「ワープロ検定」の講座をやろうと計画中です。



その中で、生徒に作らせたら面白いと思うのですが、生徒でも作れますよね?作り方のコツはありますか?
 
 
 
ホームポジション養成ギブス (aromatic Kam)
2006-05-03 20:54:54
「打ちモモ」の初回限定特典として、こういうものが付いてきたそうです。こちらに写真があります。

http://momo.gogo.tc/yukari/posupe/goods/utimomo.html

つまり、手甲に指の分担が書いてあるものですね。
 
 
 
指の動かし方自体が文字ある (m.iwata)
2009-11-01 22:26:18
「タッチタピング養成ギプス」のサイトを興味深く拝見いたしました。かって学生にパソコンの使い方を教えていた者として、全く同感です。

タッチタピングの習得の解決法の原因を探るべく、1分間の時間制限で白紙のキー配列用紙にその位置を記入させたところ、
1. 素早く書き込めた学生
2. 全く書き込みが出来なかった学生
3. 指を動かし、考えながら、書き込んだ学生
に分かれました。素早く書き込めた学生は全員がキーボードを見ながらの自己流の操作をしていました。全く書き込みが出来なかった学生はパソコンを扱うのが初めての学生でした。そして、指を動かし、考えながら、書き込んでいた学生は、「タッチタピング」を身につけていた学生でした。
この結果から、「タッチタピング」を身につけるには、キーの配列や位置を覚える必要がないのではないかと考え、いろいろと調べて見ましたら、その答えは、タイプライターの歴史を紐解くで、解決することができました。

パソコンが日進月歩で進歩、発展しているのにも関わらず、キーボードの文字配列やキー自体の配列は、百年一日の如く、全く変わっていません。この最大の理由が実にこのキーボード操作に起因していたと云うことでした。「タイピング」の習得は一種の「癖」を身につけることであり、「手続き記憶」そのものであると云うことでした。

このことに気づいたのは他でもないタイプライター時代のタイピスト達であったと云うことです。彼女達はホームポジションからの指の動かし方を最初から身につけるといとも簡単にタッチタイピングが身に付くことに気づいたようです。言い換えれば、「指の動かし方自体が文字」であると云うことです。

ところが、この指の動かし方を整理した結果から、現在の多くの教則本等では、キーの配列や各指の分担領域から解説されるようになり、タイピスト達の発想とは逆の練習方法が一般化してしまったと考えます。言い換えれば、この練習手順が大きなネックとなってしまっているようです。

そこで、タイピスト達の発想の原点に戻って、最初から、各文字(キー)に対応した指の動かし方を身につけてしまってはどうかと云うことで、指の動かし方の「イメージカード」を使用しイメージトレーニングをして貰ったところ、その効果は絶大でした。その詳細は、下記のサイトで公開してあります。学生指導の一助にして頂ければ幸いです。

タッチタイピングの本質
http://homepage2.nifty.com/m_iwata/


手続き記憶
http://contest2004.thinkquest.jp/tqj2004/70499/tetsu.html

また、下記のサイトでは、20年間、自己流の2本指操作で行っていた方の「タッチタイピング」へ再スタートの体験談です。きっと参考になると思います。

http://blog.nsp-momo.com/it/%E3%82%BF%E3%83%83%E3%83%81%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%97%E3%82%92%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%97%E3%82%88%E3%81%86%EF%BC%81%E6%88%91%E6%B5%8120%E5%B9%B4%E7%9B%AE%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE/
 
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タッチタイピング (情報科雑感)
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