「男の隠れ家ー陶酔庵」日記

いろいろあってまだ生きてます。世捨て人を気取りながら、その高みにはほど遠い俗世の世迷い人生、命だけが通り過ぎてゆきます。

昔、畑で大根を盗んで食ってた悪ガキ君

2015年04月22日 | 交友録


先日、つや姫を送ってくれた友人

実は小学校から中学校と同級生でその後お互いに別の道を歩んだが、

よく遊んだ悪友というか悪ガキ腐れ縁で、大人になっても、結婚しても家族同士の交友は続いていた。

その友人が30年程前に家族を残して突然姿を消した。

当時で言う蒸発だ。

残された家族との交流も続いていたが、次第に縁遠くなり時々電話がある位、今では年賀状のやり取りだけ。



それ以来、まったく連絡のつかない状態が30年程続き、先月いきなり我が家の玄関に現れた。

それも玄関フォンも鳴らさず、勝手に家に入り「ご主人はいらっしゃいますか??」と大声で叫んでいる。

私はてっきり、かなり悪質な押し売り業者だと思い込み、酸素吸入のチューブを引きずりながら、

玄関に出れないので、フォンで了解されてから入って下さいと、ブツブツ言いながら出ると、

逆光で顔が見えないその人は「へへへ~~~~!!」と照れ臭そうに立っている。

なんや、○○ちゃんか!!とまだ怒りが収まらない私は、「あがれ!」と一言。

彼なりの精一杯の照れ隠しの芝居だったのだろう。



聞けば、お兄さんが階段から落ちて危篤状態との連絡があり30年ぶりに帰って来たとの事。

家族同士で付き合いのあった私は少々説教じみた嫌な事も言ったろうと思う。


しかし彼は、私と話している数時間、足も崩さず正座のまま。

その後相当な苦労をしたと見えて、はるかに穏やかな落ち着いた人間になっていた。

姿かたちは昔のままだが、こころねが落ち着いて、彼なりに彼らしく立派に生きていた。


今や火宅の人と化して、家人を悩ませ、ただ体裁上家族を演じている自分が恥ずかしくなった。


久々に味わう何とも不思議な人間に対するさわやかな風が通り過ぎた。


それから数日後、彼は私の顔をもう一度見たいからと見舞いに訪れてくれ、

大都会??に帰って行った。


しばらくして、例のものが我が家に届いた。




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コメント (4)
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