陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。

日本映画「間宮兄弟」

2016-10-20 | 社会派・人生映画
2006年の日本映画「間宮兄弟」は、30代になっても仲睦まじい兄弟の絆と、それをとりまく悩める女性たちを描くほのぼのコメディ。


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ビール会社の研究員をしている兄・間宮明信、小学校校務員の弟、間宮徹信は仲の良い兄弟。30代になったのに同居中で、趣味はビデオ鑑賞、恋人すらいない彼ら。弟は兄のために小学校の教員・葛原依子を紹介しようとしますが…。

間宮兄弟が企画したのは自宅で行われるカレーパーティ。
ところが、兄は常連客となっているレンタルビデオ店の愛想のいいバイト・直美を誘います。じつはそれも弟がお膳立てしたもの。

この兄弟の部屋、本棚が多すぎてまるで漫画喫茶みたいですね。
四人が顔合わせしたパーティーは、ゲームで盛り上がり、快く終わります。依子には付き合っている同僚の教師がいますし、直美にもつれなくされている彼氏がいます。兄弟が四角関係でごたごたの末幸せなところに収まっていく話なのかと思うとそうでもない。

さらに明信の会社の同僚の男女が不倫関係で離婚騒動になって巻き込まれたり、徹信は依子の担当の不登校児の起こした問題を解決したのに、ぼったくりバーで被害に遭ったり。直美の妹・夕美が彼氏を連れて兄弟の家に押しかけたり。

とにかくろくなことがない兄弟。
ふつうのドラマなら主人公じゃなく脇役に収まっているようなタイプなので、あまり彼らが中心になってお話を回しているという求心力がありません。それに視聴者には兄弟が好きな人とは結ばれないことは、うすうす見えてしまってますし。
でも、こういう人は憎めないですよね。仲が良すぎて異性が入り込む隙がない兄弟愛、いい年した大人なのに母親に従順な孝行息子って、ものすごく女性の幻想のような気がしないでもないですが。

けっきょく兄と直美の恋も成就せず、兄弟はこれからもいっしょに暮らすことを誓います。キャラクターを動かすだけで終わっていて、何を訴えたいかがいまいち感じとれない物語ですよね。最後は直美と夕美の姉妹関係の確認で終わるし。いっそのこと直美か依子を主人公にしたほうが分かりやすいドラマだったかと。

監督は「失楽園」の森田芳光。
出演は佐々木蔵乃介、塚地武雅、常磐貴子、沢尻エリカ、北川景子ほか。

原作は江國香織の同名小説。
原作は何かの賞候補になったとかで名前を聞いたことがあったような。この作家の本は読んだことがないので想像の範囲ですが、小説で読めば作家独特の文体でおもしろいのに、映像にすればごく平凡な日常劇になってしまうのであまり楽しめないといったところでしょうか。後味が悪い映画ではないけれど、なにかもう一押しもの足りないといったところか。もう少し大胆な演出と音楽の味つけがあればよかったのかな。どちらかといえば映画より舞台劇向け(お金がかかってないから)のお話のような気がします。というか、最近の邦画ってみんなそうなんですけどね。

(2011年7月25日)

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