公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

本命不在の菊花賞

2008-10-22 15:54:47 | 競馬

ところで、歴代の菊花賞馬を見て、こんなに凄い面々が名を連ねていたのか、と改めて驚かされる。

http://csx.jp/~ahonoora/kikka.html

少なくとも、日本ダービーの歴代優勝馬よりも中身が濃いように感じる。しかも、ダービーと菊花賞を制覇した馬は過去に7頭しかおらず、ほとんどラップしていないことを考えると、菊花賞がこれまで中央競馬界に果たした役割の大きさが分かるというもの。

昔は、皐月賞は速い馬、ダービーは運がある馬、菊花賞は強い馬が勝つと言われた。その名の通り、ダービー馬は、ダービー以後成績が振るわなくなったケースが少なくないのに対し、菊花賞馬の場合は、古馬になってからも大レースを制しているケースが少なくない。

イギリスのセントレジャーを規範とする菊花賞。しかし、セントレジャーは今や過去の威光が薄れているのに対し、菊花賞はまだまだその威光が保たれている。

しかしながら、今年の菊花賞についていえば、はっきりいってどの馬が本命となるのか、皆目見当がつかない。

また、21世紀に入ってから顕著になってきたが、早々に菊花賞には向かわないと表明する陣営が増えてきた。

これは、秋の天皇賞が3歳馬も出走できるようになったことに起因することに加え、菊花賞の開催時期が、2000年より10月となったことにも起因している。

3000mの距離である菊花賞を、秋の前哨戦を経ずに、ぶっつけ出走で勝った馬はほとんどいない。11月開催だった頃の菊花賞ならば、神戸、京都の両新聞杯に加え、セントライト記念といったレースを経ることができた。関東馬が圧倒的に強かった頃は、セントライトを制する馬が菊を制す、と言われたし、また、これら重賞を経ずに、当時3000mの距離で行われていた条件戦の嵐山ステークスを経て勝ったというケースもあった。

しかし、10月開催になったことで、トライアルレースはセントライトと神戸の2レースだけ。しかも両レースは1週違いでしか開催されないから、実質は1回しか前哨戦がないし、これらのレースの開催時期は9月で、厳しい夏場の反動がまだ抜け切れていない頃の開催のため、本来ならば出走を見合わせたい時期でもある。

となると、菊花賞もまた、なるべくならば見合わせたいと考える陣営も少なくあるまい。3年前のディープインパクトのように、「三冠馬」の称号がかかっているならば是非とも勝ちたいレースであろうが、そうでない場合は、仮に神戸新聞杯に出走した場合には、1週後の天皇賞を狙わせると考えるのが今やスジだといえるかもしれない。

ところで、イギリスのセントレジャーの「衰退」は、日本の事情とは異なっている。要は一頭のスーパーホースがセントレジャーを勝ったことでその後の競走意欲を喪失したとみなされたからだ。

1970年に無敗で三冠馬となったニジンスキーは、3週後に開催された凱旋門賞でも断然の人気で、負けるはずがないとさえ言われた。

ところが、一旦先頭に踊り出て、ほぼ勝利目前と思われた矢先に、ササフラに差し返されてまさかの2着に終わった。続く英チャンピオンステークスでも完敗。この信じられない連続敗戦の原因は、セントレジャーを使ったことにあるという話が専らになった。

翌1971年、ミルリーフは英ダービー、キングジョージ、凱旋門賞の3つのレースを全て勝った最初の馬となったが、この事実が、ニジンスキーが三冠馬に拘ったあまりに、凱旋門賞を勝てなかったという事実も証明することになった。

さて今年、ディープスカイが、調整が定まらない皐月賞を回避し、NHKマイルカップ、日本ダービーの両レースを制覇したことで、「変則二冠馬」と言われたが、こうしたケースは今後も増えていくかもしれない。そのディープスカイは悩んだ挙句、天皇賞出走を選択した。

となると、将来的には、菊花賞の古馬解放の話すら出てくるかもしれない。既にフランスのロワイヤルオーク賞や、アイルランドのセントレジャーは古馬にも解放されている。また、2000mという距離だとスピードに不安を抱える馬でも、3000mならば十分勝機が生まれるし。ただ菊花賞を古馬に解放するといったことが実現すると、恐らく多くの有力馬は天皇賞に向かい、菊花賞は毎年少頭数のレースとなりかねなくなるかもしれないが。

「三冠体制」を今後も維持していくべきなのか?はたまた、既成の三冠路線はもやは時代にそぐわないのか、ひょっとすると、あと5年もすれば、その道筋を決めねばならないときがやってくるかもしれない。 

ジャンル:
競馬
キーワード
セントレジャー 日本ダービー ディープスカイ ニジンスキー キングジョージ マイルカップ アイルランド ロワイヤル 英ダービー チャンピオンステークス 秋の天皇賞 セントライト記念 トライアルレース 神戸新聞杯 ミルリーフ
コメント (2) |  トラックバック (0) |  この記事についてブログを書く
Messenger この記事をはてなブックマークに追加 mixiチェック シェア
« 2009年開幕は1月3... | トップ | カジノドライヴは... »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (代品民)
2008-10-24 10:21:13
3歳有力馬が菊花賞を回避して天皇賞(秋)に出走するようになったのは
ジェニュインやバブルガムフェローの好走により
距離不適な3歳馬同士の戦いよりも
距離が合う古馬との戦いの方が分がある
という判断になったからだと思います。

ダンスインザムードも2着してますね。
Unknown (Bank of Dream)
2008-10-26 06:59:22
1994年に秋の天皇賞に3歳馬の出走が復活して以降、3歳馬が勝ったケースは1996年のバブルガムフェローと2002年のシンボリクリスエスだけという観点に立つと、必ずしも、古馬との戦いのほうが分があるとは考えにくいですが、ジェニュイン、ダンスインザムード(2着)、アドマイヤムーン(3着)の例もあることから、勝機が十分にあるということを考えて出走してきたというケースも少なくないようです。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。
 ※ 
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。
※文字化け等の原因になりますので、顔文字の利用はお控えください。
下記数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。この数字を読み取っていただくことで自動化されたプログラムによる投稿でないことを確認させていただいております。
数字4桁

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。

あわせて読む