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第三セクター鉄道の現状

2016-11-05 21:29:13 | 政治経済問題
特急・はくたか が通らなくなり、業績が悪化を辿る北越急行だが、内部留保(利益剰余金)は86億円もあり、これは大阪市営地下鉄との相互乗り入れを行っている北大阪急行電鉄の70億円よりも多いとか。

智頭急行は、看板ディーゼル特急・スーパーはくと のおかげで黒字。

むしろ、「やばい」のは、都市型三セク鉄道かもしれないとか。名古屋競馬場の前も通る名古屋臨海高速鉄道(あおなみ線)は、利益剰余金がプラスに転じるのは何と290年後、だって。


半数以上が「赤字」、三セク鉄道の厳しい現状(東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース

東洋経済オンライン 11/4(金) 6:00配信

旧国鉄転換型と都市型で明暗――。信用調査機関大手の東京商工リサーチが10月21日に公表した「2015年度全国第三セクター鉄道63社経営動向調査」によると、第三セクターの鉄道運営会社63社のうち、半数以上の35社が経常赤字で、そのうち26社が国鉄の赤字路線から三セクに転換した「旧国鉄転換型」だという。

 さらに、大都市圏を運行エリアとする「都市型」20社の経常利益が前年比60.6%と驚異的な伸びを示したのに対し、旧国鉄転換型31社の合計赤字は前年度の6億8400万円から21億6600万円へと、大幅に拡大している。まさに明暗を分けた形になった。

■合計赤字額拡大の理由は北陸新幹線

 この調査は全国の三セク鉄道65社のうち、決算を公表している63社を対象に実施したもので、大都市圏を運行エリアとする「都市型」(20社)、旧国鉄の赤字路線を三セクで引き継いだ「旧国鉄転換型」(31社)、それ以外を「私鉄・新幹線転換型」(12社)に分類して分析している。私鉄・新幹線転換型12社の内訳は、新幹線開業に伴ってJR各社から切り離された並行在来線が8社、残る4社は私鉄からの転換組だ。

 旧国鉄転換型の苦戦は、もともと国鉄の赤字路線だったという属性を考えればある意味当然ではあるのだが、どの路線も規模が小さいので、大半は1社あたりの経常赤字額は数千万円から2億円未満だ。

 それでも、2015年度に合計赤字が大幅に悪化した最大の原因は、旧国鉄転換型に分類される北越急行だった。2014年度は16億5300万円の黒字だったが、2015年度は4億3400万円の赤字へと、一気に20億円以上も悪化した。

 その理由は北陸新幹線の開業だ。北越急行はそもそも旧国鉄の赤字路線を三セク化して誕生した路線ではない。旧国鉄の路線として計画されたが、建設途中で旧国鉄の経営が悪化し工事がストップ。地元が設立した三セクの北越急行が工事を引き継ぎ、1997年に開業した。


ドル箱の特急失い収益悪化

 上越線六日町駅から信越本線犀潟駅を結ぶ同社の路線は、首都圏と北陸を結ぶ重要な連絡線であり、中でも越後湯沢と金沢・福井方面をJR東日本、JR西日本との直通運転によって結んでいた特急「はくたか」はドル箱列車だった。だが、2015年3月の北陸新幹線開業で特急が廃止され、一気に収益が悪化した。

 もっとも、過去に積み上げた内部留保は厚く、利益剰余金は86億円もある。都市型に分類されるゆりかもめや北大阪急行電鉄の70億円を上回り、63社中断トツの1位だ。資本金と合わせて純資産は131億円あり、計算上は2015年度の年間赤字6億円が20年続いても債務超過にはならない。

■旧国鉄転換型で黒字は5社だけ

 旧国鉄転換型31社のうち、経常利益、最終利益ともに黒字なのは鹿島臨海鉄道、愛知環状鉄道、信楽高原鉄道、智頭急行、平成筑豊鉄道の5社だ。

 このうち「国鉄再建特別措置法」で、バス転換が適当とされた旧国鉄の赤字路線からの転換組は、愛知環状鉄道、信楽高原鉄道、平成筑豊鉄道の3社。残る鹿島臨海鉄道と智頭急行の2社は、旧国鉄の路線として計画されながら経営悪化で工事が中断し、三セクで引き継いで開業した路線だ。

 智頭急行は鳥取県の倉吉駅と兵庫県の上郡駅を結ぶ路線で、開業は1994年12月。開業から1カ月後に阪神・淡路大震災が発生、大きく躓いたが、1998年度に黒字転換して以降は黒字が続いており、2015年度は経常利益4億3600万円、最終利益2億8200万円を計上した。ドル箱は倉吉駅から京都駅まで乗り入れ、山陰と京阪神地区を結んでいる特急「スーパーはくと」だ。

 一方、63社中で経常赤字トップとなったのは、18億9300万円のえちごトキめき鉄道だ。北陸新幹線開業に伴い、JR西日本から北陸本線の市振駅-直江津駅間(現・日本海ひすいライン)、JR東日本から信越本線の妙高高原駅-直江津間(現・妙高はねうまライン)の、並行在来線1路線ずつ、計2路線を引き継いで2015年3月に開業した。

 2015年度は開業初年度で、営業収益を営業費用が大きく上回った。期初から12カ月フル稼働してこの結果なので、厳しい滑り出しになったと言っていい。沿線人口も減少が進んでおり、環境は厳しい。「リゾート列車などの新しい取り組みによって利用者増、売り上げ増を目指す」というが、累積赤字解消は30年後以降。当分は多額の赤字が続くだろう。

 一方、同じ北陸新幹線の並行在来線で、開業時期も同じ2015年3月のあいの風とやま鉄道は経常利益1億2100万円、最終利益7000万円、IRいしかわ鉄道は経常利益7億4000万円、最終利益2億5700万円と、2社とも黒字決算で初年度を終えた。2社とも沿線人口、交流人口ともに多いうえ、あいの風とやま鉄道はJR時代に特急を利用していた乗客が流れ、開業前の想定を上回る利用客数になっているためだ。


累積赤字解消まで290年?

 それでは沿線人口が多い都市型路線は安泰かというと、必ずしもそうとは言えない。

 63社中営業収入トップは、2005年8月開業のつくばエクスプレスを運行している首都圏新都市鉄道だ。420億円の営業収入は、2位の東京臨海高速鉄道(りんかい線)の200億円を大きく上回り、経常利益51億円、最終利益37億円も断トツ。利益剰余金のマイナスは59億円だが、この利益水準なら2年以内にプラスに転じるはずだ。

 これに対し、営業収入164億円で、東京臨海高速鉄道を上回る41億7100万円の経常利益、27億6100万円の最終利益を計上している北総鉄道は、1979年3月の開業からすでに36年が経過しているが、利益剰余金のマイナスはいまだに149億円ある。直近の最終利益の水準でプラスに転換するまでに、あと5年以上かかる。

 東京臨海高速鉄道も経常利益33億7700万円、最終利益26億6100万円を計上しているが、利益剰余金のマイナスは459億7000万円で、プラスに転じるには計算上17年かかる。291億円の利益剰余金マイナスの名古屋臨海高速鉄道(あおなみ線)は、最終利益がわずか1億円。このペースのままだと、プラスに転じるのは計算上290年後だ。

 さらに、営業収入156億円、経常利益27億8800万円、最終利益18億2200万円の東葉高速鉄道は利益剰余金のマイナスが787億円に上り、しかも194億円の債務超過状態。債務超過は同社以外では旧国鉄転換型の樽見鉄道(岐阜県)と、広島高速鉄道(広島県)のみだ。

■あの「みなとみらい線」も赤字

 都市型20社のうち、利益剰余金マイナスとなっているのは11社で、このうち経常損益、最終損益ともに赤字なのは仙台空港鉄道と横浜高速鉄道、北九州高速鉄道(北九州モノレール)の3社。北九州高速鉄道の利益剰余金マイナスは3億3400万円だが、仙台空港鉄道は71億円、横浜高速鉄道は124億円と巨額だ。

 横浜高速鉄道は横浜駅-元町・中華街駅を結ぶみなとみらい線の運行会社。首都圏屈指のドル箱路線・東急東横線と直通運転をしているが、2004年2月の開業から10年以上が経過しているのに、いまだに単年度でも黒字転換できていない。莫大な建設費で巨額の負債を負い、年間50億円を超える償却費負担と、約18億円の金利負担が利益を圧迫しているためだ。

 キャッシュフローは確保できているので、借入金の返済は順調に進んでおり、中期計画では今年度に営業利益、経常利益ともに黒字転換し、償却負担が減ってくる来期以降は黒字幅が徐々に拡大していく計画になっているが、利益剰余金がプラスに転じるには、まだ10数年の歳月がかかるだろう。

伊藤 歩
ジャンル:
経済
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