公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

騎手の選び方

2006-04-20 04:26:52 | 競馬

この間、皐月賞を勝った石橋守騎手について、競馬ファンから大きな賞賛が送られた。

石橋騎手といえばデビュー22年目で初めてG1レースを勝ったわけだが、過去に絶好のG1制覇のチャンスといえば、前にも述べたように90年のエリザベス女王杯において1番人気だったトウショウアイぐらいしかなく、G1で騎乗した馬というのは大概は人気薄の馬ばかりであった。

また、ライブリマウントという、「ダートの王者」という名を知らしめた馬の主戦騎手でもあったわけだが、不運にもフェブラリーステークス、帝王賞、南部杯といったレースは当時、G2ないし「ノングレード重賞」であった。今ならG1を3勝しているのに、と思うわけである。

石橋と年が1つ2つしか違わない騎手として、3月に調教師に転身した松永幹夫や、武豊といった、いわゆる、

「ヤングジョッキー」全盛時代の一翼を担った騎手たちの名が挙げられる。

そして、松永「以降の」世代の騎手には有力とも思える馬の依頼が殺到した。ところが石橋にはあまりめぐってこなかったのである。

一方で、内田浩一という騎手もいるんだが、この内田も今や「地味な騎手」になっている。しかし内田はこの間亡くなったメジロマックイーンで90年の菊花賞を制している。よくマックイーンといえば武豊がデビューからずっと騎乗していたという印象があるが、武豊が騎乗したのはマックイーンが4歳に入った阪神大賞典からである。

私が競馬を覚えたころというのは今とは違って案外厩舎サイド、つまり調教師が、

「俺のところの騎手でないとダメだ!」

という信念があり、石橋みたいに地味に映る騎手が大レースに騎乗する機会が与えられて結構モノにしていた時代でもあった。

故・戸山為夫調教師は自身の管理馬については小島貞博か小谷内秀夫のどちらかにしか騎乗させなかった。

ミホノブルボンに全8戦騎乗した小島は当時、障害でキングスポイントに騎乗して中山大障害を連覇した実績はあったものの、平地ではほとんど目立たないベテランジョッキーだった。

キャリアは積んでいても実績があまりないから果たしてどうなのかな?という声があったことも確かで、今なら下手をしたら当時これといったお手馬がいなかった武豊に乗り替わりがあったかもしれなかった。

ところがその小島が騎乗してもうちょっとのところでミホノブルボンは「三冠馬」の称号をつかみかけた。最後の菊花賞にしたって、

「血統的にライスシャワーよりも劣ったということなんだろう。よく頑張った。」

という見方しかされなかった。それどころか日本ダービーでは、

「マイル血統なのにまさか2400Mをあれほどぶっちぎって勝ってしまうとは・・・」

という評価のされ方がなされた。よく小島は思い切ってブルボンをスタートから行かせ、またよくあんな走らせ方をして勝たせたもんだ、という評価もされたわけである。

しかも小島は95年にもタヤスツヨシで2度目の日本ダービーを制覇した。

最近では中央競馬でも地方競馬のごとく、大レース前になると実績の高い騎手に乗り替わりさせるケースが目立っている。当然だろう。チャンスは最大限に、リスクは最小限に、という考え方からすれば、実績を積み上げてきた騎手にお手馬を回すのは当然。また、その騎手で「負けても」批判は最小限で食いとめられるという考え方もあるんだろう。

しかし今年の皐月賞では、1着が石橋、2着が高田潤という、確かに、調教ではほとんど毎日のように騎乗していても、いざレースとなれば騎乗機会が回ってこないというレベルの騎手がワンツーを果たした。

天才・福永洋一のように、「わざわざ」人気薄の馬に騎乗してどんどん勝ち星を重ねていくケースというのは今やないかもしれない。むしろ、武豊あたりが人気のない馬に騎乗するのは「もったいない」という見方もされる時代である。

だがその武豊さえ10回乗って6回は3着以下。確率からいえば案外「そんな程度」でしかない。

しかしながら今後ますますトップジョッキーへの有力馬騎乗「寡占度」というのは強まっていくことなんだろう。そんな風潮を「あざ笑う」かのようなレースだったからこそ、ファンは石橋に大きな賞賛を送ったのではないだろうか。

ジャンル:
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キーワード
日本ダービー ミホノブルボン マックイーン ライスシャワー エリザベス女王杯 タヤスツヨシ キングスポイント ライブリマウント メジロマックイーン 競馬ファン 阪神大賞典 フェブラリーステークス
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2 コメント

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馬主が強い時代 (おさるさん)
2006-04-20 17:44:44
有力騎手の寡占時代は「馬主が強いから」だと思います、私は。そりゃ〜馬主としては無名騎手乗せて馬を壊されるより有名騎手で負けた方が納得できようもの。
それでも、昔はそれこそ馬の使うレースや騎手の起用を巡って馬主と調教師がやりあうとかという話がゴロゴロありましたが、最近はトンと聞きません。
また騎手も厩舎の徒弟制度から学校での養成に切り替わった事で調教師と騎手の関係が薄くなっているという事もあるかと思います。

もうね、騎手については地方・中央の垣根ナシに全面免許にして実力者が賞金の高い地区に、気概のあるヤツが騎乗機会を求めて賞金の安い地区にで良いと思うのですが?

…まぁ、楽して稼ぎたいのは皆一緒か。
調教師も経営者 (Bank of Dream)
2006-04-20 21:53:24
最近はとくに競走馬セールを通じて購買される馬が増えていますが、馬主不在で調教師が直接買い付けるケースも多く、そのため、自分の責任で何とか馬主に不快な思いをさせたくないという考えもあるんでしょうね。

ま、馬主のほうも昔ほどモノ言う人もいなくなったようにも感じますね。最近では関口さんぐらいじゃないですか?

もっとも、「オーナーブリーダー」の場合は別かもしれません。何せ、オーナーブリーダーというのは「競馬を知っている」だけに。

一方、果たして中央の騎手が地方競馬に率先して乗りたいという考えになるかどうかですね。

そこが問題。

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