安倍政権は「朝日の記事は捏造だ!」としたいだろうけど。
吉田調書、なぜ公開?東電の福島原発撤退は朝日のでっち上げ?つまみ食い報道に政府が嫌気
Business Journal 2014.08.23
東京電力福島第1原発事故をめぐり、政府の事故調査・検証委員会に事情聴取された吉田昌郎元所長の「吉田調書」がいよいよ公開される運びになったようだ。
「菅義偉官房長官が決断したようだ。吉田調書を独自に入手した朝日新聞と産経新聞が、全く相反する内容を報道しているものだから、『手前勝手につまみ食い報道をされては国民が混乱するだけ』と官邸も忸怩たる思いだった。ここで一気に公開に踏み切り、シロクロをはっきりさせることにしたんだ」(大手紙政治部記者)
吉田調書の存在は、朝日が5月20日付け朝刊一面で「原発 命令違反し9割撤退」と大見出しで報じた。朝日はこの中で、第1原発で働く大半の作業員が、事故直後、吉田氏の指示に反して10キロほど離れた第2原発に退避したと伝え、国内外に衝撃を与えた。ちょうど、お隣の韓国では、船長が真っ先に逃げ出して批判を浴びた「セウォル号沈没事故」が起きており、朝日報道は「日本版セウォル号」と海外に取り上げられたのだ。
一方の産経新聞も調書を独自に入手。8月18日付け朝刊で、聴取担当者から「(東電)本店から、全員逃げろとか、そういう話は」と聞かれた吉田氏は、「全くない」と否定したと朝日報道と食い違う調書内容を紹介。
吉田氏は「伝言ゲーム」による指示の混乱について語ったものの、命令に背いて所員らが撤退したとの認識は示していない――と産経は断言し、以後、朝日報道の“でっち上げ”を追及するキャンペーンを張っている。
「朝日報道の特徴は、吉田元所長と現場作業員との仲間割れに視点を当て、危機的状況に対処できなかった東電批判をしている点。一方の産経報道は、当時の菅直人政権が東電と仲たがいをした点を強調している。つまり、ひとつの調書を元に、民主党に近い朝日と自民党に近い産経が、あの従軍慰安婦問題さながらに与野党の代理戦争をしているんだ」(前出・政治部記者)
調書そのものが公開されるなら、朝日vs産経の報道合戦にも決着が付きそうだが、実は、それほど簡単な話でもないらしい。福島原発事故の報道に詳しいジャーナリストが言う。
「吉田氏は30時間近く聴取されていて、調書の分量は約50万ワード、A4判で400ページ以上になる。その中で証言は揺れているから、どこを“つまみ食い”するかによって、全く違う結論になるんだ」
それゆえ、第三者機関にきちんと評価させるなど、調書の信ぴょう性そのものを検証する必要があるはずだが、「政府はいたずらに調書を公開して、“ハイ終わり”で済まそうとしている嫌いがある」(同)という。なんのための調書公開なのか、注視する必要がありそうだ。
(文=編集部)
ま、「右傾」した連中が、『朝日新聞廃刊しろ!』と意気揚々になるんじゃないか。
しかしながら、この吉田調書なるもの、実は、NHKでも解釈が違っている、という点については過日取り上げたとおり。
要するに、上記にあるとおり、膨大な量である上に、吉田所長の証言にも揺らぎがあることから、仮に、「朝日捏造、産経万歳!」なんてことにしたら、日本のジャーナリズム界の「恥」にもつながりかねない、といえるだろう。
産経が「解釈した」吉田調書。
吉田所長「撤退なんて言葉、使うわけがない」「アホみたいな国のアホみたいな政治家」
2014.8.18 11:30
東京電力福島第1原発事故で、所長として現場の指揮を執った吉田昌郎氏は政府の事故調査・検証委員会(政府事故調)に対し「全面撤退」を否定するなど現場の状況を詳細に説明した。聴取内容を10回に分けて詳報する。1回目は吉田氏の菅直人元首相に対する評価を中心にまとめた。質問者は事故調の調査委員。
◇
〈菅首相は事故発生翌日の平成23年3月12日午前7時11分に福島第1原発を視察に訪れた〉
--いつごろ首相が来られるという話になったのか
吉田氏「時間の記憶がほとんどないんです。(午前)6時前後とかには来るよ、という情報が入ってきたんだろうなという」
--何のために来ると
吉田氏「知りません」
--首相は所長に対し何を話したのか
吉田氏「かなり厳しい口調で、どういう状況だということを聞かれたので制御が効かない状況ですと。津波で電源が全部水没して効かないですという話をしたら、何でそんなことで原子炉がこんなことになるんだということを班目(まだらめ)(春樹原子力安全委員長)先生に質問したりとか」
--いかに現場が厳しい状況か説明したのか
吉田氏「十分説明できたとは思っていません。自由発言できる雰囲気じゃないですから」
--現場に近い状況が壁一枚向こうにあるが、首相は激励に行かれてないか
吉田氏「はい」
--中を(視察・激励しに行かなかったのか)
吉田氏「全く、こう来て、座って帰られましたから」
〈菅氏は3月15日午前5時半ごろ東電本店の非常災害対策室に入った〉
--何をしに来られていたんですか
吉田氏「何か知らないですけれどもえらい怒ってらしたということです」
〈菅氏は「撤退したら東電は百パーセント潰れる」と発言〉
吉田氏「ほとんどわからないですけども、気分悪かったことだけ覚えていますから、そういうモードでしゃべっていらしたんでしょう。そのうちに、こんな大人数で話をするために来たんじゃない、場所変えろとか何か喚(わめ)いていらっしゃるうちに、この事象になってしまった」
〈事象とは2号機の格納容器の圧力抑制室の圧力計が下がり、4号機の原子炉建屋が爆発したこと〉
--テレビ会議の向こうでやっているうちに
吉田氏「そうそう。ですから本店とのやりとりで退避させますよと。放射能が出てくる可能性が高いので一回、2F(福島第2原発)まで退避させようとバスを手配させたんです」
--細野(豪志首相補佐官)さんなりに、危険な状態で撤退ということも(伝えてあったのか)
吉田氏「全員撤退して身を引くということは言っていませんよ。私は残りますし、当然操作する人間は残すけども、関係ない人間はさせますからといっただけです」
--15日午前に2Fに退避した人たちが帰ってくる
吉田氏「本当は私、2Fに行けとは言ってないんですよ。車を用意しておけという話をしたら、伝言した人間は運転手に福島第2に行けという指示をしたんです。私は福島第1の近辺で線量の低いようなところに一回退避して次の指示を待てと言ったつもりなんですが、2Fにいってしまったというんでしようがないなと。2Fに着いたあと、まずGM(グループマネジャー)クラスは帰ってきてということになったわけです」
--所長の頭の中では1F(第1原発)周辺でと
吉田氏「線量が落ち着いたところで一回退避してくれというつもりでいったんですが、考えてみればみんな全面マスクしているわけです。何時間も退避していて死んでしまう。よく考えれば2Fに行ったほうがはるかに正しい」
--退避をめぐっては報道でもごちゃごちゃと
吉田氏「逃げていないではないか、逃げたんだったら言えと。本店だとか官邸でくだらない議論をしているか知らないですけども、現場は逃げていないだろう。それをくだらない、逃げたと言ったとか言わないとか菅首相が言っているんですけども、何だ馬鹿(ばか)野郎というのが基本的な私のポジションで、逃げろなんてちっとも言っていないではないか。注水とか最低限の人間は置いておく。私も残るつもりでした。場合によって事務の人間を退避させることは考えていると言った」
--本店から逃げろというような話は
吉田氏「全くない」
--「撤退」という言葉は使ったか
吉田氏「使いません、『撤退』なんて」
--使わないですね
吉田氏「『撤退』みたいな言葉は、菅氏が言ったのか誰がいったか知りませんけども、そんな言葉、使うわけがないですよ。テレビで撤退だとか言って、馬鹿、誰が撤退なんていう話をしているんだと、逆にこちらが言いたいです」
--政治家ではそういう話になってしまっている
吉田氏「知りません。アホみたいな国のアホみたいな政治家、つくづく見限ってやろうと思って」
--ある時期、菅氏は自分が東電が逃げるのを止めたみたいな(発言をした)
吉田氏「辞めた途端に。あのおっさん(菅氏)がそんなの発言する権利があるんですか。あのおっさんだって事故調の調査対象でしょう。そんなおっさんが辞めて、自分だけの考えをテレビで言うのはアンフェアも限りない。事故調としてクレームつけないといけないんではないか」
〈政府事故調は菅政権が設置を決定。23年6月7日の初会合で菅氏は「私自身を含め被告といったら強い口調だが」と発言した〉
--この事故調を自分(菅氏)が作っている
吉田氏「私も被告ですなんて偉そうなことを言っていたけども、被告がべらべらしゃべるんじゃない、馬鹿野郎と言いたいですけども。議事録に書いておいて」(肩書は当時)
道新・社説 原発事故調書 全面公開し真相究明を(09/02)
東京電力福島第1原発事故をめぐり、政府の事故調査・検証委員会が現場の指揮を執った吉田昌郎(まさお)元所長から当時の状況を聴いた「吉田調書」の全容が判明した。
政府事故調が聴取した関係者は約770人に上り、2012年7月にまとめられた報告書に反映されたが、公開はされていない。
吉田調書は、複数の原子炉が炉心溶融する前例のない事態に直面し、決死の収拾作業に当たった責任者の決断や心情を伝える極めて重要な資料だ。
政府は吉田調書を皮切りに、本人の同意の得られたものから順次公表する方針を示した。事故には依然未解明の部分が多く、むしろ遅すぎた決定である。
全面的に公開し、事故原因の究明に役立てなければならない。
吉田氏は、水素爆発などの事故対応で、いたらなかった点を率直に反省している。
一方、政府が東電の第1原発撤退を疑った問題については、撤退を強く否定した。当時の菅直人首相ら首相官邸や本店からの指示が現場への理解を欠き、対応に苦慮したことがうかがえる。
11年3月15日、所員の9割が第2原発に退避したことに関し、一部で「所長命令に反して撤退」と報じられたが、吉田氏は命令違反との認識を示していない。
結果的に、第2原発への退避は正しいとの見解も述べている。
退避の判断は、原発事故をめぐる本質的な問題を突きつけている。第1原発の危機時の対応は事実上、吉田氏を含む所員の使命感に委ねられた形だ。
万一の場合、民間企業である電力会社の社員に、死を賭した業務遂行を命じることが可能だろうか。政府と電力会社は、こうした事態を「想定外」としてきた。
これを不問に付したまま、原発を動かしていいのか。
重大事故は起こり得るとの認識に立てば、緊急時に残留する人員の確保という重大な決断に向き合わなければならない。
吉田調書は、記憶が不確かな点やあいまいな部分も含まれている。他の関係者の証言と突き合わせて詳細に検証する必要がある。
政府事故調だけでなく、政府は国会事故調査委員会が収集した資料の公開も検討するべきだ。
これらの記録は公共財であり、海外の関心も高い。
二つの事故調は調査の継続を求めていた。事故はいまだ収束せず、原因究明も途上にあることを忘れてはならない。
吉田調書、なぜ公開?東電の福島原発撤退は朝日のでっち上げ?つまみ食い報道に政府が嫌気
Business Journal 2014.08.23
東京電力福島第1原発事故をめぐり、政府の事故調査・検証委員会に事情聴取された吉田昌郎元所長の「吉田調書」がいよいよ公開される運びになったようだ。
「菅義偉官房長官が決断したようだ。吉田調書を独自に入手した朝日新聞と産経新聞が、全く相反する内容を報道しているものだから、『手前勝手につまみ食い報道をされては国民が混乱するだけ』と官邸も忸怩たる思いだった。ここで一気に公開に踏み切り、シロクロをはっきりさせることにしたんだ」(大手紙政治部記者)
吉田調書の存在は、朝日が5月20日付け朝刊一面で「原発 命令違反し9割撤退」と大見出しで報じた。朝日はこの中で、第1原発で働く大半の作業員が、事故直後、吉田氏の指示に反して10キロほど離れた第2原発に退避したと伝え、国内外に衝撃を与えた。ちょうど、お隣の韓国では、船長が真っ先に逃げ出して批判を浴びた「セウォル号沈没事故」が起きており、朝日報道は「日本版セウォル号」と海外に取り上げられたのだ。
一方の産経新聞も調書を独自に入手。8月18日付け朝刊で、聴取担当者から「(東電)本店から、全員逃げろとか、そういう話は」と聞かれた吉田氏は、「全くない」と否定したと朝日報道と食い違う調書内容を紹介。
吉田氏は「伝言ゲーム」による指示の混乱について語ったものの、命令に背いて所員らが撤退したとの認識は示していない――と産経は断言し、以後、朝日報道の“でっち上げ”を追及するキャンペーンを張っている。
「朝日報道の特徴は、吉田元所長と現場作業員との仲間割れに視点を当て、危機的状況に対処できなかった東電批判をしている点。一方の産経報道は、当時の菅直人政権が東電と仲たがいをした点を強調している。つまり、ひとつの調書を元に、民主党に近い朝日と自民党に近い産経が、あの従軍慰安婦問題さながらに与野党の代理戦争をしているんだ」(前出・政治部記者)
調書そのものが公開されるなら、朝日vs産経の報道合戦にも決着が付きそうだが、実は、それほど簡単な話でもないらしい。福島原発事故の報道に詳しいジャーナリストが言う。
「吉田氏は30時間近く聴取されていて、調書の分量は約50万ワード、A4判で400ページ以上になる。その中で証言は揺れているから、どこを“つまみ食い”するかによって、全く違う結論になるんだ」
それゆえ、第三者機関にきちんと評価させるなど、調書の信ぴょう性そのものを検証する必要があるはずだが、「政府はいたずらに調書を公開して、“ハイ終わり”で済まそうとしている嫌いがある」(同)という。なんのための調書公開なのか、注視する必要がありそうだ。
(文=編集部)
ま、「右傾」した連中が、『朝日新聞廃刊しろ!』と意気揚々になるんじゃないか。
しかしながら、この吉田調書なるもの、実は、NHKでも解釈が違っている、という点については過日取り上げたとおり。
要するに、上記にあるとおり、膨大な量である上に、吉田所長の証言にも揺らぎがあることから、仮に、「朝日捏造、産経万歳!」なんてことにしたら、日本のジャーナリズム界の「恥」にもつながりかねない、といえるだろう。
産経が「解釈した」吉田調書。
吉田所長「撤退なんて言葉、使うわけがない」「アホみたいな国のアホみたいな政治家」
2014.8.18 11:30
東京電力福島第1原発事故で、所長として現場の指揮を執った吉田昌郎氏は政府の事故調査・検証委員会(政府事故調)に対し「全面撤退」を否定するなど現場の状況を詳細に説明した。聴取内容を10回に分けて詳報する。1回目は吉田氏の菅直人元首相に対する評価を中心にまとめた。質問者は事故調の調査委員。
◇
〈菅首相は事故発生翌日の平成23年3月12日午前7時11分に福島第1原発を視察に訪れた〉
--いつごろ首相が来られるという話になったのか
吉田氏「時間の記憶がほとんどないんです。(午前)6時前後とかには来るよ、という情報が入ってきたんだろうなという」
--何のために来ると
吉田氏「知りません」
--首相は所長に対し何を話したのか
吉田氏「かなり厳しい口調で、どういう状況だということを聞かれたので制御が効かない状況ですと。津波で電源が全部水没して効かないですという話をしたら、何でそんなことで原子炉がこんなことになるんだということを班目(まだらめ)(春樹原子力安全委員長)先生に質問したりとか」
--いかに現場が厳しい状況か説明したのか
吉田氏「十分説明できたとは思っていません。自由発言できる雰囲気じゃないですから」
--現場に近い状況が壁一枚向こうにあるが、首相は激励に行かれてないか
吉田氏「はい」
--中を(視察・激励しに行かなかったのか)
吉田氏「全く、こう来て、座って帰られましたから」
〈菅氏は3月15日午前5時半ごろ東電本店の非常災害対策室に入った〉
--何をしに来られていたんですか
吉田氏「何か知らないですけれどもえらい怒ってらしたということです」
〈菅氏は「撤退したら東電は百パーセント潰れる」と発言〉
吉田氏「ほとんどわからないですけども、気分悪かったことだけ覚えていますから、そういうモードでしゃべっていらしたんでしょう。そのうちに、こんな大人数で話をするために来たんじゃない、場所変えろとか何か喚(わめ)いていらっしゃるうちに、この事象になってしまった」
〈事象とは2号機の格納容器の圧力抑制室の圧力計が下がり、4号機の原子炉建屋が爆発したこと〉
--テレビ会議の向こうでやっているうちに
吉田氏「そうそう。ですから本店とのやりとりで退避させますよと。放射能が出てくる可能性が高いので一回、2F(福島第2原発)まで退避させようとバスを手配させたんです」
--細野(豪志首相補佐官)さんなりに、危険な状態で撤退ということも(伝えてあったのか)
吉田氏「全員撤退して身を引くということは言っていませんよ。私は残りますし、当然操作する人間は残すけども、関係ない人間はさせますからといっただけです」
--15日午前に2Fに退避した人たちが帰ってくる
吉田氏「本当は私、2Fに行けとは言ってないんですよ。車を用意しておけという話をしたら、伝言した人間は運転手に福島第2に行けという指示をしたんです。私は福島第1の近辺で線量の低いようなところに一回退避して次の指示を待てと言ったつもりなんですが、2Fにいってしまったというんでしようがないなと。2Fに着いたあと、まずGM(グループマネジャー)クラスは帰ってきてということになったわけです」
--所長の頭の中では1F(第1原発)周辺でと
吉田氏「線量が落ち着いたところで一回退避してくれというつもりでいったんですが、考えてみればみんな全面マスクしているわけです。何時間も退避していて死んでしまう。よく考えれば2Fに行ったほうがはるかに正しい」
--退避をめぐっては報道でもごちゃごちゃと
吉田氏「逃げていないではないか、逃げたんだったら言えと。本店だとか官邸でくだらない議論をしているか知らないですけども、現場は逃げていないだろう。それをくだらない、逃げたと言ったとか言わないとか菅首相が言っているんですけども、何だ馬鹿(ばか)野郎というのが基本的な私のポジションで、逃げろなんてちっとも言っていないではないか。注水とか最低限の人間は置いておく。私も残るつもりでした。場合によって事務の人間を退避させることは考えていると言った」
--本店から逃げろというような話は
吉田氏「全くない」
--「撤退」という言葉は使ったか
吉田氏「使いません、『撤退』なんて」
--使わないですね
吉田氏「『撤退』みたいな言葉は、菅氏が言ったのか誰がいったか知りませんけども、そんな言葉、使うわけがないですよ。テレビで撤退だとか言って、馬鹿、誰が撤退なんていう話をしているんだと、逆にこちらが言いたいです」
--政治家ではそういう話になってしまっている
吉田氏「知りません。アホみたいな国のアホみたいな政治家、つくづく見限ってやろうと思って」
--ある時期、菅氏は自分が東電が逃げるのを止めたみたいな(発言をした)
吉田氏「辞めた途端に。あのおっさん(菅氏)がそんなの発言する権利があるんですか。あのおっさんだって事故調の調査対象でしょう。そんなおっさんが辞めて、自分だけの考えをテレビで言うのはアンフェアも限りない。事故調としてクレームつけないといけないんではないか」
〈政府事故調は菅政権が設置を決定。23年6月7日の初会合で菅氏は「私自身を含め被告といったら強い口調だが」と発言した〉
--この事故調を自分(菅氏)が作っている
吉田氏「私も被告ですなんて偉そうなことを言っていたけども、被告がべらべらしゃべるんじゃない、馬鹿野郎と言いたいですけども。議事録に書いておいて」(肩書は当時)
道新・社説 原発事故調書 全面公開し真相究明を(09/02)
東京電力福島第1原発事故をめぐり、政府の事故調査・検証委員会が現場の指揮を執った吉田昌郎(まさお)元所長から当時の状況を聴いた「吉田調書」の全容が判明した。
政府事故調が聴取した関係者は約770人に上り、2012年7月にまとめられた報告書に反映されたが、公開はされていない。
吉田調書は、複数の原子炉が炉心溶融する前例のない事態に直面し、決死の収拾作業に当たった責任者の決断や心情を伝える極めて重要な資料だ。
政府は吉田調書を皮切りに、本人の同意の得られたものから順次公表する方針を示した。事故には依然未解明の部分が多く、むしろ遅すぎた決定である。
全面的に公開し、事故原因の究明に役立てなければならない。
吉田氏は、水素爆発などの事故対応で、いたらなかった点を率直に反省している。
一方、政府が東電の第1原発撤退を疑った問題については、撤退を強く否定した。当時の菅直人首相ら首相官邸や本店からの指示が現場への理解を欠き、対応に苦慮したことがうかがえる。
11年3月15日、所員の9割が第2原発に退避したことに関し、一部で「所長命令に反して撤退」と報じられたが、吉田氏は命令違反との認識を示していない。
結果的に、第2原発への退避は正しいとの見解も述べている。
退避の判断は、原発事故をめぐる本質的な問題を突きつけている。第1原発の危機時の対応は事実上、吉田氏を含む所員の使命感に委ねられた形だ。
万一の場合、民間企業である電力会社の社員に、死を賭した業務遂行を命じることが可能だろうか。政府と電力会社は、こうした事態を「想定外」としてきた。
これを不問に付したまま、原発を動かしていいのか。
重大事故は起こり得るとの認識に立てば、緊急時に残留する人員の確保という重大な決断に向き合わなければならない。
吉田調書は、記憶が不確かな点やあいまいな部分も含まれている。他の関係者の証言と突き合わせて詳細に検証する必要がある。
政府事故調だけでなく、政府は国会事故調査委員会が収集した資料の公開も検討するべきだ。
これらの記録は公共財であり、海外の関心も高い。
二つの事故調は調査の継続を求めていた。事故はいまだ収束せず、原因究明も途上にあることを忘れてはならない。
謝罪もせず、誤報がありました、’ハイ終わり'
で済まそうとしてるんだからなあ。
そんな新聞いらないでしょ?
>A4判で400ページ以上になる。その中で証言は揺れているから、
>どこを“つまみ食い”するかによって、全く違う結論になるんだ
撤退問題は、前日の夜から始まっているから
けして少ないページ数ではないだろうけど、
それでも100ページあるのかな?
免震棟から第一原発の近くに退避と言われても
現実的に数百人が退避できる場所があるのか?
という現実を踏まえれば、第二原発に退避するというのが規定路線だったのかなと思います。
カストリと赤新聞しか売れない世の中なんて、考えただけでゾッとする。
この国は一党独裁じゃないですよ?