今や、
「殺人エレベーター」
と全世界で誹りを受けるシンドラーエレベーター。
実はこの間高校生が「殺された」事件以外にも日本、いや世界各地でここのエレベーターが信じられない事態を引き起こしていたことが続々と明るみになっているのだ。
かくいう私も、サラリーマン時代に今から7年ほど前、とある新規売り込み先からの話をもとに、そこへこれまた新規先として一度だけ行ったことがある会社であるが、まだその当時は日本では無名中の無名で、はっきりいって、上司からも、
「何や?その会社?」
といわれたことがあった。
しかしながら、応対してくれたそこの担当者から、
「うちは世界第二位のスイスに本部があるエレベーター会社であり、オフィスビル用であれば世界トップを行く企業である。ただ、先進国の中では日本だけ参入が遅れている。」
と説明されて、
「エーっ!」
と驚いた次第。しかし、どうも売れそうな商品がなさそうだったので、一回行ったきりで「終わり」にしたが。
ところで、別府競輪場においても、このシンドラーエレベーターの「被害者」となり、その後これまで順調な活躍を見せてきたのに、とたんにビッグレースに出場できなくなった選手がいた。前反祐一郎選手だ。
前反選手は、2003年12月17日の別府競輪初日第10レースに出走予定であったが、下記に示す原因がもとで、欠場を余儀なくされてしまった。
前反選手によれば、丁度気合を入れて朝練習に入る予定の時間に「閉じ込められた」ことからファンに迷惑をかけるようなレースができないとして出走を取りやめ、結局そのまま「お帰り」となったとのこと。日刊スポーツより。
別府でもエレベータートラブル
大分県別府市の別府競輪場宿舎で2003年12月、選手がシンドラーエレベータ社製のエレベーター内に閉じ込められる事故が起こっていたことが8日、分かった。同市によると、03年12月17日午前8時半ごろ、選手がエレベーターで上昇しようとしたところ、最上階の4階のフロアを通り越し、エレベーター室内の天井部分に衝突したという。
選手にけがはなく、同社が点検などを委託している大分市の業者が約40分後に駆けつけ、救出した。エレベーター上部にある上昇用スイッチの誤作動が原因だという。選手はショックを受け、その日のレースの出走を取りやめた。
(ちなみに9日付の日刊スポーツには前反選手と掲載されている)
しかしながら恐ろしいね。
よくなんともなかったもんだよ。
ちなみに他国でもこういった事例はあったそうで、「死亡した」ケースもあったとか。天井に衝突はもちろん、下にも叩きつけられたケースがあったらしく、昔、外国の映画でエレベーターを操作して人殺しを重ねた内容のものがあったけど、まさしくここ製のエレベーターは、頻繁にそういったことができてしまうのかと思う次第である。
だが、前反選手も恐らく生きた心地は一瞬しなかっただろうね。つまり、怪我などはなくとも一瞬、
「俺、殺される!」
と思ったに違いない(「1階に着く前に止まったと思ったら急にあがり始めた。ボタンを押しても、ドアを手で開けようとしても開かなかった。」日刊スポーツより)。
民事訴訟はもちろん、刑事罰としても処分が可能ではないかとされるシンドラーエレベーターの数々の事件。
ところで前反選手は出場できなかったこの別府の開催の「補填費用」として約30万円の出場報酬をシンドラーエレベーター側から後日受け取ったそうだ。
一方、シンドラーエレベーターが入っている本社ビルのエレベーターは「日立ビルシステム」製だとか!?
何?自分のところではないんか?
一方、前述したように、このことが原因とは一概にはいえないが、前反選手がこれをきっかけにビッグレースの出場機会を実質的に奪われていたとしたら、大事である。
一方で、これがきっかけとなり、前反選手が「復活」して再度ビッグレースにどんどん出場できればいいね。これからは前反祐一郎の動向に注目していこう。