公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

川崎記念回顧

2006-01-26 10:43:47 | 大レース回顧集

第55回川崎記念が25日行なわれた。

1番人気は悲願のG1制覇を期す9・シーキングザダイヤ。2番人気が東京大賞典を連覇した2・アジュディミツオー。以下、7・タイムパラドックス、1・サカラートの順で実質この4頭の優勝争いと見られた。

押し出すようにしてアジュディが先手を奪い、サカラートが2番手。これを外からシーキングが並びかけ、あとはいささか離れて3・チョウサンタイガーとタイムが並んでいく。その後ろは追走が手一杯という感じでバラバラの展開。

3~4角にかけての勝負どころでシーキング、サカラートあたりが一気にアジュディを交わしにかかろうとスパートするも、アジュディは4角を回る時点で持ったままの状態。

直線に入り、やはり「4強」の争い。逃げるアジュディ、追うシーキング。サカラートは直線半ばで力尽き、替わってタイムが突っ込んでくるも3番手どまり。シーキングが懸命に追うも、アジュディがこらえてG1を連覇。シーキングはまたもやG1制覇ならずの2着だった。

左前裂蹄の噂があったアジュディミツオーだが、そんな噂を吹き飛ばし、見事G1連覇を果たした。

今回は東京大賞典とは違ってJRA勢がラクに逃してくれなかった印象もあるが、他が追い出したときにも余裕があったし、着差以上に強い内容の競馬だった。また、2分12秒8のタイムは2100Mのタイレコードでもあり、ほぼ完璧なレースができたといえよう。

今回はシーキングザダイヤだけにハナを奪われなければ十分勝算があるといったような競馬。したがって鞍上の内田博幸はスタートからおっつけていったが、これが勝因の全てであったのかもしれない。

 今年はドバイへ向かう予定はなく、春は国内G1戦線を歩むようだが、次回はフェブラリーステークスが予定されている。ここでドバイワールドカップの壮行戦となるカネヒキリと対戦予定。過去2回の対戦はいずれも東京でいずれも敗戦。しかもまた舞台は東京だが、あのときのアジュディと今のアジュディとでは馬体の充実度合いが違っており、かなりの好勝負が期待できそう。

シーキングザダイヤはまたもや2着。悲願のG1制覇はならなかった。

好勝負はできるのだが、お終いの決め脚に欠けている感じ。今回もアジュディを懸命に追ったが届かず。やはりハナをアジュディにすんなり奪われたことが敗因か。

昨年はG1で2着が4回あり、今回もまた銀メダル。それも僅差負けも数回ある。今度こそG1制覇をという夢は次回以降に持ち越しとなった。

タイムパラドックスは年齢的なものもあってズブさが道中に出ていた感もあったが、お終いの伸び脚は確かだった。しかしスタートである程度行ける脚がないと厳しい。今後はこの点をどうすべきかを陣営は迫られているように感じる。

サカラートはスタートでアジュディにさっと飛びつき、道中もいい競馬をしていたと思うが、そこで力を使い果たした感じ。G1戦線ではいささか力不足を露呈しているといった様相が見られる。


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許さん!

2006-01-26 03:35:52 | 競輪

24日の西武園でまたこんなレースが

http://www.dataplaza.keirininfo.or.jp/contents/kdphri.Kka1?KCD=26&KBI=20060124&RNO=04

失格した小菅誠がバランスを崩した結果7名の大量落車を招いたわけだが、まるで将棋倒しのごとく。とてもじゃないが、こんなレースをやられたんでは、客はたまったもんじゃないだろう。

しかも翌日の決勝戦で優勝したのがそのレースで落車再乗して3着となった手島達矢だったとは・・・

今回のシリーズを見てきた客にとって実に割り切れないものを覚えたのではないか。

そして大量落車の件についてはこれだけでなく、当ブログでも1月10日に「大量落車・失格ばかり」、1月15日に「去りゆく競輪ファン?」ってやったけど、まだ一月も経っていないのに、同じテーマで3回も取り上げねばならなくなった。

なぜ取り上げねばならなくなったかというと、15日に取り上げた以降も、4車以上の大量落車が後を絶たないからだ。

1月23日、奈良3レース。最終1センターで4名落車、1名車体故障。

http://www.dataplaza.keirininfo.or.jp/contents/kdphri.Kka1?KCD=53&KBI=20060123&RNO=03

1月22日、立川9レース。4名落車、1名失格

http://www.dataplaza.keirininfo.or.jp/contents/kdphri.Kka1?KCD=28&KBI=20060122&RNO=09

同22日、松戸1レース。4名落車

http://www.dataplaza.keirininfo.or.jp/contents/kdphri.Kka1?KCD=31&KBI=20060122&RNO=01

同22日、玉野4レースでも4名落車があった。

http://www.dataplaza.keirininfo.or.jp/contents/kdphri.Kka1?KCD=61&KBI=20060122&RNO=04

また、21日の岐阜10レースでも4名落車

http://www.dataplaza.keirininfo.or.jp/contents/kdphri.Kka1?KCD=43&KBI=20060121&RNO=10

さらにいえば、「古くなるが」、14日の松阪11レースでも4名落車が

http://www.dataplaza.keirininfo.or.jp/contents/kdphri.Kka1?KCD=47&KBI=20060114&RNO=11

今や、4車程度の落車が「当たり前」になっているとさえ思えてくる次第。


24日に笠松に行った際、大黒社が競輪の大量落車の話に触れ、当ブログで紹介したレースを全て見てくれたらしいが、

「なんでああなるのか?」

と呆れ顔。

「競馬でも落馬はあるけど、7頭も8頭も「落ちる」ことはまずないもんな。」

と私は答えたが、はっきりいってここまで来るとスポーツとしての体をなしていない。

またギャンブルという点においても、まさか客が落車・失格を予め想定して予想することなど考えられない。つまり、客に対しての背信行為という他ないのだ。

というわけで、こんなことばかり連日発生して競輪は今「大危機」。早急に手を打たねば、客が全ていなくなってしまうのは間違いないというところまで「堕ちてきている」。

概ね見ていて思うのだが、明らかに無茶なレースをやって大量の落車を引き起こしているというケースばかり。ちょっとでもスペースがあればそこから突っ込んでいくというパターンであるが、1回だけという話ならともかく、これだけ頻発するとなるとレースどころの話じゃないだろ。

もうこうなったら、しばらく開催はやめていいから各競技会が選手を集めて徹底した教育姿勢を示すべきだと考える。

そしてどのスポーツもそうだが、勝敗の優劣っていうのは、力の有無によって判定されるものだろ。ひいてはそこに惹かれるところがあるからこそ客を呼べるわけであって、大量落車なんて力がどうのこうのとはいえないだろ。あくまでも「想定外」の出来事だろ。

さらに打つ手なしとなれば絶対にここままいけば客は競輪を見放す。そうなってからでは遅いだろ。ただでさえ客が毎年逓減カーブを描いて減っているというのに。

さらにもう一ついえば、以前から私は大量首切り、開催削減を訴えているけど、それとも大きく関連しているような気がしてならない。

選手に対する大掛かりな「新陳代謝」がここ数年来競輪では見られないだけに選手の連中がそのことをいいことに「舐めている」としか思えないからこその出来事であるように思えてならないし、また、開催の日取り自体も相当にムリがあるからとも感じたからだ。

するとそうなってくると、やはりルールの改正、番組大編成を含めた抜本的な改革を緊急にやるべきではないのか。もう待ったなし。でないと競輪は本当に終わるぞ。


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