現在、那覇市・国際通り沿いのホテルに滞在中。
というわけで、沖縄に居る。道中2泊3日だから、かなり慌しい。
生業の薬剤師の勤務先を残業調整も兼ねて早退し、羽田発最終便にて那覇空港に降り立ったのが夜10時半過ぎ。殆どどこの店も空いていない那覇空港は、今回が初めて。
ホテル最寄りのモノレールの駅に向かう列車は、実に最終便の2本前。
今回の旅の目的は、チーム美らサンゴの視察と体験。これのサンゴ植え付け体験会が 5/26(土)にあった。で、それが終わっていま一息ついているところ。
位置付けとしては、事実上これの続き。科学研究への市民参加という文脈で、前記の「これ」ほど本格的な研究の体はまだ成してはいないものの、保全生物学の社会実験という意味では科学的にも、トランスサイエンスの観点からでも、チーム美らサンゴは大きな意味を持つ活動であると思う。
そして、今回は大きな続きがある(twitter ではちょっと意図的にフライングしたけど、このブログではまだ書かない)。
さて、当日(というか日付変わって昨日)の模様を簡単に。
現在宿泊しているホテルを、朝7時前に出発。高速道路(沖縄自動車道)経由で一路恩納村へ。会場は全日空系列の ANA インターコンチネンタルホテル万座ビーチリゾートに併設のダイビングセンター、そして万座の海と漁港である。
到着が早すぎて、ダイビングセンターの開店直後(朝8時)に入店。持参した機材を預けて、ホテルの敷地内を散歩。やっぱり、沖縄の海は(こう云っちゃあ語弊はあるが)同時期の伊豆の海より透明で暖かい。
ぶらぶらしているうちに、集合時刻の午前9時。かなり久々に C カードの提示をして、申し込み手続き。それが終わって最初の挨拶の後、ホテル前の専用桟橋から、まずは漁港へ。そこで、サンゴの養殖をしているという。そのサンゴ養殖だが、陸上の専用水槽でも、また海中でも行っていると云う。
サンゴ養殖場で、説明係のインストラクタさんが活動の意義、サンゴの生態、背景となる諸々…地球温暖化、オニヒトデ大量発生、開発の波など…に関して説明。個人的にはほぼ全てよく知っている話だったが、改めて復習。
その後、2本のダイビング。1本目は湾の外に出て、浅場から崖にかけてのサンゴの群落の観察。2本目はサンゴの植え付け体験である。
さて、その植え付け体験。いざやってみると、意外と手間取る。
ポイントは、岩にこびり付いた藻の除去なのだが、着底して岩をゴシゴシこするのはなかなか大変。岩に取り付けたボルト&ナットに、石灰製プレートに取り付けたサンゴの苗を固定するのは、掃除に比べれば造作ないが、手袋をしていると難しい(というわけで、水中で右手の分を外して作業した)。
その掃除のせいで、水中の視界はどんどん低下する一方だったが、まぁ当然か。で、なぜ掃除するかというと、岩に藻が生えていると成長したサンゴが固着し難いからなんだそうな。ボルト&ナットでプレートを固定するのは、そうした方がサンゴの育ちが良いかららしい。
固定したサンゴの苗は、粗い網状のプラ製の覆いで保護する。その作業はガイド役のインストラクタが行う。で、植え付けたサンゴは、作業した人1人ごとに苗2つ。そのそれぞれが附番され、その後の経過をチーム美らサンゴのサイトで追跡出来るらしい。
植え付け体験のダイビングの後半では、以前に他のグループが植え付けたサンゴのその後の経過を観察した。併せて、海中のサンゴ養殖設備も見てきた。なかなか大がかりである。
1本目と2本目の間は、昼休みがたっぷり2時間半。でも、安い食堂の類がなく、昼食はやむなくホテルのレストランでランチバイキング。こんな豪勢な昼食をダイビング旅行でなんてしたことないよ...w
2本目終了後は、ダイビングセンターでログ付けして一旦解散。
その後、夕方5時から別の砂浜でバーベキュー。その時には、ここには書けない、また書ききれない話を色々とお伺いもしたり…。
ただ、その時に思ったことを一つ。このチーム美らサンゴの活動には、複合的に色々な意味があるんだろうな、と。協賛する各企業の CSR 活動(企業の社会的責任。詳しくは例えばこちら。こっちも内容は悪くないが、ブラウザ依存性が酷くてねぇ…)の他に、現地漁協やリゾート産業の方々の熱意が結びつき、それに協賛各企業の従業員の方々の福利厚生という意味も乗っかっている。そして、その場にあって、関わっている全ての人たちが、楽しみながら学び、問題意識を共にして、具体的な活動をすることによって、人と知の絆を深めあっていくんだろうな、と。
これに、学術的な専門知の力が加わったら、更に有機的な広まりがあるだろうと、一応こっち方面の専門家という立ち位置もあるものとしては、強く思う。
大切なのは問題意識と場づくり、そして情熱なんだな…と再確認。
ボランティアベースで、科学コミュニケーションの祭典・サイエンスアゴラに関わって、今年で僕も7年目。でも、このチーム美らサンゴはこうしたボランティアベースの場作りの活動では、先輩格である。今年で9年目。人と知の絆と、それを生みだす“広場”として考えると、学ぶことも多くあると思った。
では、今回のダイビングのデータを。
本数:306, 307
場所:沖縄(本島・恩納村)・万座
地点:#306=ホースシューズ
#307=トベラ岩
スタイル:ボート
海況:#306, 307 =共に穏やか
潮流:#306 = 少しある
#307 = 無し
天候:#306 = 曇りのち小雨
#307 = 曇りのち晴れ
水温:#306 = 25.4 ℃
#307 = 26.2 ℃
気温:25 ~ 26 ℃
視界:#306 = 15 ~ 20 m
#307 = 4 ~ 10 m(前半)、10 m(後半)
水深:#306:max. = 12.8 m, avr. = 6.9 m(概算)
#307:max. = 2.5 m, avr. = 1.5 m(概算)
時間;#306:25 分(10:20 ~ 10:45)
#307:44 分(14:17 ~ 15:01)
タンク;アルミの 8 L
スーツ;ウェットスーツ、ラッシュガード×2、海パン、スパッツ
ついでながら、今回のダイビングでバディだった方は、オープンウォーターダイバーの講習を終えて、通算5本目。事実上の初めてのファンダイビング(→、技術習得を終えて、レジャーダイビング本来の楽しむ目的でのダイビング)だったのだそうな。
その意味で、初海おめでとうございます!…なのであった。
#僕の場合は、諸事情?あって、ホントに初海がファンダイブだったのだけどね。
#これをスキューバダイブの関係者に説明して理解してもらうのには、ひと手間
#を要するなぁ。
さて、沖縄滞在は、あと1日残っている。
減圧症対策で、飛行機搭乗までに時間稼ぎをしないといけないのでね。
何しようかな―。やっぱり素直に観光かな?
というわけで、沖縄に居る。道中2泊3日だから、かなり慌しい。
生業の薬剤師の勤務先を残業調整も兼ねて早退し、羽田発最終便にて那覇空港に降り立ったのが夜10時半過ぎ。殆どどこの店も空いていない那覇空港は、今回が初めて。
ホテル最寄りのモノレールの駅に向かう列車は、実に最終便の2本前。
今回の旅の目的は、チーム美らサンゴの視察と体験。これのサンゴ植え付け体験会が 5/26(土)にあった。で、それが終わっていま一息ついているところ。
位置付けとしては、事実上これの続き。科学研究への市民参加という文脈で、前記の「これ」ほど本格的な研究の体はまだ成してはいないものの、保全生物学の社会実験という意味では科学的にも、トランスサイエンスの観点からでも、チーム美らサンゴは大きな意味を持つ活動であると思う。
そして、今回は大きな続きがある(twitter ではちょっと意図的にフライングしたけど、このブログではまだ書かない)。
さて、当日(というか日付変わって昨日)の模様を簡単に。
現在宿泊しているホテルを、朝7時前に出発。高速道路(沖縄自動車道)経由で一路恩納村へ。会場は全日空系列の ANA インターコンチネンタルホテル万座ビーチリゾートに併設のダイビングセンター、そして万座の海と漁港である。
到着が早すぎて、ダイビングセンターの開店直後(朝8時)に入店。持参した機材を預けて、ホテルの敷地内を散歩。やっぱり、沖縄の海は(こう云っちゃあ語弊はあるが)同時期の伊豆の海より透明で暖かい。
ぶらぶらしているうちに、集合時刻の午前9時。かなり久々に C カードの提示をして、申し込み手続き。それが終わって最初の挨拶の後、ホテル前の専用桟橋から、まずは漁港へ。そこで、サンゴの養殖をしているという。そのサンゴ養殖だが、陸上の専用水槽でも、また海中でも行っていると云う。
サンゴ養殖場で、説明係のインストラクタさんが活動の意義、サンゴの生態、背景となる諸々…地球温暖化、オニヒトデ大量発生、開発の波など…に関して説明。個人的にはほぼ全てよく知っている話だったが、改めて復習。
その後、2本のダイビング。1本目は湾の外に出て、浅場から崖にかけてのサンゴの群落の観察。2本目はサンゴの植え付け体験である。
さて、その植え付け体験。いざやってみると、意外と手間取る。
ポイントは、岩にこびり付いた藻の除去なのだが、着底して岩をゴシゴシこするのはなかなか大変。岩に取り付けたボルト&ナットに、石灰製プレートに取り付けたサンゴの苗を固定するのは、掃除に比べれば造作ないが、手袋をしていると難しい(というわけで、水中で右手の分を外して作業した)。
その掃除のせいで、水中の視界はどんどん低下する一方だったが、まぁ当然か。で、なぜ掃除するかというと、岩に藻が生えていると成長したサンゴが固着し難いからなんだそうな。ボルト&ナットでプレートを固定するのは、そうした方がサンゴの育ちが良いかららしい。
固定したサンゴの苗は、粗い網状のプラ製の覆いで保護する。その作業はガイド役のインストラクタが行う。で、植え付けたサンゴは、作業した人1人ごとに苗2つ。そのそれぞれが附番され、その後の経過をチーム美らサンゴのサイトで追跡出来るらしい。
植え付け体験のダイビングの後半では、以前に他のグループが植え付けたサンゴのその後の経過を観察した。併せて、海中のサンゴ養殖設備も見てきた。なかなか大がかりである。
1本目と2本目の間は、昼休みがたっぷり2時間半。でも、安い食堂の類がなく、昼食はやむなくホテルのレストランでランチバイキング。こんな豪勢な昼食をダイビング旅行でなんてしたことないよ...w
2本目終了後は、ダイビングセンターでログ付けして一旦解散。
その後、夕方5時から別の砂浜でバーベキュー。その時には、ここには書けない、また書ききれない話を色々とお伺いもしたり…。
ただ、その時に思ったことを一つ。このチーム美らサンゴの活動には、複合的に色々な意味があるんだろうな、と。協賛する各企業の CSR 活動(企業の社会的責任。詳しくは例えばこちら。こっちも内容は悪くないが、ブラウザ依存性が酷くてねぇ…)の他に、現地漁協やリゾート産業の方々の熱意が結びつき、それに協賛各企業の従業員の方々の福利厚生という意味も乗っかっている。そして、その場にあって、関わっている全ての人たちが、楽しみながら学び、問題意識を共にして、具体的な活動をすることによって、人と知の絆を深めあっていくんだろうな、と。
これに、学術的な専門知の力が加わったら、更に有機的な広まりがあるだろうと、一応こっち方面の専門家という立ち位置もあるものとしては、強く思う。
大切なのは問題意識と場づくり、そして情熱なんだな…と再確認。
ボランティアベースで、科学コミュニケーションの祭典・サイエンスアゴラに関わって、今年で僕も7年目。でも、このチーム美らサンゴはこうしたボランティアベースの場作りの活動では、先輩格である。今年で9年目。人と知の絆と、それを生みだす“広場”として考えると、学ぶことも多くあると思った。
では、今回のダイビングのデータを。
本数:306, 307
場所:沖縄(本島・恩納村)・万座
地点:#306=ホースシューズ
#307=トベラ岩
スタイル:ボート
海況:#306, 307 =共に穏やか
潮流:#306 = 少しある
#307 = 無し
天候:#306 = 曇りのち小雨
#307 = 曇りのち晴れ
水温:#306 = 25.4 ℃
#307 = 26.2 ℃
気温:25 ~ 26 ℃
視界:#306 = 15 ~ 20 m
#307 = 4 ~ 10 m(前半)、10 m(後半)
水深:#306:max. = 12.8 m, avr. = 6.9 m(概算)
#307:max. = 2.5 m, avr. = 1.5 m(概算)
時間;#306:25 分(10:20 ~ 10:45)
#307:44 分(14:17 ~ 15:01)
タンク;アルミの 8 L
スーツ;ウェットスーツ、ラッシュガード×2、海パン、スパッツ
ついでながら、今回のダイビングでバディだった方は、オープンウォーターダイバーの講習を終えて、通算5本目。事実上の初めてのファンダイビング(→、技術習得を終えて、レジャーダイビング本来の楽しむ目的でのダイビング)だったのだそうな。
その意味で、初海おめでとうございます!…なのであった。
#僕の場合は、諸事情?あって、ホントに初海がファンダイブだったのだけどね。
#これをスキューバダイブの関係者に説明して理解してもらうのには、ひと手間
#を要するなぁ。
さて、沖縄滞在は、あと1日残っている。
減圧症対策で、飛行機搭乗までに時間稼ぎをしないといけないのでね。
何しようかな―。やっぱり素直に観光かな?
こちら:
http://manzadiving.jp/mt/2012/05/2012-1.html
こちら:
http://www.tyurasango.com/report/index.html