”動物性脂肪を摂取すると太るのではないか”という恐怖、迷信は根強い

藤川 徳美先生のＦＢ投稿より

”動物性脂肪を摂取すると太るのではないか”という恐怖、迷信は根強い

当院スタッフのの40代女性
甘い物好きと公言、肥満体型
フェリチン10～20で推移
足のムズムズがありランドセン、フェルムを継続している
高タンパク、高脂質を指示するができない
バター、生クリームを増やすよう伝えるが、”太りそうで食べられない”と理屈になっていない摩訶不思議なことを言う
良書を読ませて勉強させているが全く理解していない
H28.9、Alb3.8↓、TG200↑、フェリチン8↓
糖質過剰＋鉄タンパク不足
タンパク不足なので鉄剤を飲んでもフェリチンが下がる
糖質ばかり食べている

彼女の中3の息子、サッカーをしているが息切れがする、足がムズムズする
Alb4.0↓、フェリチン9↓
最重度の鉄タンパク不足
かわいそうに肉をほとんど食べさせてもらっていないじゃないか
ここまで来ると”虐待”
再度指導した
鉄が増えると成績が良くなるはずと伝えるとやっと納得してくれた(実際できるかどうかは要観察)

解説:
足がムズムズするのは鉄不足によるレストレスレッグ症候群
脂肪酸不足＋鉄不足があれば好気性解糖(クエン酸回路+電子伝達系)が機能せず、嫌気性解糖主導となるため甘い物への衝動が止まらなくなる
糖質好き＝糖質に食べさせられている
脂肪酸を十分量摂取＋鉄タンパク不足の改善で糖質摂取衝動は軽減するはず
それを全く理解していないとは、再勉強させる必要があるね

患者でも動物性脂肪は”太りそうで食べられない”という女性が多い
特に摂食障害の患者ではこの恐怖感が強く食行動を変えられない人が多い

男性は鉄不足に弱いためフェリチン50以下なら酷い症状が出る
フェリチン9でサッカーなんて無理でしょう
頭も回らなくなるため勉強も無理でしょう