「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「秋の花」

2017年09月22日 | 季節の移ろい・出来事

        
         待つ宵草の花のアップ        荒れ地に群生する荒れ地待つ宵草

「秋の風」ときたら次に来るのは「秋の花」というところか。
秋の花も、言わずもがな色々ある。百日紅(さるすべり)の気だるそうな朱色や、けたたましい白が季節に追われるように姿を消しつつある。それに代わって存在感を示すのが、あの曼殊沙華とも呼ばれるヒガンバナであろう。
この頃では珍しくなくなった純白の彼岸花が先に咲く。そして黄金色波打つ稲田の縁取りをするように、真っ赤に咲く彼岸花。

そして今ひとつ忘れたくないのが、宵待草と呼ばれる「待宵草」。あの小粒ながら可憐な真っ黄色の花である。
本名は飽くまでも「待宵草」なのに、大正期の詩人竹久夢二の詩「宵待草」に、多 忠亮(おおの ただすけ)が曲をつけて世に広まったものだから、実際の正誤とは別に「宵待草」という名前が一般的になってしまったようだ。
正式名は「彼岸花」なのに、「曼殊沙華」と親しまれるのと似ている。

そして今ひとつ。待宵草の親戚にツキミソウ(月見草)というのがある。太宰治が富嶽百景で書いた月見草は、実はマツヨイグサのことだと言われている。
この様に、実際の植物学上の呼び方とは別に、通称として使われている名前が、使いこなされていくうちに、本名を押しのけてまかり通ることもあるということ。

まあ難しい話は別として、我が家に隣接する空き地に、今年も「荒地待宵草」がはびこり、見事な黄色を見せてくれるという秋の花のお話し。実名よりもあだ名が世の中を渡り歩くとは、今の芸能界のような浮いた話に通じるようだ。

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