普段は、ノートに、書いては消し、消しては書き、の繰り返しで、ノートは、だいぶダメージを受けている。シャープペンシルの横線で消して、その上の方に、書いていると、次第に、ノート上は、真っ黒になっていくし、消しゴムで何度も消していると、消しゴムそのものが、だんだん黒くなり、消そうとすると、白いところまで黒くなって、結局こちらも、ノートを黒くすることになるのである。翌朝、だいぶよれよれになったページを見ると、これはもう、戦の後である。そこにエアコンの風が、さーっと行き過ぎる。戦国時代の戦の野原、誰もいなくなった後の草原を、風が行く、その場面である。
洋司
洋司