ヨダログ

囲碁棋士 依田紀基のブログ

正解の方に抽選で僕の直筆扇子差し上げます。

2012-04-29 | 日記
筋場理論で手筋を定義すると、「利き筋を使ったときに、できる筋場に相手の石を持ってきてから利き筋を使う、あるいは相手の石を筋場に持っていくような打ち方、自分の石が筋場に行かないようにする打ち方」となります。

プロ棋士でもこの定義だけでは手筋の例がすぐに頭浮かぶ人は少ないみたいですがこの間、週刊碁のS編集長が依田塾へ来て話をしてくれたところによると、この定義を元に、若手棋士のS君、O君、Ⅰ君が手筋のサンプルを考えてくれて、それを見せてもらいましたが、定義に合っていました。
その筋は院生のころ師範だった酒井猛先生に教えていただいたのが最初で、僕も何度か実戦で使っています。

その筋をサンプルにして筋場理論の最初に出そうかと、S編集長と話し合っていたのですが、

厳密に言うと、手割で考えると、筋場に打たせているとは言えないので、考えてくれた3人には悪いけど、定石をサンプルにしました。

例えば、1手目に黒が隅の星に打って
白が2手目にケイマにかかって黒が3手目にハサンで白が4手目に三々に入って黒が5手目に遮る定石がありますね。

そのあと白は6手目ハイ、黒7手目ノビ、白8手目ハネ、黒9手目オサエ、白10手目つなぎ、黒11手目つなぎますが、

この11手目が筋場に石が行っているかどうか?見た目はもちろん筋場に打っていますが、手割論で考えると、筋場に石が行っているとは言えないのです。

若手3人が作ってくれたサンプルはそれと同じ理屈なんですね。

ところで黒11手目のつなぎがどうして筋場に石が行っていると言えないのか?ただ一言で説明できることなんですが、

わかった人がいたら週刊碁まで理由を言ってきてください。

正解だった人の中から5名の方に抽選で僕の直筆の扇子差し上げます。期限が5月中とします。

アマの方はハガキにその理由を40字以内にまとめて書いて、名前と住所も書いてください。

これは僕の思いつきで、今はゴールデンウイークで棋院も休みなので、週刊碁のSさんにも許可を取っていないのですが、仕事が増えても週刊碁の発展のためです。お願いしますよ。S編集長。

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再来週に週刊碁でも筋場理論が登場する予定です。

2012-04-27 | 日記
三日前に週刊碁のS編集長が依田塾へ来てくれまして、

僕が連載しているコーナーに筋場理論が再来週に登場する予定なので、その打ち合わせをしました。


すでに原稿は週刊碁に渡してあり、


内容も僕の筋場理論の正しさを証明するためと、ビジュアル的な見地から、


週刊碁に乗せる筋場理論の一番最初に古来手筋の極致と言われた道策名人の碁を題材にしていました。


それを見た複数のプロ棋士が、一番最初では難しすぎるとの意見が多いということで、よくある定石に題材を変えました。


プロ棋士なら筋場理論の定義を聞いただけで、それに該当する図が色々頭に浮かぶのかと思っていたけど、そうでもないみたいですね。


筋とは石の働く形や考え方のことですが、筋場に打つ手で手筋はないのか?と言われると、あります。それはダメ詰まり系なんです。


だから碁の筋には大きく分けて筋場理論とダメ詰まり系の2通りがあると言えます。


筋場に打つ手で手筋と言われる手は、ダメ詰まりが必ず関係しているので、興味のある方は確かめてみてください。


筋場理論は攻め合い、死活、一線二線などは当てはまらないことが多いです。当てはまることもあります。


たとえば「イタチの腹ツケ」という形がありますが、これは僕に言わせると筋でもなんでもありません。


ただダメを詰めて攻め合いに勝つ手です。この場所だから成立する手数の詰め方です。


その証拠にこれと同じ形を一路動かしただけでイタチの腹ツケはいかに筋の悪い手か想像がつくでしょう。


イタチの腹ツケは良い手であっても筋は悪い手なんです。だから初心者にはイタチの腹ツケは教えないほうが良いといえます。

筋が悪くなります。初心者には場所によって打つ手を変えることなんてできませんからね。


この形を辺に持ってくると、まくってしぼる筋で攻め合いに勝つことになりますが、初心者にはこれから教えるべきです。

まくってしぼる筋は、ダメ詰まりウッテ返し系の筋です。


死活も、例えば3目中手なんて、よくよく見ればこんな筋の悪い手はないわけでね。


ともかく碁には筋の悪い手でもいい手はたくさんありますが、筋を知っていて、筋が悪いことを認識して打っているならいいんんです。

筋を知らない人が打っている筋の悪い手は限りなく100%近く悪い手と言えます。



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