「西の谷緑地公園」を美しく!

「公園都市水戸」の街造りを考える人達と協働したいと思っています。

祈りのかたち 刀身彫刻と刀装具@刀剣博物館

2014年01月16日 11時05分45秒 | 博物館
祈りのかたち 刀身彫刻と刀装具@刀剣博物館・渋谷区代々木4-25-10
平成26年1月7日~5月11日




美術館や博物館は僕にとってのワンダーランドで、楽しく好奇心に満ちた数時間を過ごすことが出来る。
それらの施設を巡り歩く楽しみは、展示品が重要なこことは言うまでもないが、場所や立地条件、建物や敷地など多くの要素が含まれる。



先週は、京王新線初台駅から徒歩7分ほどの住宅街の中にある刀剣博物館に行った。
日本美術刀剣保存協会が運営する日本刀専門の博物館である。
第二次世界大戦後、危うく壊滅しようとしていた日本刀を混乱から救い、これらを後世に伝えるために、昭和23年(1948)に設立された。





庭に、日本刀の原材料となる玉鋼制作の基となる「けら」が展示されている。
砂鉄と木炭を交互に装入する3昼夜の操業の後、できあがった鉄の塊である約2.5トンの「けら」は鉄製の丸木舟のようだ。



玄関には「日本美術刀剣保存協会」の設立に功績のあった2人の方の胸像。
戦後、日本刀が廃棄され外国に持ち出される状況下で、保存に力を注いだ方々によって救われた。
武器でありながら美術的な要素を兼ね備えているのは、日本の文化の特色で、更には、武士の魂として精神的な意味もある。

4階建てのビルの2階が博物館の展示室。
展示フロアは小さいが、平安時代からの刀剣・刀装具など、国宝や重要文化財に指定されている品も展示されている。

近年、外国人で日本刀に興味を持つ方も増えた。
東博などでも刀剣室で外人を見かけるが、ここでも何人かを見かけた。
東博の様な大きな部屋より、小さい部屋が身近に感じられる。

「祈りのかたち」と題する企画展が開かれていた。
刀身と刀装具に鏨で神仏が刻まれている。
神仏の加護を求め、神仏そのものの姿や梵字など象徴するもの、あるいは八幡大菩薩などの名号を刻し、とりわけ密教との関わりは強く、不動明王や倶利伽羅に素剣、護摩箸などがよく刀身に彫られた。

刀剣に対して、どうしても引き気味になってしまう。
不気味ではあるが、それゆえの美しさがある。



国宝 太刀 銘 国行(くにゆき)「来(らい)」
鎌倉時代中期、山城国来派の刀工。 長さ76.5cm 反り3.03cm
播磨国明石藩主松平家伝来

コメント
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