第5章 二大コレクションとの対峙
安田コレクションの琳派、川端コレクションの文人画など、それぞれに収集品は異なる。
埴輪や密教法具など、両者に共通する品々もある。
愛蔵の品に囲まれた川端の書斎。(川端記念会)
年齢や蒐集歴としては安田が先輩格、影響を与えたことは考えられる。
収集家は良きライバルに恵まれないと、眼力は向上しない。
また、良き美術商の存在も大切だ。
コレクターと美術商は車の両輪といえる。
いくら財力に恵まれても、独力でというのは難しい。
縄文土偶(女子頭胸部・俗にハート形と呼ばれている)、埴輪(乙女頭部)、聖徳太子立像、王子型水瓶、金銅三鈷杵、などなど。
よくもこれだけの銘品を集めた、集まった。驚くべき執念だ。
画材でもあり、小説の基にもなったであろうから、必要かつ欠くべからざる。ともいえる。
旧蔵品も多数あり、没後はしかるべき博物館や美術館に収まっている品も多い。
今回の展覧会、二人の収蔵品に興味を持って出かけた人も多いだろう。僕もその内の一人。
会場を2巡して帰途についた。
いつも、そのように。或は3巡する。
それでも、目録を見て眼に浮かぶ品は少なくなってしまい、自分に『何を見ていたの』と問いかけたくなる。
第6章 大和し美し
ここで、安田靫彦の作品が並ぶ。
今年2月7日から3月22日まで、茨城県近代美術館で「安田靫彦展」が開催された。
その際の展示品の一部は今回も展示されている。
「飛鳥の春の額田王」も代表の一点。
「大和は国のまほろばたたなづく青かき山ごもれる大和し美し」
川端康成が自栽の直前に、歌碑のため万葉集から選んだ倭建命の歌。
そこから採られた本展のタイトル。
”まほろば”は実り豊かで住み良いところ、との日本の古語。
多岐にわたる作品群、いくつもの世界が交錯した展示。
日本が住み良く美しい国である様に、との願いを感じた。
安田コレクションの琳派、川端コレクションの文人画など、それぞれに収集品は異なる。
埴輪や密教法具など、両者に共通する品々もある。
愛蔵の品に囲まれた川端の書斎。(川端記念会)
年齢や蒐集歴としては安田が先輩格、影響を与えたことは考えられる。
収集家は良きライバルに恵まれないと、眼力は向上しない。
また、良き美術商の存在も大切だ。
コレクターと美術商は車の両輪といえる。
いくら財力に恵まれても、独力でというのは難しい。
縄文土偶(女子頭胸部・俗にハート形と呼ばれている)、埴輪(乙女頭部)、聖徳太子立像、王子型水瓶、金銅三鈷杵、などなど。
よくもこれだけの銘品を集めた、集まった。驚くべき執念だ。
画材でもあり、小説の基にもなったであろうから、必要かつ欠くべからざる。ともいえる。
旧蔵品も多数あり、没後はしかるべき博物館や美術館に収まっている品も多い。
今回の展覧会、二人の収蔵品に興味を持って出かけた人も多いだろう。僕もその内の一人。
会場を2巡して帰途についた。
いつも、そのように。或は3巡する。
それでも、目録を見て眼に浮かぶ品は少なくなってしまい、自分に『何を見ていたの』と問いかけたくなる。
第6章 大和し美し
ここで、安田靫彦の作品が並ぶ。
今年2月7日から3月22日まで、茨城県近代美術館で「安田靫彦展」が開催された。
その際の展示品の一部は今回も展示されている。
「飛鳥の春の額田王」も代表の一点。
「大和は国のまほろばたたなづく青かき山ごもれる大和し美し」
川端康成が自栽の直前に、歌碑のため万葉集から選んだ倭建命の歌。
そこから採られた本展のタイトル。
”まほろば”は実り豊かで住み良いところ、との日本の古語。
多岐にわたる作品群、いくつもの世界が交錯した展示。
日本が住み良く美しい国である様に、との願いを感じた。