1年と少し前に、現場で製作した日時計です。
エクステリアとして、いわゆる「日時計」を依頼すると、
立派で高価な物になってしまいそうなので
書物で確認し、現場製作に挑戦しました。
「日時計 その原理と作り方」関口直甫著(恒星社厚生閣)
「日時計=最古の科学装置」
以上2冊から原理を学び、どのようにすれば安価な日時計をつくれるのか
色々デザインした結果がこちらの図面。
ステンレスの丸鋼とフラットバーで構成、投影面はコンクリート洗い出し
周囲を自然石(丸石)で囲い遺跡の雰囲気を。
何故日時計なのか。快適空間ラボラトリー という温熱空間実験施設の屋外に
太陽の象徴として演出したかったからです。
冬は日射として有り難がられ、
夏は逆に嫌われる存在である太陽の光。
古代から世界中で信仰の対象となってきた太陽に対して
私たちの感謝の印でもあります。
実際つくってみての感想は、バー勾配の精度に左右されるということ。
真北はある程度正確に現場でも出せるのですが、
勾配がすこし違うだけで、時刻が大きくずれてしまうことが
わかりました。
施設のオープニングで時刻のずれが大きいことがわかり
少々焦ったことも。
一部を残して作り直したところ、時刻の正確さはまずまずです。
(実際大きくズレなければオーケーでしょう)
勾配のバー影が時刻を指していて、12時40分ころの写真。
また機会があればチャレンジしたいですね。