ブログ 〔情報リテラシー研究会〕

パソコン操作に関する記事

<108> PDFファイルを上手に使う(その2)

2007年07月31日 | ◆ソフトウェア

 



前回 <107> PDFファイルの閲覧について(手のひらツール、虫眼鏡ツール、選択ツール)などの、PDFに備えられている各種ツールの使い方について記載しました。
今回はこれに続いて、PDFの検索の要領などについて記述したいと思います。



● PDFファイルを効率よく検索する

「検索窓」にキーワードを入れてEnterを押せば、該当箇所にジャンプして、一番目のキーワードが青くハイライトされます。 キーワードの該当箇所が複数ある場合は、検索窓の横にあるのボタンを使って <前方向><後方向> へと次々と検索して行けます。




細かい検索条件を指定する場合は、画面左サイドバー又はツールバーから虫眼鏡の「検索アイコン」をクリックすると下記の検索オプションが表示されます。

※ 虫眼鏡の「検索アイコン」が表示されていない場合は、ツールバーを右クリック→ 「その他のツール」 の中から、必要なツールを表示するようにします。




上記画面の【検索】ボタンをクリックすると、検索語に一致したページの一覧が表示されます。右ページの該当ページ内に検索したキーワードがハイライトされます。



 



「その他のツール」の中で必要なものにチェックを入れる



下図のように 「画像」や「テキストを含めた画像」 などをコピーする場合は、(スナップショット)をクリックして、その後画像をクリックすると画像が範囲選択されます。 
(スナップショット)がツールバーにない場合は、ツールバーを右クリック→ 「その他のツール」 の中から表示するようにします。





【注】「選択ツール」を使ってもPDFの設定が、PDF製作者段階で<コピーを許可しない>となっておれば、コピーが出来ない場合があります。


 


<107> PDFファイルを上手に使う(その1)

2007年07月27日 | ◆ソフトウェア

 



PDFとは、Adobe Systems社によって開発された、電子文書のためのフォーマットです。これを使うとコンピュータの機種や環境に頼ることなく、オリジナルのイメージを相当程度正確に再生することができ、又ホームページへ掲載するには難しい情報や、精密なレイアウトが必要な情報などを手軽に掲載することが出来ます。

WordやExcel などいろいろなソフトで作成された資料を、ホームページとして掲載するのは結構手間のかかる作業です。 PDFを使うと、ほぼそのままの状態でホームページへ掲載することが出来ます。 PDFの数々の利点から、今や企業や官公庁の多くの資料がPDFで作られるようになってきました。

このような理由から、昨今ホームページを検索すると数多くのPDFファイルがヒットするようになりました。これからはPDFを上手に使いこなすことが出来るかどうかが、日常の作業効率の良し悪しに影響することになるでしょう。

多くの方々がPDFを我流で操作されているようです。 多少の訓練は必要と思いますが、基本的な操作を習得して効率アップにつなげましょう。


PDFを閲覧するには、無償のアプリケーションソフト 「Adobe Reader」 が必要ですが、大半のパソコンにはプリインストールされております。新たにインストールする場合は、下記のサイトからインストールできます。

 < http://www.adobe.com/jp/products/acrobat/readstep2.html
   ・・・最新バージョン8.0・・・




● PDFの上手な使い方・・・最新バージョン8.0で解説してあります。



(1)「しおり」を活用する。

ネット上に提供されているPDFファイルは、時には数十枚にもおよぶ資料もめずらしくありません。
その中から必要な情報を探し出すのはきわめて時間のかかる作業になります。
まずは 「しおり」 を活用します。 

「しおり」を付けるかどうかはPDF製作者の問題ですが、残念ながら「しおり」の付いていないPDFがまだまだ多く存在しているのが現状です。)

Adobe Reader を開き、まず左側に「しおり」  があるかを探します。
「しおり」 をクリックすると左サイドに階層構造が表示されますので、そのファイル全体の概要を知ることが出来その中から自分の欲しい情報を開きます。





(「しおり」をクリックすると階層構造で内容が表示される)




(2)「サムネイル」を使う。
「しおり」が付いていない場合は、「サムネイル」  を開いておおざっぱなイメージをつかみます。「サムネイル」のアイコンをクリックするとページが表示されます。「サムネイル」の中に画像や表などがあれば、それらを先にクリックすることで、そのファイルの全体のイメージをつかむことも少しは出来るでしょう。



(「サムネイル」が表示される)




(3)ページ単位でめくる。

通常のスクロール操作でも次々とページを見ていくことは出来ますが、ツールボタンの<前のページ、次のページ> ボタンやキーボードの (← →)キーを押せば、各ページの頭の部分からきちんと表示されます。




(4) ・ 1ページ全体を見渡す。 
   ・ ウィンドウの幅に合わせて表示する。



☆ ページ単位でめくっていく場合、表示倍率が大きいとページの下半分が見えなくなりますが、ツールバーの を押せば1ページ全体を表示することが出来ます

を押せば今開いているウィンドウの幅に合わせて表示されます


<下記のようなキーボードのショートカットも用意されておりますので、一緒に活用しましょう>

・「Ctrl」+「0(零)」・・・ページ全体を見渡せる
・「Ctrl」+「1」・・・倍率100%で表示する
・「Ctrl」+「2」・・・ウィンドウの横幅に合わせて表示する
・「Ctrl」+「L」・・・フルスクリーンで表示する(「
Esc」でもとに戻る)



(5) 「手のひら」ツールでスクロールする。

画面の上で右クリックするとメニューが表示されるので「手のひらツール」にチェックを入れます。
画面の上でクリックすると手が(握りつぶしたような形)になり、任意の方向にドラッグすることが出来ます。





(6) 虫眼鏡ツール「マーキーズーム」で部分拡大する。

ページを斜め読みしながら、気になった部分を拡大してみることが出来ます。右クリックメニューの「マーキーズーム」にチェックを入れると虫眼鏡が現れますので、拡大したい部分をドラッグして囲みます。





(ドラッグして範囲選択した部分が拡大される)




(7) 「選択ツール」でコピーしたい部分を範囲選択する。

右クリックメニューの「選択ツール」にチェックを入れたあと、必要な部分を範囲選択してコピーすることが出来ます。 





(範囲選択 → コピー → Word などに貼り付け)


 


<106> 複数のソフトやファイルを同時に一気に終了する

2007年07月23日 | ◆Windows OS

 


パソコンを終了する際は、トラブルを避けるため今開いているソフトやファイルを先に閉じた後 「終了処理」 を行います。 5つも6つも複数のソフトやファイルを開いている場合、それを一々閉じていくのも結構面倒なものです。 まとめてソフトやファイルを閉じる際は、タスクバーを利用すれば手早く閉じることが出来ます。


(1) 「Ctrl」キーを押しながら、タスクバー上のソフトやファイルの全てをクリックする。
   (窪んだ状態になります。)

(2) タスクバー上のいづれかのソフトやファイルの上で、右クリック→「閉じる」をクリックする。



これで開いた全てのソフトやファイルを一度に終了することが出来ます。


 --------------------------------


もっと手早くこれらの処理を実行したい場合は、下記のようなソフトを利用することも出来ます。


http://www.forest.impress.co.jp/article/2007/06/29/shutup.html
<複数アプリの一括終了や一括起動用のショートカットを作成できる「ShutUp!」 >



 ↓ http://www16.plala.or.jp/minimumsize/komono/


<104> 受信メールの安全性をチェックする

2007年07月19日 | ◆セキュリティ

  


「<103> ホームページの安全性をチェックする」 で、「aguse (アグス)」 を利用してホームページの安全性のチェック方法についてご紹介しました。 受信したメールについても 、下記の方法で 「aguse (アグス)」 を利用してその安全性を点検することが出来ます。


● 受信メールの安全性をチェックする


 「メールヘッダー入力欄」に調査したいメールのヘッダー部分を入力し、「調べる」ボタンを押すと調査結果の画面が表示されます。      


 






★ メールヘッダーの表示方法

メールソフト(OE)を起動し受信メールフォルダを開く → 「一覧表示された目的のメールの上で右クリック」→「プロパティ」 → 「詳細」タブ → 右クリック「すべて選択」 → 右クリック「コピー」 → ≪aguse に貼り付ける≫











 


★ 受信メールの調査結果が安全な場合の【例】
   
<注:ウイルスチェックではありません。>


images
↑クリックして拡大↑


※ 上記画面以外のその他の情報は、前回の 「<103> ホームページの安全性をチェックする」 の画面に類似しておりますので、ここでは割愛します。 詳しくは下記URLをご参照下さい。


 http://www.aguse.net/result11.php


     -----------------------------------------------


調査結果に表示される各種情報の見方は、aguse の説明ページをご参照下さい。


 http://www.aguse.net/usage_mail.php ( aguse.net の使い方)


上記の「aguse.net の使い方」のページでは、下記の情報が詳しく説明されております。


<メール基本情報>

 1. 調査日時
 2. 件名
 3. 送受信日時
 4. 送信者
    メールアドレス
    IPアドレス
    送信PC名
 5. 送信者のメールソフト
 6. メールの配送経路


<詳細情報>

 7. 送信サーバと受信サーバの位置
 8. 送信メールサーバ名
 9.  送信メールサーバIPアドレス
10. IPアドレスから調べた送信メールサーバ名
11. 受信メールサーバ名
12. 受信メールサーバIPアドレス
13. 送信メールサーバのIPアドレスの管理者情報
14. 送信メールサーバのドメイン情報
15. 送信メールサーバのIPアドレスのブラックリスト判定結果
16. この解析結果へのリンク


 


<103> ホームページの安全性をチェックする

2007年07月18日 | ◆セキュリティ

 



各種サイトの中には、(見た目には真っ当なホームペーのように見えても、実は怪しいホームページだった)などと言うものもあります。 今、閲覧しようとしているホームページの安全性について、「aguse (アグス)」 を利用して簡単に安全か?危険か?の目安を調べることが出来ます。

(ウィルスチェッカーではありません。)




aguse でホームページの安全性をチェックする
   http://www.aguse.net/







aguse のページを開き、調べたいホームページのURLを入力するだけで、当該サイトのIPアドレスや逆引きホスト名、スクリーンショット画像などを事前に確認できます。



(※スクリーンショットとは、 バソコンの画面(デスクトップ)に映っている映像を、そのまま「画像」として保存する機能で、スクリーンキャプチャともいいます。ここではサムネイル表示されておりますので、その画像をクリックすることにより、現物を開かずに閲覧時と同じ大きさでサイトのトップページを見ることが出来ます。)



また、Googleマップ上にサーバーの位置情報が表示され、詳しいドメイン管理者情報の他、そのドメインがフィッシングサイトや迷惑メールのブラックリストに登録されていないかといった情報を調べることが出来ます。 調査の結果は 「SAFE (安全)」「CAUTION (警告)」 で判定で表示されます。





サーバーの位置情報がGoogle地図に表示された【例】

(ここではサーバーの位置が中国となっております。)




 ◎ 次のような民間企業団体等による 「ブラックリスト判定結果」 が表示されます。


・民間企業Nebularisによるフィッシングサイトブラックリスト 
・民間企業MailSecurityによるフィッシングサイトブラックリスト 
・民間企業CamelNetworkによるフィッシングサイトブラックリスト 
・民間企業Nebularisによる出会い系を含む成人向けサイトリストおよびメール送信者リス
・非営利団体SPAMHAUSプロジェクトによるIPアドレスベースの送信者ブラックリスト 
・SpamCop.net SpamCopボランティアコミュニティーによるドメインベースの迷惑メール送信者ブラックリスト 
・Bill Stearns(William Stearns)らによるドメインベースおよびIPアドレスベースの迷惑メール送信者ブラックリスト 
・Andy WarnerによるドメインおよびIPアドレスベースの迷惑メール送信者ブラックリスト 
・Joe WeinによるjwSpamSpyとRaymond DijkxhoornによるProlocationの協力による迷惑メール送信者ブラックリスト 
・ハートコンピュータ株式会社を幹事とするボランティアグループによる日本独自のブラックリストデータベースシステム


※上記以外に<安全><要注意>と言った 「ユーザーの評価」 も表示されます。




一部 「CAUTION(警告)」 が表示された例



(この画像と上記のサーバーの位置情報地図とは関係ありません。)
↓クリックすると拡大されます↓

クリック






=======================



「SAFE(安全)」 なサイトの例
↓クリックすると拡大されます↓

               (1)             (2)            (3)

クリック     クリック    クリック


 


<102> Adobe Photo Downloader の自動起動を停止する

2007年07月13日 | ◆ソフトウェア

    

 (Photoshop Elements をお使いお方へ) 


画像編集ソフト「Photoshop Elements」 を利用されておられるかとも多いと思います。
このソフトがインストールされたパソコンに、USBメモリやカードリーダなどを挿すと、初期設定ではに写真を簡単に取り込むためのツール Adobe Photo Downloader が、自動的に立ち上がるように設定されております。

これはこれで便利なこともありますが、毎回立ち上がるのでは少々目障りなものです。特にUSBフラッシュメモリなどには、画像以外の多くのデータファイルが保存されていると思います。いつもは使用しないこのソフトが毎回立ち上がるのでは、大いに煩わしさを感じることもあるでしょう。
このソフトが、自動起動されないように設定変更することが出来ます



● Adobe Photo Downloader の自動起動を停止する。



自動起動されたAdobe Photo Downloader


1.Photoshop Elements を起動します。





2.上記画面の 「写真の表示と整理」 をクリックすると(写真編集モード)画面が開きます。


3.メニューの「編集」→「環境設定」→「カメラまたはカードリーダ」 を選択します。





4.「[Adobe Photo Downloader を使用してカメラまたはカードリーダから写真を取り込む」 のチェックをはずし→「OK」





<101> レジストリを掃除してパソコンの調子を良くする

2007年07月11日 | ◆Windows OS

最近パソコンの調子がちょっとおかしい! 最近どうも動きが遅い! 長い間パソコンを使っている内には、知らず知らずのうちにゴミファイルがたまっていきます。
ゴミファイルにはいろいろなものがありますが、中でも(パソコンの設定変更をしたり、ソフトのインストールやアンインストールを繰り返していると)その度にレジストリに余分とも言えるゴミ情報が書き込まれていきます。 その結果レジストリが肥大化して行きパソコンの動作が遅くなる一つの要因となります。

レジストリとは、Windows やそれに関するあらゆる大切な情報を格納したデータベースのことです。各種設定変更をしたり、アプリケーションソフトをインストールしたりするlことにより、その情報は(即)レジストリに反映されます。レジストリの情報は絶えず変化しております。

一般に(安易にレジストリに手を出すのは危険)とよく言われます。Windows のあらゆる大切な情報を格納しているわけですから、下手に触るとレジストリのデータが壊れてしまい、最悪の場合 Windows が起動しなくなってしまうという危険性をはらんでいるからです。


★ パソコンは(自己責任において操作する)ことは言うまでもないことですが、特にレジストリに関する操作の場合は上記の理由にから、より慎重な操作が必要であります。

肥大化したレジストリをクリーンアップするには「レジストリの掃除」が必要になります。
「CCleaner(Crap Cleaner)」 などのツールを使うことにより、比較的手軽にレジストリを掃除することが出来ます。

● CCleaner をインストールする

http://www.ccleaner.com/download/ からダウンロードします。

 




 

 

 

■ CCleaner の主な機能

CCleaner にはレジストリのクリーンアップ以外に、下記にあります「インターネット関連」や「アプリケーションの追加と削除」に関するもの「システム」に関するもの等のクリーンアップも含まれております。

 

・リンク先がないショートカットの削除
・不要なアンインストールの情報の削除
・インターネットキャッシュの削除
・インターネットヒストリー(履歴情報)の削除
・インターネットクッキー(cookie)の削除
・ごみ箱、一時ファイル、ログファイルの削除
・最近開いたURLやファイル履歴の削除
・レジストリの不具合修正
・レジストリのバックアップなど・・・


 

※レジストリ以外の項目を削除した場合、下記のような支障を生じることもありますので注意が必要です。

◎ 「クッキー」を削除してしまったために、全ての登録サイトにおいてログイン情報などをいちいち入力しなければならなくなった。
◎ 今まで使っていたアプリケーションが使えなくなった。再度そのアプリをインストールしなければならなくなった。・・・等など



 

※ 今回はレジストリに関してのクリーンアップを行ってみましょう。

● レジストリのクリーンアップ

1.インストール後 CCleaner を起動し「問題点」アイコンをクリックします。

 

 

2.<レジストリの保守>にチェックを入れ「問題点スキャン」ボタンを押します。
3.スキャンが終わったらダイアログボックスを右に拡大して「詳細」を読みます。
4.ほとんどは削除しても問題ないと思いますが、気になる項目があったらチェックを外します
5.「問題点を解決」ボタンを押します。
  (不要なレジストリが削除されます。)


 

↓クリックすると拡大されます↓

 


「問題点を解決」をクリックすると次の画面が表示されます。


 


「はい」をクリックし、任意の場所にバックアップファイルを格納します。


 

 


[>>] をクリックしながら内容をよく読み、削除するには「これを解決」ボタンを押すと削除されます。少しずつ削除しながら、その後のパソコンの調子を見定めてもよろしいでしょう。

すべて削除しても大丈夫と判断したときは「選択したすべてを解決」ボタンを押すと一気に削除されます。

 

(不要なレジストリを削除することにより、クリーンアップがなされます。)


クリーンアップ以前の状態に戻す場合は、格納したバックアップファイルを右クリック 「結合」 をクリックして 「リストア(復元)」 します。


 




 ※ CCleaner の詳しい説明は下記サイトもご参照下さい。
http://eazyfox.homelinux.org/SecuTool/CCleaner/CCleaner001.html
 


<100> 100号記念記事 〔IT社会と倫理の崩壊〕

2007年07月07日 | ●その他

 


今回の記事は直接パソコン活用に関する記事ではありません。 パソコン活用が人々の間で浸透してくるとおのずと「情報リテラシー」も向上してきます。 そうなると人々のITに依存した生活が拡大してまいります。 そこで今考えなければならないのは倫理の問題ではないかと思います。
今回は、ブログ発行100回目の区切りとして、今後私たちが直面するであろう 〔IT社会と倫理の崩壊〕 について考えてみたいと思います。



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昨今、以前は想像だにできないような事件が老若男女を問わずして発生しており、私達はその倫理の欠如を嘆き又戸惑っております。言わば倫理の崩壊が急激な勢いで進んでいるように思われます。その状況を考えるに、特にわが国における場合は、大きく二つの側面から捉える必要があると思います。
一つには「第2次大戦で敗戦したこと」、二つには「IT社会の急激な浸透」が考えられます。



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まず、一つ目の『敗戦に伴う倫理の崩壊』についてですが、(国破れて山河あり)と言いますが山河は残っても日本人の心は失せてしまいました。 一千数百年をかけ、単一民族として営々と育んできた 「倫理(道徳)」 が一瞬にして表舞台から消えてしまいました。これは敗戦国であればやむを得ないことでありますが、そのあとは戦勝国の価値観・倫理観が持ち込まれ、それに沿うべく生きていくことを余儀なくされました。



とは言うものの、長い間受け継がれてきたわが国特有の倫理観を、おいそれと心から消し去るような器用なことも出来ず、随所に他国の倫理観との矛盾を感じながら今に至っているのではないでしょうか。



「日本人らしさ」 と言う観点から、昨今日本古来からの倫理観を包含した新しい日本人の倫理を確立しようとする気風があるように感じます。最近良く 「戦後レジュームからの脱却」 という話を耳にしますが、まさに新しい日本の倫理観の確立こそが、 「戦後レジュームからの脱却」 の重要な一つのファクターとして捉えなければならないと考えます。




「倫理(道徳)」とは、法律のような外面的強制力を伴うものではなく、(一つの社会でその成員相互間の行為の善悪を判断する基準として、一般に承認されている規範の総体)のことであり、「仲間と共に生きるために守るべき道」と一般に定義されております。ようは、倫理とはそれぞれの地域の民族によって、それぞれに培われてきた相互に生きるための社会規範と言えるでしょう。



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二つ目は『IT社会の急激な浸透に伴う倫理の崩壊』についてです。
私達は今、良かれ悪しかれITの影響を受けながら生きております。近い将来、まぎれも無く「ユギキタス社会」と呼ばれるコンピュータに囲まれた日常生活を送るようになることは必定です。 ようはIT社会にどっぷりと身を浸すことになるでしょう。



IT社会の進化は歴史の流れですからこれが逆戻りさせることは出来ません。一頃良く使われた言葉「IT革命」、私達は今産業革命にも匹敵する人類の新時代への変革 「IT革命」 の真っ只中にいると言えます。
社会が変革を遂げようとするとき、「倫理」 も大きな変化を余儀なくされます。



これから先私達は、「リアル世界」と「サイバー空間」とを行き来しながら生活することになります。そしてこの生活パターンはより広くより深く人々に浸透していきます。



本来人間は肉体を持ちリアルな生活をする生き物です。 IT社会の到来により、かって経験したことの無い「二感(視覚と聴覚)の生活」=「サイバー空間」を、生き方の一部に取り入れようとしております。過去数千年、倫理は「リアル世界」で培われてきました。 そこへ「サイバー空間」が入り込むことにより否応なしに倫理への変革を迫ろうとしているのです。 



私達はインターネットがもとになって生じた事件に直面して (この事件をどう考えたらいいものか!?) どぎまぎせざるを得ない状況に置かれることがあります。 IT技術が古い倫理を突き崩そうとしている実態を分析し、それに対応しなければなりません。



人間は「サイバー空間」で生きることは出来ません。例えば、サイバー空間の感覚をそのままリアル世界に持ちこんだ場合、コンピュータゲームをリアル世界で実現させるようなものとなり、社会は混乱し秩序を保つことが出来なくなります。現実世界もゲームの一部のような感覚に捕らわれたら、大変なことになります。



(デジタルが使えない! 私はデジタル難民だ!)と言っても生活することは出来ます。しかし、デジタルに浸りきってしまい、逆にアナログ難民になってしまったら生きていくことは出来ません。



「サイバー空間」に国境はありません。デジタルに振り回されることの無いよう、「リアル世界」にきちんと軸足を置き、その上で(「サイバー空間」は人間生活の補助的役目をするもの)という意識を全人類の共有の意識として認識し、そして新時代の倫理を確立することが急務と考えます。



(完)


<099> メールソフトでファイルを一括管理する

2007年07月06日 | ◆メール操作

ファイル管理の作業も結構面倒なものです。 ファイルの内容によってはOEなどのメールソフトを利用して管理すれば便利なことがあります。

メールソフト内でフォルダを作成してメールを分類する方法については、<044>でご紹介しました。このフォルダの中に、メールで送受信したもの以外の関連ファイルを格納して管理します

例えば、マイドキュメントに保存している「取引先(A)」関連のファイルを、メールソフトに作成された「取引先(A)のフォルダ」の中に格納します。こうすることにより「取引先(A)」のデータをメールソフトで一括管理することが出来るようになります。

手順は簡単です。ファイルをメールソフト内へドラッグするだけです。(メールソフト内のどこでもOK)
コピーされますので、現物はパックアップの一つとしてそのまま残しておきます。






すると、「メッセージ作成」ボックスが立ち上がります。そこには自分のメールアドレスが記入され、ドラッグしたファイルが添付されております。

後は「宛先」に自分のメールアドレスと適当な「件名」(後で見て分かるような件名)を入力して自分宛に送信します。普通に受信したあと「取引先(A)」のフォルダへ移動します。






 


<098> パソコンの動きを早くするため(プログラムの自動起動)を停止する

2007年07月02日 | ◆Windows OS

パソコンは長く使っている内に徐々に動きが遅くなり、OS を起動する際にも時間がかかるようになります。パソコンを長く使っている人なら誰でもが経験することでしょう。

その大きな理由の一つに、自動的に起動されてしまうアプリケーションソフトがあります。これはソフトをインストールすると、ソフトによってはユーザーが気づかないまま、自動的に起動するように設定がなされてしまうことによるものです。


たまにしか利用しないものが自動起動され常駐していると、限りあるメモリを消費してパソコン全体の動きを遅くします。この自動的に起動し常駐するアプリケーションを少なくすることにより、その分動きを早くすることが出来ます。 起動時に実行されるプログラムには次の2通りのものがありますが、これらを整理して動きを早くします。


1. Windowの起動時に「スタートアップ」フォルダに登録されたショートカットによるもの。
2.レジストリに直接記録された自動実行プログラムによるもの。



1.「スタートアップ」フォルダの整理


「スタート」→「全てのプログラム」→「スタートアップ」フォルダを開き、そこに登録されている日常利用しないショートカットを<削除>します。 ショートカットを削除してもプログラムの本体は削除されません。)



<図1>




2.レジストリに直接記録された自動実行プログラムの整理


レジストリに直接記録されたものの中には、本当に必要なものと、ソフトウエアをインストールした時に勝手にレジストリに記録されたものがあります。 この中にさまざまな問題の元凶となるようなものもありますので良く調べて日常利用しないものは<無効>にします。


 ●『スタートアップチェッカー』を使って不要なソフトを<無効>にする。

次のページよりフリーソフト『スタートアップチェッカー』をインストールします。
http://www.vector.co.jp/soft/winnt/util/se302214.html
(インストール時に、当該ソフトには関係のない「J-word」にもチェックが入っていることがあるかもしれませんが、インストールする必要はありません。)



<図2>



【使い方】 

(1) 上記画面のように左側に〔スタートアップ項目〕 右側に〔無効にしている項目〕と併記するには下記の設定をしておきます。  メニューバーの「設定」→「表示」→「分割表示」にチェックを入れる。



<図3>



(2) 〔スタートアップ項目〕に登録されたものの中から日常利用しないものをクリックして<無効化>のボタンを押すと、右側の〔無効にしている項目〕の中に入ります。 

※ 必要なものを誤って無効化してしまった場合は再度有効化します。無効化されたものをクリックすると有効化のためのボタンが表示されます。

(3) 〔スタートアップ項目〕に登録されたプログラムがどんなものであるかは、なかなか分かりづらいものです。上記<図2>の「説明」の部分を確認します。 それでも何のソフトか良く分からない場合は、上記<図2>の「情報検索」のボタンを押せばそのソフトの内容調べることが出来ます。
それぞれの項目をインターネットの検索でより詳しく調べます。

(4) スタートアップウォッチャー」がタスクトレイに常駐します。
スタートアップ項目に何らかの項目が追加されると、警告一覧ウィンドウが表示されると共に、タスクトレイのアイコンにも警告マークが表示されます。


(5)『スタートアップチェッカー』を起動するには、タスクトレイの「スタートアップウォッチャー」を右クリック→「チェッカーを起動」をくりっくすると、上記≪図2≫が表示されます。


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このツールには「スタートアップチェッカー」の他に「プロセスチェッカー」「サービスチェッカー」も付いてますので、必要の応じて利用することが出来ます。


 ◎ プロセスチェッカー
  現在動作しているプロセスを確認し、必要に応じプロセスを終了させるための機能。


 ◎ サービスチェッカー
  サービスとして登録されているソフトウェアを確認し、必要に応じ起動時の状態を変更するための機能。



※ レジストリとは、 Windows系OSにおいてシステムやアプリケーションソフトの設定データが記録されているデータベース。 通常はプログラムが自動的にデータの記録や更新・削除などを行なうが、ユーザが直接編集することもできる。 ただし、誤った変更をするとシステムが起動しなくなったりアプリケーションが削除できなくなったりする恐れがあるため、上級者以外は手をつけない方が良いとされている。