ポケットに映画を入れて

今までに観た昔の映画を振り返ったり、最近の映画の感想も。欲張って本や音楽、その他も。

中学生のころ・2〜『ニッサンテレビ名画座』

2015年08月03日 | テレビ
中学時代、『ニッサンテレビ名画座』という番組があった。
提供は洗剤・石鹸などのメーカーで、ニッサン油脂である。
時間枠は午後3時から5時。月曜から金曜まで、同じ作品を放映していた。
それが、翌年になると、月曜から水曜、木・金曜の二作品の番組になった。
私は運動オンチもあってか、部活は文化系に所属し、放課後はなるべく早く学校から解放されるのが喜びだった。
そして、毎日のようにして『ニッサンテレビ名画座』を観た。
しかし残念なことに、どんなに急いで家に駆けつけても、番組の2、30分は頭の方が欠けてしまうのである。
それでも、これらの作品を観ることによって、新しい世界を知る思いがあって夢中だった。
今では、ほとんど個々の作品を具体的には思い出せないけれど、フランス映画、イタリア映画を主に観た記憶がある。
中でも、自然に覚えた俳優がジェラール・フィリップである。
甘いマスクと、柔らかな物言いの彼を観て、私もあんなだったら、世の中、楽しいだらうなと羨ましかった。
当時観たと記憶にある作品を、調べて列挙すると、
『肉体の悪魔』(1947年)、『パルムの僧院』(1948年)、『悪魔の美しさ』(1950年)、『七つの大罪』(1952年)、
『夜ごとの美女』(1952年)、『赤と黒』(1954年)、『夜の騎士道』(1955年)、『モンパルナスの灯』(1958年)である。
これらの内、内容を忘れていたり、この番組以外で観た作品があるとしても、ジェラール・フィリップだったという印象は残っている。
特に、『肉体の悪魔』(クロード・オータン=ララ監督)の記憶が残る(この番組で観たと信じているが、ちょっと自信がないが)。

第一次大戦中、少年フランソワの学校が臨時病院となり、そこへ見習い看護婦のマルトがやってくる。
マルトには婚約者がいたが、フランソワは彼女に情熱の一途を傾ける。
しかし、夏休みにフランソワが田舎に行っている間にマルトは結婚。
新学期が始まって、二人は再会。そして、熱い抱擁。
いつしか、フランソワの子を宿していたマルト。
二人の新しい人生のために決意をしようと、フランソワは・・・・

恋に溺れるということは、こんなに無我夢中になることなのか、と中学生の私は戸惑い、題名の「肉体」に変な思惑を感じて原作も読んでみた。
原作者のレイモン・ラディゲは自己体験を基にしたこの作品を発表したが、わずか20歳で夭折。看取ったのが、あの詩人ジャン・コクトー。
片や、ジェラール・フィリップも36歳の若さで亡くなっており、私が彼の作品を観だした頃には、もうこの世の人ではなかった。
そして、この『ニッサンテレビ名画座』も高校生になると、帰宅時間の関係で観ることができなくなった。
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小学生のころ・1〜『名犬リンチンチン』

2015年07月05日 | テレビ
我が家には、私が小学5年生ころまでテレビがなかった。
でも、お気に入りの番組はあった。
日曜日昼に放映される『名犬リンチンチン』である。
それをどのようにして観たか。隣りの家へ「テレビみせて」と言って上がり込むのである。
今、思い出すとその家の人たちは、昼ごはんも終わって野良仕事に行きたいのに、一人テレビにかじり付いている子供がいる。
迷惑だけどしょうがない、という感じで番組が終わるまで待っていてくれた。
しかし、あの番組には本当にワクワクした。
騎兵隊に、なぜか孤児とそこに飼われているシェパード犬がいるのである。
悪者をやっつける時、このラスティ少年が「行け、リンティ!」と叫ぶを、猛然とリンティが吠えながら敵に向かって走り出す。
あそこの場面が毎回たまらなった。


時期は少し後になるけど、夜は反対側の家に『ハイウエイ・パトロール』を観に行った。
この番組は、原語に字幕スーパー付きである。
だから、内容があまりよくわからず、そんなに面白くもなかったけれど、それでもせっせと通った。
ある日、そこの家の人達はもう眠りたいのに、毎週観に来る私をウンザリしている気配を子供ながら感じた。
だから、翌週、母に「隣りのウチにテレビをみせてもらって来る」と勇んで玄関を飛び出したけど、そこの家に「テレビみせて」と声を掛けれず、
垣根にしゃがみ込んで、番組の音だけ聞いて30分過ぎるのを待った。
やっと番組が終わっって、母には「みせてもらって来た」と報告。
確か、それ以降、よその家にテレビを観せてもらうことはなくなったと思う。
その代わり、我が家にもテレビを買ってほしいと何度も催促し、とうとう買ってもらえることになった。
近所で、一番遅い購入だった。

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