ドラッカーに学ぶ「名店の条件」(ドラッカー×安岡流)

~小企業こそ【名店】の真価を発揮出来る。ドラッカー流マネジメントと安岡流の経験を重ねて、名店の条件を追求する~

「もしドラ」が魅きつけたものは何か!? 映画を見て思った事。

2011-07-09 22:21:28 | 「名店の条件」マネジメント
  「もしドラ」が魅きつけたものは何か!? 映画を見て思った事
~経営コンサルタント 安岡裕二の「名店の法則」~

 小説「もしドラ」が250万部というビジネス書として空前のヒットとなった。Nhk eテレの「100分de名著」マネジメント(ドラッカー) という番組で話しに出たが、「これだけ売れたという事は、3年、5年後に何かが起きる」ということではないか!? 軽い話しと言い切れない感じが頭をよぎった。

 更に最近の動きに予兆はある。米国本場の「ドラッカー研究所」が日本に進出、本格的普及を目指すという。日立のアカデミー、早稲田塾などが提携してドラッカーの教育事業に乗りだし、高校生から社会人まで広く浸透する可能性が広まってきた。
                  
 さて本題。
 映画は一言で云えば、ドラマチックなワクワク感あり、主人公みなみの可憐さの中に、真摯さと熱意が伝わり感動に似たものがこみ上げてきた。筋も結末も知っているにしては、上々というところだったろうか!? 

 顧客は誰かの問いで、「選手自身も顧客である」事に気付いたところから始まり、成果は「甲子園に行く事」という分かり易い目標設定。
遠い夢が段々現実味を帯びてきて、具体的目標に変わっていくプロセスがマーケティングのプロセスを良く現している。マネジャーチームで、顧客である選手の現実、欲求を知りつくし、マネジャーの「みなみ」が監督=専門家に伝え、それぞれの強みを活かし楽しくなる練習方法を開発する。この辺りは、ドラッカーのマーケティングの根っこにある部分として理解出来る。

 更に、もっと大きな顧客である「観客」に新しい満足を生み出す戦略として、「ノーバント、ノーボール作戦」を実行に移す。これは、野球界の常識破りの革命に近い。実例として、バント無し、打ちまくりの高知高校が豪打で甲子園優勝した事を思いだした。あの時の痛快さ、確かに興奮ものだった。脱線したが、この作戦は“新しい満足”を生み出す、或いは“新しい市場”を創りだすという「イノベーション」に相当する。ドラッカーは起業家精神にこそ、未来を創るイノベーションがあると強調する。ドラマでは、この作戦の発案は、監督になっていたと思うが、ドラッカーはイノベーションを生み出す“明日の成長”への役割は、トップマネジメントチームが担うべきだといっている。

 いずれにしても、マーケティングは現実から近未来の対応策であり、イノベーションは未来志向の戦略に繋がる企業の継続に関わる重要事項である。

 このような女子マネジャーやノーボールノーバント作戦が現実的であるとは思えないが、“常識を破った”この意外性が、ワクワクドキドキの“感動”を生み出す源にあると心得たい。

経営コンサルタント安岡裕二
TEL090ー3233ー7847

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