先日、おへんろでお越しの方が受付でこう言われた。
「実は私、40年前、オープン直後、ここに泊まりました」
「へんろ道から、少しはずれているんですけど、
どうしても来たかったんです」
そして、なんと40年前の三つ折りパンフをくださったのだ。
びっくり!それによると、当時の1泊料金250円、朝食120円、
夕食180円、暖房費90円、シーツ代100円、自炊料20円。
本当に安かったんだ!
物価がどんなんだったかは、はっきりしないが、私が祖母に
連れられて京都の市バスに乗ったとき~ちょうど40年前くらい~
大人で20円か30円だった。全部1円玉で車掌さんに払っていた
のを覚えている。(たまたま1円玉がたくさんたまっていたのだろう)
とにかく、そんなことで、歴史~ユースの歴史、そして
自分自身の歴史~というものも、改めて実感した。
ユースホステルの歴史。
私もユースを利用し始めたのは大学生の時で、ユースの初期の頃、
また、その後の全盛期も知らないのだ。ただ、私の知る範囲の
期間だけを見ても、「ずいぶん様変わり」したと思う。
多様な宿泊施設ができ始め、学生の旅=ユースではなくなり、
子供の数が減ってきて、団体(サークル)なども、一団のメンバー
の数が小さくなっていく。そして、とどめは、携帯電話とインターネット
の発達で、旅を実体験として求める人が大幅に減り、その場に
出向かなくても、旅の疑似体験ができるようになった。そして、
それまで、旅の情報は、泊まった先で、わいわい初対面の旅人と
話しながら得るのが定石だったのが、今やパソコンから得るわけで、
他人とのコミュニケーションを必要としない状況になった。
さらには、経済不況で、ビジネスでユースを利用される方も
増えてきたのだ。
、、、と、ざっと挙げただけでも、変化のすさまじさを
感じざるを得ない。我々関係者は、時代の流れに乗りながらも、
「ユースの存在意義」「なにゆえユースなのか」を常に考えて
いなければならないし、そこがまた面白くもあり、非常に
ムツカシイ点でもあるのだ。たまたま40年目を迎えたユースを
管理させていただいている私。日々悩んでいるのだ。
<10月25日の数波ことば>
毎日繰り返すことが素晴らしい
22日 もっと笑いを
23日 腸内細菌 善玉菌
24日 9の調和