総合診療医からの健康アドバイス

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骨粗鬆症の進行を抑える薬

2017-07-20 09:21:50 | 医療情報
 皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。しかし、暑いですね。ここ沖縄でも過去最高を記録する気温が各地で観測されているそうです。朝、ゴミを分別して出すだけで大汗をかきます。たまに驚くのが、クーラーの室外機。何気にその前を通ると「熱い!」となってしまいます。これがいわゆる「ヒートアイランド現象」の大元になるのかと思いました。皆様もお気をつけ下さい。では、本題へ。
 
 
 
 
 では、骨のカルシウム密度が低下するのをおさえる薬を内服するというのはどうでしょうか? 
 
 
 有力な薬には、カルシウム、ビタミンD、そしてビスフォスフォネートなどがあります。
 
 
 
 
 しかしながら、最近の研究結果では、カルシウムまたはビタミンDの内服は骨折のリスクを必ずしも下げない、ということがわかりました。
 
 
 
 
 カルシウムはサプリとして利用されることも多いと思いますが、副作用もあります。
 
 
 胃腸症状、尿路結石、そして心筋梗塞のリスクが高まること、などです。
 
 
 サプリにもリスクがあるのです。
 
 
 
 
 ビスフォスフォネートは、数年間などの短期的なスパンでは効果はあるけれども、5~10年以上の効果は不明です。
 
 
 ビスフォスフォネートは骨組織内に取り込まれるため、むしろ、顎の骨の壊死や非定型骨折(通常起きないような部位で骨折すること)がみられることが最近になってわかってきました。
 



 最近では、これまで継続していた内服を5~10年以内に一度休薬すること(ドラッグ・ホリデーとよびます)が勧められているほどです。

 

 

沖縄本島北部、名護市のビーチです

 

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