アイ・ラブ みどり

逆境にもめげず、けなげに生きるみどり達がいとおしくてなりません。

水不足の世紀

2007年05月17日 | ナイル川のみどり
2年前に旅行したナイル河の写真が出てきました。日本国土の10倍の流域面積を持つ世界有数の河川です。それにしては川幅や流量を実際目にしてみると、それほどの大河には見えません。アスワンハイダムで堰き止められ、洪水が抑えられて、すっかり大人しい河に変貌しました。 先月ベルギー・ブリュッセルで開催された「気候変動に関する政府間パネル」で地球温暖化の影響予測が討議されました。温暖化で農業生産が低減し、農地の . . . 本文を読む
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美しき地中海

2005年03月04日 | ナイル川のみどり
 ナイル川が地中海に注ぐデルタの先端に、地中海の真珠と称されるアレキサンドリアがあります。汚染され埃っぽかったエジプトの空気が、ここまで来るとひんやりと清浄になります。黄砂現象のように煙っていた内陸部と異なり、600年前に建造された石造りの要塞を前景にして、突き抜けるような青空が広がっていました。海の水は透き通り、まるで沖縄のサンゴ礁の海を見ているようでした。  しかし待てよ、ここは大河ナイル川の . . . 本文を読む
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みどりの不安

2005年03月03日 | ナイル川のみどり
 1970年ソ連の援助で建設されたアスワンハイダムがナイル川を堰きとめ、多くの貴重な古代遺跡を水没させんがら、延長600kmの巨大なナセル湖が出現しました。かつてソ連は、水源及び農地開発によりアラル海とその流域において、塩類集積により20世紀最悪の環境破壊を引き起こした前科者です。アスワンハイダムにも同じような環境破壊が心配されています。雨季のエチオピア高原などから流出してくる泥がナセル湖で沈殿し . . . 本文を読む
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みどりの尖兵

2005年03月03日 | ナイル川のみどり
 記録上では、王家の谷には100以上の墓が造営されているはずですが、これまで61の墓が発見されているに過ぎません。まだ各所で新たな墓の捜索が続けられており、発掘作業の乾いた土石の堆積が散見され、一面黄褐色の荒々しい景色が広がっています。盗掘を免れるため秘術を尽くして造営した墓ですから、財宝に囲まれながら静かに眠りについているミイラ達を、そっとしておいてあげたい気もします。  みどりを頑なに排除しつ . . . 本文を読む
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みどりの主役

2005年03月02日 | ナイル川のみどり
 エジプトの紙幣の図案にコムギ、綿花、トウモロコシを見つけました。いずれも土地利用型の作物で、麦は国民の主食ナンの原料になり、綿は貴重な輸出品です。これら伝統的な作物と異なり、トウモロコシはインカの作物で、今ではナイルを代表する農作物になっているらしい。この他にも、サトウキビや牧草が大面積に栽培されていました。稲作も盛んだと聞いていましたが、目にすることは出来ませんでした。食事には各種の豆類も使わ . . . 本文を読む
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みどりを予測する

2005年03月01日 | ナイル川のみどり
 日本の大名の格付けが石高で示されるように、家来や領民の命の糧である農産物生産高は大名達には最大の関心事でした。エジプトの王族貴族にとっても同じで、富と力の代名詞である領内の農業生産高を予測し、その年の年貢の取立てを計画したと言います。ナイル川の氾濫原では、洪水位が高いほど氾濫面積が大きくなり、より広い農地に新鮮な泥と水がもたらされ、作付面積・収量とも大きくなります。ファラオ達は王位に就くとともに . . . 本文を読む
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みどりを集める

2005年02月27日 | ナイル川のみどり
 エジプトの名物料理の一つにハト料理があります。旅行中、ローストしたハトを食べる機会がありました。肉の量は少なかったのですが、肉質は適度に硬く歯ごたえがよく、しっかりした奥深い味わいでした。スープに仕立てても美味しく食べられるように思いました。  写真は、立ち寄ったドライブインに隣接する民家のハト小屋です。小屋は、ハトの巣となる穴が多数明けられた円錐状の塔が2本1対となっており、土壁造りのようです . . . 本文を読む
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みどりの力、岩を割る

2005年02月26日 | ナイル川のみどり
 ピラミッドの脇に石切り場の跡がありました。人が中で作業できる幅60cmほどの溝が格子状に掘ってあります。各区画の岩の表面は水平に揃っています。元の溝の深さは、ピラミッドに使われている石材の形から推定して、2m位あったものと思われます。全て人力に頼り、石器のたがね・槌を振るい、根気良く掘ったことでしょう。私達現代人には、削岩機やカッターなど機械を一切使わず、これだけの溝を堀るだけでも魔法或いは奇跡 . . . 本文を読む
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みどりを紡ぐ

2005年02月25日 | ナイル川のみどり
 母なる大河、ナイル川が育んだ肥沃な土地は、世界的に有名な良質な綿花、羊毛を産み出しました。この綿糸を縦糸に、毛糸を横糸に編んで作られるのが、世界の人々のあこがれ、サッカーラの絨毯です。美しい絨毯はナイル川のみどりの化身とも言えるのです。  絨毯の織姫は、細い指を持つ10歳前後の少女達です。ハイティーンでは早くも指が太くなり過ぎ、絨毯織には不向きになってしまいます。絨毯織の工程は先ず模様のパターン . . . 本文を読む
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みどり神殿の列柱、ナツメヤシ

2005年02月25日 | ナイル川のみどり
 カイロのある五つ星のホテルの中央プロムナードを、高さ40mはあろうかというナツメヤシの並木が飾っていました。毎朝6時頃朝食を摂りに、このプロムナードを、ヤシの木を見上げながら歩いてレストランに通いました。ヤシの各個体は高すぎてバランスが悪いのですが、並木全体として地面と空を見事につなぎ、美しい景観をかもし出しておりました。  ナツメヤシは作物としても極めて有用で、木材・葉・繊維・実などが余すとこ . . . 本文を読む
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