Shirakuのモノローグ

矢坂芝楽の日々あれこれを綴ります

ローカルな合戦(彦根 野良田)

2017-07-24 21:48:31 | 旅日記(県内)
毎週日曜日は「おんな城主 直虎」を楽しく見させて頂いております。

大河ドラマの題材としては歴史の教科書にも出てこない、ひじょうにローカルなものであります。
ですが、いよいよ次週あたりからストーリーも大きなうねりを迎え、井伊家も歴史の表舞台に出てくるわけでございます。

さて、そんないずれ大きな歴史に関わってくる様な戦国時代のローカルな合戦が彦根の野良田にもございました。
永禄三年に二度行われた「野良田表の合戦」がそれでございます。



南近江を治める戦国大名である六角氏の家臣で、この近くにあった肥田城の城主である高野瀬氏が北近江の戦国大名浅井氏に寝返った事から起こった「野良田表の合戦」。

一度目は六角勢が肥田城の回りに堤を築いて水攻めを行いましたが、雨によって堤は決壊し、これによって六角勢は多くの兵を失って撤退しております。



二度目は、再び肥田城に兵を繰り出した六角氏でありましたが、今度は浅井氏が援軍に訪れ、これが初陣となった浅井長政が自ら兵を率いて六角勢を攻め、勝利へと導きました。

この二度の合戦に勝利した浅井氏は、愛知郡まで領地を拡大し、北近江を治める戦国大名としての地位を確立しました。



また、この戦によって家臣たちにその力量を認められた長政は、後に父久政を隠居に追い込み、浅井家当主となり、織田信長と同盟を結びます。

「野良田表の合戦」は、浅井長政を歴史の表舞台に立たすきっかけとなった戦でもございます。

かつての合戦場跡も、今では一面田んぼとなり、田んぼの真ん中にある小さな祠の横にある説明文だけとなっております。



水攻めの際に築かれた堤も近年まで残っていたらしいのですが、今は取り壊されて何も残っておりません。

まあ、そんな話を重ね合わせながら「おんな城主 直虎」を見ておるわけでございます。