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冬の霧晴るやしかと独りなる 上田貴美子

2016年12月09日 | 俳句
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上田貴美子
冬の霧晴るやしかと独りなる
私の地域では秋から冬へ霧の朝が多い。寒さも増した冬の霧の寂寥感はひとしおである。霧は視界が遮られる分、内的思念に暮れる事が多くなる。極々私的な心の世界を覗くことになる。束縛されない自分一人の時間と空間。何故か寂しい孤独が襲う。耐えかねて我に返れば霧も晴れてきた。そこに居たのは現にあっても「しかと独り」の自分であった。・上田貴美子『句集・暦還り』(2016):やんま記

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