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ひともとの桜落葉を掃く日々よ 山﨑杏

2017年11月08日 | 俳句
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山﨑 杏
ひともとの桜落葉を掃く日々よ

今公園や寺社仏閣や様々な桜がその葉を落としている。後から後から止めどなく落下して暖かな大地がそれを受け止める。ひともとの桜ではあるがいざ掃いてみると無尽蔵にも思える量である。今日すっかり掃いても明日はまた降り積もっている。そんな毎日を苦労と思った事は無い。こんな日常を楽しめる日本に生まれた事に感謝すらしている。散ることが花の命であった桜であるが秋の落葉にも燃えている。:俳誌『はるもにあ合同句集』(2016年2月1日)所載。