鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

ジュビロ戦コメント・レポート

2007年10月21日 | Weblog

鹿島アントラーズ  :監督  <試合終了>
 素晴らしい結果だ。ジュビロはここ最近、高い内容の試合で勝ってきていた。そういう相手に勝つことができてよかった。ナビスコカップ敗退から気持ちが切り替わるかが心配されていたが、我々はリーグを戦っている。リーグに集中して1つでも上の順位に行くことを目指している。選手が目標を修正することを、うまく受け入れて試合に臨んでくれたと思う。

【J1:第29節 磐田 vs 鹿島】オズワルドオリヴェイラ監督(鹿島)記者会見コメント [ J's GOAL ]
10月20日(土) 2007 J1リーグ戦 第29節
磐田 1 - 3 鹿島 (15:04/エコパ/25,961人)
得点者:58' マルキーニョス(鹿島)、62' 岩政大樹(鹿島)、87' 田中誠(磐田)、89' 柳沢敦(鹿島)

●オズワルドオリヴェイラ監督(鹿島):
Q:今日の結果の感想は?
「素晴らしい結果だと思う。ジュビロは、最近の3試合を見ても、ただ勝っただけではないく、濃い内容のサッカーをやりながら勝ってきたので、その相手にアウェーで勝てたということは、素晴らしい結果だったと思う。(ナビスコカップで)敗退してしまって、気持ちが落ちているとか、それを奮起してやっているとか、いろいろな見方があると思うが、われわれとしてはリーグ戦に集中すると、リーグの順位をひとつでも上に上げていくと考えて目標を軌道修正した。選手たちがそれを受け入れて、うまく取り組んでくれたと思う」
Q:後半は、相手の高い最終ラインの裏をついて得点できたが、前半はなかなかそこまでボールを運べなかった理由は?
「相手はラインを押し上げながらトップとバックの距離を近くして、相手にプレッシャーかけながらボールを奪っていくというサッカーをやっているので、当然その背後はひとつの狙いとなる。あるいは3バックの左右のスペースというのもひとつの狙いでもあるし、そこの崩し方を練習で取り組んできた。ただ、当然ながら物事は流動的に動くので、その精度の部分で前半はうまくいかなかった。チャンスになりかけた場面も数本あったが、焦りすぎたのかそこで精度を欠いてしまった。
後半は、ハーフタイムで前半同様そこを続けて狙おうと、ただもうちょっと落ち着いてやろうと声をかけた。それで、後半は落ち着いてボールを持ちながら、相手の弱点を狙っていけた。もうひとつは、(相手を)揺さぶることによってどこかにギャップは生まれるし、そのギャップに侵入して裏のスペースを狙うということも考えていたので、それが後半はうまくできたと思う」

Q:先制点を取るまでは楽な試合ではなかったと思うが、今日のいちばんの勝因は?
「ひとつは揺さぶることによって、相手のラインを少しずつ引き気味にさせるというところが狙いでもあったし、それが少しずつできたこともひとつの勝因だと思う。もうひとつは、セットプレーで相手に勝てるチャンスというのを、何本かやっていく中で感じていたので、あとは精度とタイミングだけ合わせてくれと要求した。それがうまくできたのではないかと思う」
Q:後半途中から、ダニーロ、柳沢、中後の3人は、それぞれ持ち味を出して結果を出したと思うが、残り試合が少ない中で今後この3人に求めるものは?
「3人とも本当に高い能力と素晴らしい技術を持っているし、先発で出てもおかしくない3人なので、必要としたときにこれだけの力を出せるという計算ができる選手がベンチにいるということは、監督としては心強い味方だと思う」
以上

【J1:第29節 磐田 vs 鹿島】試合終了後の各選手コメント [ J's GOAL ]
●青木剛選手(鹿島):
「相手もけっこう前から(プレッシャーに)来ていたので、つなぎのところで失うことが多かった。それで長いボールが増えたが、もう少しサイドで起点を作って、サイドの崩しをもっと多くできればということで、後半はそれをある程度意識してやった」
Q:後半は攻撃にいくタイミングが増えていたが?
指示はとくになかったけど、篤人(内田)が持ったときにオーバーラップしていくと、相手も対応が難しくなるので、何回かだけど意識してやった
Q:守備では、前田のところにクサビのボールを入れさせないということがうまくできていたように見えたが?
「それはジュビロとやるにあたっての練習メニューの中に入っていて、そのへんはすごく意識して練習したので、それが試合に結びついたと思う。パスの出し手になるボランチのブラジル人2人のところと、受け手の前田やカレンや西というところにしっかりつこうと意識していた。今日はそれだけじゃなく、後半になっても前からプレスがかかってすごく良い感じでできていたし、守備はすごく良かったと思う」
Q:勝負の分かれ目は?
「やっぱりセットプレーだと思うし、セットプレーの大事さを感じた。うちがセットプレーで2点取って、逆にセットプレーで1点返されて、ジュビロはあきらめないチームだなと思ったが、そこで相手が前がかりになってきたところで、柳(柳沢敦)さんがダメ押し点を決めてくれたので、それも大きかったと思う」
●新井場徹(鹿島):
「(ナビスコカップで負けて)目標をひとつ失ったというか、精神的なダメージがあったと思うが、監督をはじめチームの中でまだ優勝の可能性もあるし、その目標を見失わずにやっていこうと。試合前にもみんなで話し合ったし、良い意味でまた緊張感を持ってやれたと思う」
Q:シュートをブロックした場面は、顔面ブロック?
「頭ですよ、きれいなヘディングでした(笑)。ボールに寄せることができなかったので、ゴールに入ったらたまたま飛んできた。それ以前にチームが良い形でセットプレーから2点とれたので、良い流れになった。欲を言えば、流れから点が取れればベストだったけど、あのセットプレーが入ってなければどうなっていたかわからないし、こういう日もあると思う。(今後に向けては)相手を崩して点を取ることが課題かなと思う」

【J1:第29節 磐田 vs 鹿島】レポート:セットプレーから鹿島戦の負けパターンに陥った磐田。鹿島は怒濤の4連勝で優勝戦線に踏みとどまる。 [ J's GOAL ]
10月20日(土) 2007 J1リーグ戦 第29節
磐田 1 - 3 鹿島 (15:04/エコパ/25,961人)
得点者:58' マルキーニョス(鹿島)、62' 岩政大樹(鹿島)、87' 田中誠(磐田)、89' 柳沢敦(鹿島)

 後半途中までは、本当にどちらに転ぶかわからないゲームだった。だが、後半11分からの3分間で、一気に試合の流れが決まってしまった。

 エコパで宿敵・鹿島を迎えた磐田は、右太ももを痛めたファブリシオの代わりにエンリケがボランチに入り、両アウトサイドでは右が太田から成岡へ、左が上田から村井へという変更があったが、システムは内山監督になってから一貫して3-5-2。一方、ナビスコカップ準決勝ではG大阪に惜敗したものの、リーグ戦では3連勝中の鹿島は、現状のベストと言えるメンバーが揃い、こちらは伝統の4-4-2。両チームとも、ベンチにも力のある選手たちが揃い、がっぷり四つの真っ向勝負となった。

 だが、前半はゴール前での見せ場が少ないゲームとなった。どちらも守備の意識が高く、それに芝の状態という外的要因が加わって、守備優位の展開になったからだ。「(ピッチが)非常にボコボコしていた」新井場)、「バウンドがかなり変わった」(田中)と両チームの選手が指摘したように、ボールが思うように走らず、不規則なバウンドによってファーストタッチにもブレが出るピッチ状態に戸惑い、どちらも得意のパス回しにリズムが出てこない。そして、ボールコントロールに気を使う分、パスが遅れて相手に寄せられ、ますますパスコースが狭められる状況になった。

 また、磐田はラインを押し上げ、全体をコンパクトにして中盤で素早くプレッシャーをかけるという自分たちの形が出ていたし、鹿島のほうも、磐田対策として前線へのクサビのボールをうまく制限し、思うようなビルドアップを許さなかった。その結果、前半はどちらも決定的と言えるチャンスは作れず、シュートも遠めから打つものが多くなった。

 後半に入っても、そうした膠着状態に大きな変化はなかったが、突如試合は動き始める。11分、磐田のカウンターから前田が左に開いて起点になり、逆サイドから走りこむ西に絶妙なタイミングでパスを送ると、西がダイレクトでループシュート。2人の素早く的確な判断によって、両チームを通じて初めて決定的なチャンスを作り、GK曽ヶ端も見送るしかなかったが、ボールは無情にもわずかに枠を外れる。

 これが決まっていれば、試合展開はかなり違っていただろうが、辛抱強く磐田の守備に揺さぶりをかけ続けた鹿島にも、当然チャンスは訪れる。その2分後の 13分、右サイドで得たFKを小笠原が蹴ると、マルキーニョスがしぶとくDFに競り勝ってヘディングシュートを決め、鹿島がついに均衡を破った。

 これで優位な立場になった鹿島は、冷静な守備からの縦に速い攻撃で主導権を握り、17分にもセットプレーから岩政が決めて、リードを2点に広げる。過去の両者の対戦でも、試合展開が互角であっても、セットプレーでは鹿島が優位に立つという力関係が成り立っていたが、この試合でもそれは変わっていなかった。

 終盤は、リスクを冒して反撃に出る磐田に対して、鹿島がカウンターやロングボールで対抗するという展開。その中で、42分にセットプレー(右CK)から田中が決めて、磐田が何とか1点を返したが、ロスタイムにロングボールのこぼれ球からGKと1対1になった柳沢がダメ押しの3点目をゲット。これで鹿島が 4連勝を決め、奇跡の逆転優勝に向けて望みをつないだ。

 逆に内山新体制での初黒星を喫した磐田の立場から見れば、結果的に「いつか見た光景」というか、セットプレーで先行され、攻めに出たところでカウンターから追加点を食らうという鹿島に負けるときのパターンを繰り返す形になってしまった。その分、選手もサポーターも悔しさは強かったが、「今やろうとしていることを続けていくしかない」(川口)という思いをチーム全員で共有できている分、表情の暗さは見られなかった。
以上
2007.10.20 Reported by 井上慎也

内容の濃い好ゲームであった。
セットプレイで得点もしたが失点もした。
このあたりが今季の修正点では無かろうか。
キーマンは青木剛であろう。
指示ではなく自ら篤人とのコンビネーションで上がるという意志を持ち、攻撃への意識の高さが見受けられる。
まさに一皮剥けたと言えよう。
リーグ戦終盤と天皇杯はこの男の双肩にかかっている。
その成長を共に見届けようではないか。


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2 コメント

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いいっすねー (T)
2007-10-22 02:37:45
青木くんいいねー。
鹿島のレギュラーボランチの風格出てきた。
アテネ五輪に行けなかったり、鹿島でもサブ扱いだったりした時もあるけど、ポテンシャルはA代表に引けを取らないし、まだまだ伸びしろがある選手。
大きく羽ばたいて欲しいですね。
コメントありがとうございます。 (原理主義者)
2007-10-22 02:47:02
まったくその通りです。
もっともっと羽ばたいていくでしょう。