山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

お六櫛 頭痛とオノオレカンバ

2010-07-25 | 植物利用
オノオレカンバっていうカバノキ科の木があります。
ミズメの仲間です。
ミズメはよく見ますが、オノオレカンバはあまり見ません。というか見た記憶がありません。

斧が折れるぐらい硬い樺ってことですよね。
ミズメも硬くて重い木で、低地でカシが使われるところに、高地ではミズメが使われていることがよくあります。

長野県木祖村の特産品「お六櫛」はオノオレカンバで作るのが伝統的です。
ものすごく細かい目が挽かれた櫛なので、硬いだけでなく、よほど粘りのある木、というのか、割れにくい、もろさのない木なのだと思います。

この由来を聞いてびっくり。
お六さんという娘が、頭痛もちで悩んでいたけれど、オノオレカンバ(ミネバリと呼ばれていた)で櫛を作って使ったら、頭痛が治ったという。
それで、この幸せを多くの人に分け与えようと、櫛をいっぱい作ってみんなにあげた(売った?)のが始まりとか。


ただの昔話、迷信じゃなくて、ほんとにそうなんじゃないかと思う。
ミズメにはサロメチールという有名な成分があるし(サロンパスに使われている)、
オノオレカンバにも薬効があるに違いない。


しかしながらこの話を聞いたとき、私が木祖村を活動地に選んだのは、
神様のお導きかと思いましたね。
昨日も今日も頭痛な私です。
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