後藤和弘のブログ

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でいしゅう著、「狩猟の趣味の深さ(7)正しい狩猟文化への諸問題」

2016年10月16日 | 日記・エッセイ・コラム
まえがき、
西洋諸国では狩猟は格調の高い文化であると考えられていた時代がありました。貴族や上流階級の間に趣味として行われていた時代が中世から近代まで続いていたのです。しかし第一次世界大戦や第二次世界大戦で多くの貴族が没落すると狩猟文化も変化して行きます。
日本ではこの西洋の狩猟の趣味が一般の人々に普及したお陰でいろいろな問題が起きています。
狩猟を趣味にしている人は、まず自然を崇拝しながら鳥獣の命を頂くのです。そこには鳥獣への畏敬の念が無ければなりません。狩猟に関する法律を厳密に守る精神力も要求されます。
狩猟に対する誤解にも根気良く対応し丁寧に説明責任を果たさなけばいけません。行き過ぎた動物愛護運動家にも怒ってはいけません。
日本では正しい格調の高い「狩猟文化」など育つのでしょうか?
以下の でいしゅうさんの書いた諸問題を皆様と一緒に考えてみたいと思います。

===でいしゅう著、「狩猟の趣味の深さ(7)正しい狩猟文化への諸問題」 ====
(1)狩猟は残酷だという誤解
趣味人の一部には銃猟が残酷と言いますが、まったく実態を知らないのです。
前にも述べましたが、映画「イタズ」やドキュメント番組で、全ての動物は可愛いという思考になっているのです。
知床の最果てで漁師と羆の共存しています。事実その姿を見ましたか?漁師は熊が怖いのです。しかし銃を持ってないので、そうしているだけなのです。
「熊出現」の看板は林立し、その恐怖の中で住民は生活しているのです。これを自然がいっぱいで良いなあと理解し、バスの窓から見付けると餌を与えます。現地の人々の恐怖を知らな過ぎます。
トドの被害が漁協より発表されます。駆除する人はほぼ絶滅させます。ボランティアでやっているのです。
危険な海で、頑張っていますが保護団体の人からは「悪魔」呼ばわりされています。
保護団体の人は海の上で笛を吹き、トドをロシアへでも連れて行って下さい。

皆さんが毎日食べている豚や牛の屠殺場へ見学に行った事がありますか?
運ばれた牛は狭い場所に追い込まれ、眉間に鋲撃ち銃の様なもので撃たれます。
半死の牛は解体されます。ナイフの代わりに圧搾空気で切って行きます。血は出ていませんから凄い技術です。ぶら下げられると屠殺者は台に乗り切り分けます。台は上下して作業は効率的に行えます。
案内の方が、あれは◎◇の牛です。見れば直ぐに分かりますと言っていました。
肉質が遠くから見ても分かるぐらい違うようです。
非常に衛生的な作業場で流れ作業でした。
此処の作業がモデルになって、各県はジビエの処理場の水準を決めています。
近代的な処理場ですから身近な処を見学して下さい。考え方が変わります。

(2)狩猟の世界における違法狩猟の横行
以前「アマッポ」をポロリと出しました。
アマッポとは北海道で知った言葉で、違法狩猟の一種です。東北各地にもその言葉はあるそうです。
肉片などの中に爆薬を入れて、羆の通る道へ仕掛けるそうです。すると食べた羆の口の中で爆発し、口が裂けます。死なない程度の爆薬です。
すると羆は苦しみ何日もかけてから死にます。当然その肉は不味くて食べられませんから売れません。
では?羆の肝を取るためなのです。羆の肝は羆を苦しめれば、苦しめるほど大きくなると信じられています。ですから密猟者は苦しむ羆を追いかけますが、殺しません。死ぬ直前に殺し、大きくなった肝を手に入れます。アイヌは内地人のハンターに会うと、腕が悪く口に弾が当たったとか、アイヌの風習でここを撃つ、とも言いました。昔の話です。
しかし現在は法律で認められた罠猟もよく使われています。毎日巡回すればよいのですが、誰もやりません。すると空腹の為、檻の中の猪や鹿は皮の下にゼリー状の物質が蓄積されます。確実に美味しくない肉になりますが、ゼリー状の物質さえ取り除けば分かりません。
ククリ罠に掛かった猪などの肉も同じです。道の駅などで売られている肉に「銃で捕獲」とは書いてありませんね。

銃で捕獲しても、我々のように担いで降ろせばいいですが、地面を曳ずって降ろすグループが大部分です。この肉もよく見ると細かな内出血が有り、不味い肉です。ジビエの基準は衛生的で安全が大切です。しかし美味しさのための搬出方法や、銃でどうして撃ったかまでは明示していません。県などの役人もこのような事は知りませんから、美味しいです食べて下さいとだけ宣伝します。
理想の形は、誰にも追われず、ボーとしている時に、急所を撃たれ3秒ぐらいで死ぬ形です。怒ったり恐怖の中で死んだ肉は美味しくないと言われています。ヨーロッパの肉屋の店頭に、笑っている豚の頭部が飾ってあるでしょう。たぶん根拠はこれだと思います。

アマッポから話が飛びましたね。
「据え銃」も有りました。未登録の銃を利用して、山中に仕掛けます。引き金に紐を付けて猪の足が引っ張ると、ドンと弾が出ます。もちろん知らずに来た人間もイチコロです。これは内地の無法猟師がやりました。

(3)残酷な場面が溢れているYou Tubeの横行が狩猟への誤解を増大している。
ユーチューブを開くと「狩猟」「蝦夷鹿」、「猪」で沢山のYou Tubeが見つかる
しかしどれも残酷な場面に溢れているのです。
私さえ見ていると残酷場面に驚く。死んだ鹿の眼をジート写している。うつろな眼をアップで写す。どのような必要があるのか分からない。
ある映像で撮影者が質問していた「これが散弾ですか」ウンと返事が有り「この弾がバット広がるのですね」狩猟者は面倒なので無言で山を降っていた。
この撮影者も視聴者もバーと弾が広がる、と思いこんだ。まさにTVキャスターである。刺激的な場面を好んで撮影し、視聴数を競っている。しかし実際には散弾は広がらない。纏まったまま飛んでいくものなのです。
そして何も知らない人は散弾は広がると誤解し、意見を述べる。
狩猟に関するYou Tubeは随分拝見したが参考になる映像は無い。その代り自慢映像は山の様にある。
命中した蝦夷鹿に何発も撃ち込んでいる。首の撃てる距離でも、腹を撃ち苦しめている。残酷な若者が多いが、ゲーム感覚なのであろう。
じっくりと経験が必要な鳥猟はユーチューブには少ない。
ドラマチックで映像受けする狩ばかりである。本気にしてはダメです。

(4)禁猟区・保護区の出鱈目さ
禁猟区・保護区は、ええ加減なものである。
一例を示そう。近くの丘陵が銃猟禁止区域になるので、集会が行われ県の担当者が出席した。会場に入ろうとすると猟友会長が私を呼び止め「今日は何も言わずに賛成して下さい」と言った。良く分からないので、よく伺わせてもらいます、と返事した。
私も鴨撃ちに行く地区が銃猟禁止区域になる提案が県担当者よりなされた。
指定する理由はゴルフ場が出来た為である。そこでカチンと来た。
「県内でゴルフ場のある所は全て銃猟禁止区域にするのですか。〇〇町にもゴルフ場が沢山あるが、銃猟禁止区域にはなってない。建物の近くは撃てないのだから、それで充分である」
県担当者は無言であったが、この地区は銃猟禁止に指定された。
ゴルフ場のオーナーは知事さんの後援会で有力者だってさ。
結論ありきの説明会ならやるな。会長もどちらを向いて会長をしているのだ。
二つ目の例は
ある町の山林が鳥獣保護区になった。猪も鹿も沢山いる猟場である。そこのグループに入れてもらっているので、困ったので電話をした。
「ああ、あれか心配せんと来てください」が返事であった。
内容はこうだ。
良い猟場であるが他のグループが最近やって来るようになった。注意しても、法律に書いてあるのか、と凄まれた。そこで手を尽くして保護区にしてもらい、他のグループを追い出した。法に書かしたのである。
その上で、鳥獣が増えて田畑に被害が出ていると泣付いた。こうしてこのグループのみの、専用狩場(鳥獣保護区)誕生した。

以上、今回は狩猟にまつわる諸問題をご紹介しました。
私はイノシシでも蝦夷鹿でも苦しめないで一発で即死するような銃猟を行っている。狩猟に関する全ての規制と法律を守るように自己規制に努力している。何日も獲物が無くても禁猟区であれば絶対に発砲しない。猟区内でも獲物の背後に人家が望見される場合には獲物をあきらめる。仕留めた鹿や猪は必ず美味しく解体し食べつくす。鹿や猪の肉が好きな友人や親類へ無料で配る。全て感謝しながら食べると自然へ対する崇敬の念が湧いてくるのです。(続く)

写真は北海道の別海町で2015年11月09日にでいしゅうさんが仕留めたエゾシカの雄です。
3日目でやっとであった雄鹿です。6:15でした。軽トラに装備しているミニクレーンで引き揚げましたが、大きすぎて乗りません。
臓物を出すと軽くなり乗せる事が出来ますが、牧場を汚すのでしたくありません。
40分ほどかけて、鹿を積み込み別な農家へ行きました。それからは次回にします。
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