後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

年を取ると国際ニュースに関心が無くなる

2017年11月25日 | 日記・エッセイ・コラム
よく言われていることですが、日本人は外国のことには関心が無く、外国で大騒ぎをしている国際ニュースも日本ではほとんど報道されません。そしてこの傾向は老人になるほど強くなると言われています。老人になると遠い外国の事よりも日常の身の回りの事だけに関心があるのです。
日本の報道ではトランプ大統領のことや北朝鮮の事や韓国の慰安婦関連のニュースばかりが大きく報道されています。
しかし今週のニュースには、ミャンマーのロヒンギャ族の難民問題やアフリカのジンバブエの37年の独裁者、ムガベ氏の失脚やイラクにおけるイスラム国の掃蕩作戦の終了など重大なニュースがあります。
そして今週は特に欧米が大騒ぎしている潜水艦事故があったのです。アルゼンチンの海軍の潜水艦が浮上出来ません。この潜水艦の捜索には、米国やロシア、英国など十数カ国が参加しているのです。日本は参加していないようです。
このニュースを、BBCネット版、http://www.bbc.com/japanese/42105926 から抜粋して以下に示します。
国際ニュースにご関心のある方は以下の抜粋だけでなく原文を是非ご覧下さい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(1)「アルゼンチン潜水艦捜索 南大西洋で爆発のような音」
アルゼンチン海軍は23日、乗組員44人を乗せたまま今月15日から消息を絶っている潜水艦「サンフアン」の捜索をめぐり、関連が疑われる爆発のような音が検知されていたと発表した。乗組員たちの安否は絶望視されている。
核実験を監視するウィーンの包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)は先週、「異常な1回限りの、短く、激しい、核活動ではない事象」を南大西洋で検知していた。米国も同じ場所で大きな音を探知していた。爆発は潜水艦から最後の通信があったおよそ3時間後の今月15日午前10時すぎであった。
知らせを受けて、行方不明の乗組員の家族は悲しみと怒りに包まれた。
潜水艦の捜索には、米国やロシア、英国など十数カ国が参加している。

1番目の写真は悲しみにくれる家族の様子です。
(2)爆発音の検知
アルゼンチン海軍の報道官エンリケ・バルビ大佐は、CTBTOから23日に爆発音の検知について連絡を受けたと語った。
発表文によると、CTBTOは水中音波の観測所2カ所で「水中衝撃の事象」による信号を検知したという。
アルゼンチン海軍は22日に、「異常な水中音波」が検知されたとの連絡を米国から受け取っていた。
バルビ大佐は、爆発と疑われる事象は最後に確認された潜水艦の位置の近くで起きたと語った。同大佐は、場所は分かっているが原因は不明で、捜索活動は当該海域を中心に進められると述べた。
(3)家族の反応
マルデルプラタの海軍基地に集まっていた家族には、バルビ大佐が報道陣に発表する直前に伝えられた。報道によると、一部には大佐に怒って抗議する家族もいたが、他の人々は泣き崩れていたという。
家族は海軍が嘘をつき偽りの希望を抱かせたと非難。不十分な投資や軍の汚職によって潜水艦の安全が損なわれたとして政府を責任を問う声も出た。
地元紙クラリンの報道によると、サンフアン乗組員のきょうだいの男性は、「あいつらはきょうだいを殺した、くそ野郎。針金で(壊れないように縛った潜水艦で)航海に出させたから、死んでしまったんだ」と叫んだという。
息子のダミアンさんが乗組員だと話すルイス・タグリアピエトラさんはラジオ局「カット」に対し、水深200メートルで起きた爆発で乗組員は死亡したと海軍に言われたと語った。
バルビ大佐は22日に潜水艦の酸素がなくなると述べていた。
(4)潜水艦が最後に確認された位置
サンフアンは南米最南端に近いウシュアイアでの定期的な任務を終えて基地に戻る途中に、「電気系統が故障」と報告した。
ガブリエル・ガレアッシ海軍大佐によると、サンフアンは水面に上昇し故障を報告。大佐は、電池が「ショート」したと話した。
潜水艦は任務を切り上げ、すぐにマルデルプラタの基地に戻るよう指示を受けた。
バルビ大佐によると、サンフアンは故障の連絡後、もう一度海軍基地と交信している。問題は収拾に向かっており、潜水を再開してマルデルプラタに向かうという連絡だったと、バルビ大佐は語ったという。
最後に連絡があったのは現地時間の15日午前7時半(日本時間午後7時半)で、その後潜水艦に何が起きたかは分かっていない。
(5)サンフアンに関する基本情報
ドイツで1983年に建造。全長は66メートルで、最高速度は時速45キロ。
アルゼンチン海軍の規定では、平常時には潜水艦は1日2回基地とを連絡を取らなくてはならない。今回も、定時の連絡がなかった時点で捜索が開始された。

2番目の写真は15日から消息を絶っている潜水艦「サンフアン」号です。
(6)乗組員たち
ペドロ・マルティン・フェルナンデズ艦長以下44人の乗組員が乗船している。そのうち1人は女性。エリアナ・マリア・クラウツィクさん(35)はアルゼンチンで初の女性潜水艦将校だ。

3番目の写真が犠牲になったアルゼンチンで初の女性潜水艦将校だったエリアナ・マリア・クラウツィクさんの写真です。
クラウツィクさんは潜水艦の乗組員になるのがずっと夢だったと家族は話す
アルゼンチン北部の町オベラ出身で、父親からは「海の女王」というニックネームを付けられた。
内陸部で生まれ育ったものの、クラウツィクさんの親族は、仕事に熱心で「鉄の意志」を持つクラウツィクさんは「潜水艦に乗るべくして生まれた」と話す。
他の乗組員たちの年齢は経歴はさまざまで、地元メディアによると技術者のヘルナン・ロドリゲスさんのサンフアン乗船歴は11年に上るという。
(7)潜水艦で起きた過去の事故
潜水艦の事故は珍しい。以下は過去に起きた最も深刻な事例の一部。
2003年、中国の明型潜水艦361号のディーゼルエンジンが不具合を起こし、艦内の酸素を消費したことから乗組員70人全員が酸欠で死亡
2000年、ロシアの原子力潜水艦クルスクがバレンツ海で訓練中に魚雷が爆発し沈没。乗組員118人が死亡。このうち23人は爆発で死亡しなかったが、その後の酸欠で命を失った
1968年、米海軍の原子力潜水艦スコーピオンが大西洋で沈没し99人が死亡。魚雷の爆発が原因だった可能性がある
1963年、米海軍の原子力潜水艦スレッシャーが深海潜行試験中に沈没し乗組員129人全員が死亡。現在に至るまで犠牲者の数は過去最悪。
・・・・・以下省略・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以上の報道で重要なことはウィーンの包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)が爆発と場所を検知していることです。その上アメリカも独自に爆発と場所を検知しているのです。
北朝鮮が核実験を行えば包括的核実験禁止条約機関とアメリカに検知されることが分ります。
そしてイギリスのBBCは家族の悲しみを詳しく報道し、この悲劇に心を寄せているのです。自分の親類や友人の悲しみのように心を寄せているのです。
外国のこと、ましてや関係の無いアルゼンチンのことに日本人は無関心なのでしょうか?
そんな感想を私は持ちました。
老人になると遠い外国の事よりも日常の身の回りの事だけに関心があると言います。自分も82歳の老人です。それだけに外国のことに関心や感動を持ち、気持ちだけでも若々しいようにしていたいと思います。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。