後藤和弘のブログ

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「狩猟の趣味の深さ」 の連載を終えて考え込んでしまった

2016年10月17日 | 日記・エッセイ・コラム
でいしゅうさんへ「狩猟の趣味の深さ」という題目で連載記事を書いて下さいとお願いしました。
7回の連載を終えていろいろと考え込んでいます。

始めに驚いたことは鳥猟とエゾシカ猟とイノシシ猟とは全く違うということでした。
良く訓練した小型の猟犬一匹だけを連れ、独りで静かに、静かに山を歩く鳥猟には雉や小綬鶏やヤマシギなどと、猟犬と、人間の抜き差し無い緊張感が漂います。
猟犬が藪に飛び込む。鳥が飛び立つ。その一瞬にバーンと銃声がこだまします。それだけで全て終わりです。
鳥猟は孤独です。静かです。しかし奥の深い趣味です。
本州のイノシシ猟は騒々しいい猟です。数人の勢子が犬たちを山裾からイノシシを追い上げて来ます。山上の獣道の脇に隠れた撃ち手が身じろぎもしないで根気よく待っています。
イノシシが獣道を駆けあがって来て、近くまで来ても撃ちません。10m以内に来た時、落ち着いて静かに引き金を引きます。ドンと低い銃声一発で大きなイノシシが転がります。
鳥猟を十年以上してからイノシシ撃ちを始めた でいしゅうさんの腕を信頼している勢子たちがでいしゅうさんの待ち位置にイノシシを追い上げるのです。
この猟では勢子たちと撃ち手の人間的な信頼関係が猟の成果を決めるのです。

さて道東の中標津町や別海町での蝦夷鹿猟は様相が違います。
現地に短期間住み着いて農家や牧場と仲良くなります。そして厳寒の猟期に畑の端や牧場の端に林の中から出てくる大きな雄のエゾシカを射程の長い猟銃で仕留めるのです。
何日も吹雪の農道や林道を4輪駆動車で一人で走り回ります。
角が3段にもなった大きな雄のエゾシカだけを選んで撃つのです。
静まり返った白樺林に一発の銃声が木霊します。
 
憎しみの微塵もなくて鹿を撃つ 泥舟

写真は2013年の1月にでいしゅうさんが撮った写真です。





でいしゅうさんは撃ち取った鹿や猪は解体して全て友人に送ります。全てを感謝して食べるのです。
このような狩猟の趣味は自分では出来ませんが、何故か魅力的な趣味に思えます。
ロマンを感じます。このような趣味は尊重し大切に守りたいと思います。
しかし以下のような問題があるのです。考え込んでしまいました。

以下はでいしゅうさんの文章です。
1、警察の取り締まりと司法、
狩猟や銃を語り出すと警察が登場する。公安委員会の許認可業務を実質的に行っている。だが現実は「俺が許可してやった」と思っている担当もいる。
これほど厳しく取り締まっているのは独裁国家と日本ぐらいだ。
所持者が少ないし、秀吉以来国民は銃や刀を取り上げられていたので、銃や狩猟に拒否反応しか示さない。
銃を所持する場合、家族が賛意を示さないと許可されません。奥方たちは亭主の首根っこを押さえているのです。
隣近所も「昨日、警察が来て貴方の事を調べて行った。ええ人やと言っておいた」こう言ってきます。到来物でもあれば届けねばなりません。
所持者の身辺調査をしますが、正確な実態は分かりません。何度何度も通わねばなりません。まあ行って「調査した実績」が有れば良いのです。
その上、銃の保管場所には厳重な鍵が必要です。警官が家の中まで何度も入ってきて保管庫の強度と鍵の完全さを調べるのです。
しかし、このご時世、留守宅ばかりですから警察も大変です。

2、火薬と雷管の購入の不便さ、
火薬と雷管についてお話します。ライフル弾を構成するには弾丸、薬莢、火薬、雷管です。後の2つは規制されていますが、前の2つは誰でも買えます。
猟期になる前に「猟銃用火薬類無許可譲受票」が県猟友会から発行されます。
これによりライフル銃用の雷管は50個まで、無煙火薬は600gまで購入できます。公安委員会が発行するのではなく、猟友会が発行するのです。
そして銃砲店へ行き、雷管50個を買おうとしても出来ません。雷管は100個入りで売っているからです。仕方がないので50個だけ買い、残りの50個は店で保存してもらいます。半年ぐらい先に射撃用で購入します。
田舎の銃砲店ではリロードをする者が1~3名ぐらいしかいないので、他の人に買ってもらえないのです。
火薬も1瓶は1ポンド(454g)売りです。ところが1瓶買うと雷管約100個分なのです。ですから火薬も半分しか買いません。半分残った火薬は好みが有るので、誰も買いません。これも半年ぐらい先に買うと約束し、銃砲店に納得してもらっています。火薬や雷管のバラ売り、量り売りをしてくれれば一番良いのですが、銃砲店が在庫で倒産します。
つまり完全に管理の難しいリローディングはしないで工場製の弾を買いなさい、と言いたいのです。これならば警察がハンターの管理を簡単にできるからです。使用した弾は全て記録し、後日報告しなければなりません。山で紛失したら、草の根も分けて探します。

3、銃購入の問題点、
銃を購入する際も、対象の銃が鉄砲店にあれば良いのですが、まず不可能です。
ですからパンフレットで買います。狩人はパンフレットの数字やインターネットで決めます。昔は銃砲店主が指導しましたが、今は出来る店主がいません。それで、安価に引かれてインターネットで買います。銃は宅配便で送られてきます。これで地方の銃砲店はバタバタと倒産しました。安くなるのは結構ですが、ネット店は売るだけです。修理や調整は地方の銃砲店を経て東京の専門業者へ送られます。
だから少々高価になっても地元の銃砲店を大切にしてほしい。閉店すれば、その反動は消費者(ハンター)に来る。私の知っている銃砲店も5つあるうちの3つが廃業した。
現物の銃が届くと、こんな筈ではなかったと後悔します。ですから私は総代理店のある横浜市まで行って、現物を手に取って確認した。
友人がたまたま所持していても、触れてはなりません。違法行為になります。其処に評論家が入り込み、散々散財させられて、行きつく先は書斎のハンターです。ネットの話も笑って聞いていればよいが、接すればカモにされます。
私が推奨するのは
皆が持っている銃、その地の獲物に合った銃、安価で故障がない、これが条件です。
消費者(ハンター)も銃砲店も息が詰まりそうです。店はダイナマイトなど爆薬を売るので、どうにか商売になっています。
4、猟銃許可のための診断書、
数年前まで、医者の診断書は精神科医の診断書で無ければ受け付けなかった。
医師の免許は医師としての免許であり、科別には与えられていない。
その辺を無視して精神科医の診断書を求められたハンターはたまったものではありません。都会と異なり田舎では精神科の診断書一枚の為、一日が費やされます。
私も3回ほど精神科を訪れました。
すると待合室には一人でブツブツ言っている患者や、睨み付ける女もいます。長く待っていると気が変になりそうです。やっと先生にお会いした時は仏に縋る気持ちでした。これでは平常心ではありませんから、正確な診断は無理と思いましたが、5つほど質問して放免してくれました。
最近、警察も矛盾に気が付き是正され「医師ならばよい」となった。私は掛りつけの医師(内科)の元へ行っています。
その他いろいろ不便なことが沢山あります。
日本では猟銃を持っているだけで悪人とみなされてしまうのです。
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