後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「世界に羽ばたけ!若人よ」

2007年11月26日 | 本と雑誌

成山堂書店のこの本の著者は増渕興一さんである。増渕さんは東京帝国大学(旧制)では海軍委託学生として横須賀工廠で働き、コロンバスのバテルメモリアル研究所を経てMITの教授、名誉教授になられました。その間、NASAの宇宙ロケットや宇宙船のアルミ材料の溶接の研究をされ米国社会では著名な研究者です。その間増渕さんがアメリカ社会で独自の道を切り開いていったときの体験が生き生きと描写されています。

増渕さんの専門分野でのご活躍のことを知らずにご夫妻にお世話になった我々にとってはこんなに偉い人だとは知りませんでした。1960年のオハイオ州立大学に留学したとき、コロンバス市で他の日本人とともに何度もご自宅へおしかけ奥様にも大変お世話になりました。当時はコロンバスのバテルメモリアル研究所で研究をされていました。日本人の面倒もよく見てくださる柔和な紳士でありました。当時お世話になった日本人が1960年コロンバスの会をつくり、毎年増渕さんがご帰国になるたびにご夫妻を主賓として昼食会を開く。増渕さんは当時は不可能とされていたアルミ合金の溶接を独創的な発想で研究されていた。「新しい研究をしていればアメリカでは必ず大切にされる」というお話を聞き発奮したことが忘れられません。

奥様も優秀で数学の教師をしていらっしゃり、小生が婚約者をよんでコロンバスで結婚し子供が生まれたときには大変お世話になりました。草月流の師範でもありボストンで指導をしたり、日本人会のお世話などされています。この本の内容は実に手に汗を握るような活躍記であり、是非若い日本人に読んで貰いたい内容である。Yahoo検索へ「世界に羽ばたけ!若人よ」と入れて検索すると2100円のこの本を自宅近所のコンビニへ取り寄せて簡単に購入する方法がある。

今年の11月初旬に増渕さんご夫妻を主賓にしてコロンバス関係者の昼食会が新大丸のたん熊でありました。この本が以外に広く読まれていて反響が大きいことなどのお話がありました。増渕さんご夫妻への感謝をこめてこの本に関してご参考になればと思いブログへ投稿いたします。是非皆様もお読みください。(終わり)


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