後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
反対のご意見やコメントも歓迎します。

驚異的な昭和新山(1)三松正夫の世界を驚かせた観測記録

2014年12月08日 | 日記・エッセイ・コラム
札幌の南の洞爺湖のそばにある昭和新山は2つの意味で驚異的は山です。
戦争中の昭和18年12月28日から激しい地震が続発し、昭和19年6月23日に突然噴火を始めて1年余で麦畑に標高398mの巨大な山が出来てしまったのです。
そしてこの火山の成長の様子を当時その地で郵便局長をしていた三松正夫さんが独りで精密に観測して、その観測にもとづいた毎日の成長の図面が世界の火山学者を驚かせたのです。彼の観測結果が昭和22年にノルウエイで開催された世界火山学会で絶賛されたのです。
新山が1年余で出来たということが一つ目の驚きです。そしてその精密な成長の記録がはアマチュアの三松正夫さんによって毎日描かれたという事実が二つ目の驚きです。
そこで今回の昭和新山の訪問は三松正夫記念館を訪れ、彼の観察について詳しく調べるのを目的にしました。
下に示した2枚の写真は12月2日に撮った昭和新山と三松正夫記念館の写真です。


上の記念館に先に着いて入場券を買った家内が、受付の「三松」という名札を付けた中年の男性に「ご子息の方ですか?」と尋ねたところ「いいえ、息子さんは戦死して、私は風に吹かれてここへ来たものです」と笑っていました。
後で調べたら彼は三松正夫さんの娘さんと結婚し、養子になった三松三朗さんでした。実はこの三朗さんは義父の研究を詳しく記録しているのです。ネットの上でもその一部を発表しています。それは「火山誕生を見守り続けた郵便局長三松正夫記念館」
https://www.gsj.jp/data/chishitsunews/04_05_07.pdf です。そして余談ながら彼の息子の三松靖志さんも地元で昭和新山の保全と自然保護の運動をしています。
http://toya-usu-volcanomeister.net/vm_mimatsu/?page_id=2を御覧下さい。
さて、三松正夫さんの観察の詳細は続編にゆずり、下記に昭和新山のことをかいつまんでご紹介いたします。
昭和18年、12月28日突然、激しい地震が始まり、翌年の1944 年6 月23日、遂にその放射状断層群の中心から初めての噴火が始まったのです。その後、麦畑が隆起して次第に高くなった火山は、後に昭和新山と命名されましました。
当時は戦争中のため、食料もなく、フィルム・紙・衣類にも事欠く中で、誰一人として研究する学者もいませんでした。
壮瞥町で郵便局長をしていた三松正夫さんがこの噴火を見守って観測を始めたのです。
「噴火は地球内部を探る最大のチャンス」の教えに従い、寝食を忘れ、創意工夫を重ねてこの活動の一部始終を記録したのです。
さらに昭和21年には、私財をなげうちこの土地を買い取ったのです。ですから昭和新山は三松正夫さんの個人が所有する山なのです。現在は三松三朗さん所有の山のようです。
昭和23年、オスローで開かれた「万国火山会議」に提出されたこの資料は「ミマツダイヤグラム」と名づけられ、多くの火山学者に絶賛されたのです。
国内では、「第一回北海道文化賞」を始め数々の賞を受け、その功績が讃えられました。
昭和52年、生涯3度目の有珠山噴火を体験、その活動の終幕を待たず、12月8日病にて没しました。享年89歳。
自然を愛する三松さんの思いは、昭和新山の麓に銅像として蘇り、息子の三朗さんと孫の靖志さんがこの山を守り続けて行くのでしょう。

上の写真が噴火前の有珠岳(右端の山)の写真で、下が噴火後の写真です。左に昭和新山と尾根の山が盛り上がっています。」現在の観光バスや乗用車の駐車場、多くの土産物屋、そして三松正夫記念館は有珠岳と昭和新山の間の高台にあります。

下の写真は盛んに噴煙を上げながら成長しつつある昭和新山の様子です。

下がオスロの火山学会に発表された「三松ダイアグラム」です。昭和19年5月から約1ケ月毎の山の成長が克明に描かれています。最後は昭和20年9月10日の観測結果が描かれています。
http://wakasaresort.com/usuzan/shouwa/ より。

さて昭和新山は有珠岳火山の子供のような存在です。そこで次回からもう少し視野を広げて有珠岳の噴火と近辺がジオパークとして登録されたいきさつなどを報告したいと思います。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。
後藤和弘(藤山杜人)
ジャンル:
ウェブログ
コメント (1)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« クリスマスツリー物語 | トップ | チューリヒ美術館展―印象派か... »
最近の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
まいちもんじのあれこれ・・・ (まいちもんじ)
2015-03-22 13:59:08
こんにちは。
当ブログに勝手ながら記事の一部分を
借用させていただきました。
この欄を借りて感謝申し上げます。
もし、違反行為であれば速やかに削除いたします。

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL