後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
反対のご意見やコメントも歓迎します。

トランプ大統領選出の衝撃(1)世論調査とマスコミの大間違い

2016年11月11日 | 日記・エッセイ・コラム
今回のアメリカの大統領選挙で予想に反してトランプ氏が大統領に選ばれたことに衝撃を受けている人も少なくないと思います。
その衝撃を受けた原因はいろいろあります。新聞報道の間違いから、世界の潮流が大きく排他主義に変わる恐れまで含めて種々の内容があります。
何事も予想に反する事が起きてしまった時、何故そんな事が起きたのかと理屈を並べ立てる人が多いものです。しかしそれは結果論といって屁理屈に過ぎません。負け惜しみに過ぎません。
そこで私はトランプ氏が選出された原因をあれこれ議論はいたしません。
むしろ今回の事による衝撃を具体的に分析し、あわせて今後、日米関係はどのように変わって行くだろうかという問題を考えてみたいと思います。それが出来れば、私たちはどのような心構えをして置くべきかが自ずと分かるという寸法です。心の準備が出来ていれば何が起きても余裕をもって対応出来るものです。
そんな思いから「トランプ大統領選出の衝撃」と題して連載記事を書いてみたいと思います。

連載の第1回目は今回、数多くのアメリカの世論調査が間違った予測をしつづけたという驚きを取り上げます。そしてワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズやロイター通信などのマスコミがクリントン氏の当選を予想する記事を書き続けていました。しかしトランプ氏が大差をつけてクリントン氏を破って当選してしまったのです。
この事実はマスコミ報道を信じていた日本の人々に大きな衝撃を与えました。

ここで選挙結果をもう少し詳しく見てみましょう。
トランプ氏の獲得選挙人は290人で、総得票数は59,937,338 票でした。
一方、クリントン氏の獲得選挙人は228人で、総得票数は60,274,974 票でした。
いずれも2016年11月11日の日本時間 14:30 時の数値です。

投票総数ではクリントン氏がトランプ氏より約33万票多かったのですが選挙人の数では大差をつけてトランプ氏が楽勝しているのでトランプ氏の作戦勝ちだったのです。

しかるにアメリカの数多くの世論調査会社の調査結果では、トランプ氏のほうがクリントン氏より常に数パーセント支持率が低かったのです。ですから多くの日本人は次期大統領はクリントン氏だと思い込んでいたのです。
それでは数多くの世論調査会社は大きな間違を犯してしまったのでしょうか?

原因は以下の3つと考えられます。
(1)調査はアメリカの法律に従って、携帯電話ではなく固定電話を持っている人に限ったこと。
(2)固定電話を持っている人は生活に余裕のある高年齢層であり、その割合は総電話保有者数の43%に過ぎない。
   (残りの57%は携帯電話だけを持っている若者や低所得者である。)
(3)固定電話を持っていても世論調査に真面目に答えてくれる人は8%に過ぎない。
以上の事情を勘案すればアメリカの生活に余裕のある高年齢層がクリントン氏を支持しますと答える傾向があるのが理解できます。
トランプ氏を支持した白人の労働者階級はあまり固定電話をもっていないようです。そして世論調査に真面目に答える時間的余裕など無いのです。

このように考えると日本の世論調査の結果も信用できないと考えたほうが良いという結論に傾きます。
私は戦後教育を受けた高齢者なので、今まで世論調査というものを絶対的に信用していました。ですから今回のことで大きな衝撃を受けています。

さてそれではワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズやロイター通信などのマスコミが何故、大きく間違った予想記事を掲載続けたのでしょうか?
原因は2つあると思います。
(1)世論調査を信じ、それにもとづいて記事を書き続けた。
(2)アメリカの大きなマスコミ会社で働いている人々は知的エリートです。彼等は概して粗野なトランプ氏より、教養のある知的なクリントンが好きです。クリントン氏の方が偉大なアメリカの大統領としてふさわしいと思い込んでいたと考えられます。
その上、マスコミで働いている知的エリートには貧しい白人労働者の感情など理解出来るはずがありません。

「アメリカの有名な新聞社の報道が信用出来ない!」
このことは私にとって大きな衝撃でした。客観的な報道ぶりと綿密な裏調査を売り物にして来たアメリカの新聞記事が信用出来ないとなれば、一体何を信用したら良いのでしょうか?

今回のことは日本の世論調査とマスコミ報道を鵜呑みにしてはいけないという教訓ではないでしょうか?
考え込んでいる今日この頃です。

今日の挿し絵がわりの写真は10月31日に撮った晩秋の雲と富士山と山名湖の写真です。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)




ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 甲斐駒岳の麓の山林の紅葉の... | トップ | イエスが活躍したガリラヤ湖... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

日記・エッセイ・コラム」カテゴリの最新記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL