そよかぜ日記

山への思いや毎日のちょっとした出来事を書き記します

経ヶ岳の木

2009年07月09日 | 徒然
経ヶ岳の山頂の木が切られている

と今日のニュースが告げていた。
確かに。

5月31日に縦走したときにはすでに切られていた。
これがその時の写真。

山頂標識の後は木が茂っており、岩の上に登らないと良く見えなかった。
でも、その時は展望良好になっていた。

またつげ尾から登ったら、山頂にマンサクが咲いて出迎えてくれていたが、
それも切られていた。

山頂で展望があると嬉しい。
そのスカッとした風景を見るためだけでも登りたくなるというもの。

でも、それはどの山にでもあるというものではない。
例えば有名な大崩山の山頂は渋い。

それで、山頂より展望の良い岩場のほうが人気がある。
それはそれでしょうがない。

経ヶ岳は展望が無かったわけではない。
片側は開け、五家原岳や雲仙方面も良く見え、それだけで十分に魅力的だった。

思うに、切った人は経ヶ岳を愛している人だろう。
愛しているあまりに、もっとステキな経ヶ岳にしたかったのだろう。
登山者も喜ぶと思ったのだろう。

確かに喜んでいる人もいるかもしれない。
何も考えなければ、ただ景色が見えたことを喜ぶのは普通だもの。

でもね、縦走したときに居合わせた常連さんは、
苦虫を噛み潰したような顔で「マンサクも切っとる!」と言った。

テレビで問題にしていたのは国有林を無断で切ったということだったようだ。
でも、私たちが問題にしたいのは、なるべく自然は自然のままに ということなのよ。

登山をしていると、自然のたくましさや恐さと同時に、
危うさやはかなさも感じるものだ。

壊されてもどらない自然をいやと言うほど見て来たし、
登山という行為が少なからず自然を痛めつけているもの知っている。

だから登山をするものは、
自然にダメージを過度に与えないように気をつけなければならない。

その尺度が人によって違っているからいろいろ問題が起こるんだろうな。

生木を切るというのは、よっっぽどでないとしてはいけないことだろうな。
時として、登山道に張り出した木を切っていてくれてありがたいと思ったりもするけれど。

考えながら山に入らせてもらおう。